概要
セガより発売されたアドベンチャーゲーム「サクラ大戦3~巴里は燃えているか~」に登場する霊子甲冑。主人公たちの物語序盤の搭乗機である。
開発経緯
フランスのシャノワールメカニックチームが開発した機体に、日本の神崎重工が製造したタービン型蒸気併用霊子機関を搭載して製造された日仏の合作機。
後に、エンジンは当初の予定より高出力の「Orage(オラージュ)F11」が搭載されることが決定し、基本フレームの見直しなどを経て完成に至った。(この結果、機体剛性は光武・改の2倍にも達している)。パリに新設された防衛組織「巴里華撃団・花組」に6機が配備された。
機体性能
正式名称 | 光武F Deuxieme |
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全高 | 2592mm |
乾燥重量 | 722kg |
発動機 | 霊子力エンジン OrageF11(600hp) |
共通性能
外装は全てシルスウス鋼製で、部位によって鋼板プレスと鋼材削り出しが使い分けられている。
背面のラジエーターグリルの左右にはオプション兵装用ハッチが各4基ずつ存在し、ここにオプション兵器をコネクターで接続できるようになっている。
踵部には市街地戦を想定した「グライドホイール」が装備されており、最高80㎞/hでローラーダッシュ走行を行うことができる。
なお、当初から入隊が決定していた大神、エリカ、グリシーヌの機体は各人に合わせてエンジン出力の調整などのカスタム化がされているが、急遽入隊が決定したコクリコ、ロベリア、花火の機体は武装以外の機体性能は全て同一である(予備機体に各人にあったオプション兵装を取り付けただけ)。
各機詳細
大神機
乾燥重量 | 722kg |
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出力 | 655hp |
武装 | 大太刀×2 |
機体色 | 白 |
搭乗者 | 大神一郎 |
隊長である大神の機体。カラーは帝国華撃団時と同じ白で、胴体の中央左寄りに青いラインが入っている。
大神の機体はプロトタイプであり他の機体のテストベッドとして開発されたが、大神の搭乗が決まってからは7割以上のパーツが交換され完成形となった。
隊長機として大出力無線機が搭載されており、左側頭部に大型のアンテナが設置されている。また、武装であるシルスウス鋼製の大太刀は極秘に日本から搬入されたものであり、輸送責任者として帝国華撃団・月組隊長である加山雄一が関わっている。
エリカ機
乾燥重量 | 722kg |
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出力 | 556hp |
武装 | 20mmマシーネンカノン(機関砲)×1 |
機体色 | 赤 |
搭乗者 | エリカ・フォンティーヌ |
真紅のボディの中央に、黄色い大きな十字架がペイントされている。
同じく十字架を模した機関砲「ダブル弾倉式マシーネンカノン」を用いた遠距離支援戦闘が主任務であり、戦闘持続性を考慮してエンジンの出力はやや抑えられている。マシーネンカノンは毎分240~360発の連射速度を誇り、フルオート、セーフティ、3点バーストの切り替えも可能。搭乗者であるエリカの霊力特性が発現した時には、それを媒介する霊子力アンテナとしても機能する。
グリシーヌ機
乾燥重量 | 722kg |
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出力 | 650hp |
武装 | トマホーク×1 |
機体色 | 青 |
搭乗者 | グリシーヌ・ブルーメール |
胴体の中央左寄りに白いラインが入っている。
近接格闘戦を想定したチューンが施してあり、エンジン出力は平均より50hpアップしている。彼女が最も得意とする戦斧術を生かすためシルスウス鋼製の片手斧を装備しており、対象に一気に接近しその斧の重さで叩き斬る戦法を得意とする。また左腕に装備している盾によって、その際の被弾ダメージを抑えることも考慮されている。
コクリコ機
乾燥重量 | 814kg |
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出力 | 600hp |
武装 | マジカルホーン×2 マジークバトン×1 |
機体色 | サーモンピンク |
搭乗者 | コクリコ |
胴体の中央左寄りに緑と黄色のラインが入っており、左肩には猫のイラストが描かれている。
最大の特徴といえる肩部の蒸気砲「マジカルホーン」は、1門につき兵装チャンネル4つを全て使うことで接続できるオプション兵装の一つである。そして手持ち武装の「マジークバトン」は鈍器としての使用のほか、先端から7本のナイフランチャーを発射できる。このような武器の性質上、中距離支援機としての色が強い。
ロベリア機
乾燥重量 | 722kg |
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出力 | 600hp |
武装 | シザーハンド×1 |
機体色 | 深緑 |
搭乗者 | ロベリア・カルリーニ |
胴体の中央左寄りに赤いラインが入っており、頭部には威嚇用のシャークアイがペイントされている。
グリシーヌ機と同じく近接戦闘を担当するがコンセプトが違い、スピードとロベリアの霊力特性を生かして相手の懐に飛び込むという回避力、隠密性を発揮して戦うタイプ。
武器の「シザーハンズ」はオプション兵装の一つで、光武Fの腕が内部から保持する形で接続している。切り裂くほかに物を“掴む”ことも可能だが、操作には細心のコントロールが必要になる。
また、ロベリアの霊力特性が発揮されることによって光学迷彩を行うことも可能。
花火機
乾燥重量 | 789kg |
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出力 | 600hp |
武装 | マシンボウガン×1 |
機体色 | 黒 |
搭乗者 | 北大路花火 |
胴体の中央左寄りに白いラインが入っており、左肩には赤色で花火のマークが描かれている。
武器の「マシンボウガン」は、左腕を肘の先から丸ごと換装して接続するオプション兵装の一つ。上下2個の蒸気式巻き上げリールを用いて、ボウガンの弱点である発射速度の遅さを克服している。パイロットの花火は弓道を得意としているのだが、それを生かせる武器が当時のシャノワールには無かったため、最も近い武器であるこれを使用することになったという。
最大射程は1000mを誇り、巴里華撃団で唯一の長距離狙撃役を務める。
立体物
WAVEよりラインナップ。 塗装や水転写デカールを駆使する必要があるが、劇中で披露したローラー走行も再現されている。