概要
天罡星三十六星の天間星の生まれ変わりで、序列第四位の好漢。
修行中の道士であり、師匠の羅真人から道術を学び、その力で度々梁山泊を救っている。
あだ名は道術で自由自在に風雨を呼び、霧にまたがってまるで龍のように雲にまでのぼることができたことから『入雲龍(にゅううんりゅう)』と呼ばれている。
道号は一清道人。梁山泊では副軍師を務める。
道士であるが、武芸にも通じており、身の丈八尺の長身で体格の良い偉丈夫でもある。
来歴
豪傑と評判の高かった晁蓋の元へ訪れた公孫勝は、北京の知事から宰相・蔡京に贈られる十万貫の生辰綱(誕生祝いの金銀財宝)を、民の血税によってなされた不義の財であるから奪うことを持ちかけようとする。だが、奇しくも晁蓋も同じことを考えており、公孫勝と晁蓋は、呉用、劉唐、阮小二、阮小五、阮小七、白勝らとともに強奪計画を実行し、見事に生辰綱を奪取した。しかし、すぐにバレたため、公孫勝たちはすぐに梁山泊に身を寄せる。
その後、一度師匠の羅真人の元へ戻り、再び修行に励んでいたが、戴宗と李逵が訪れて柴進の危機を知り、羅真人の許しを得て戦場の高唐州へ向かう。妖術で梁山泊軍を苦しめる高廉と対峙し、修行で得た強力な道術で高廉を打ち破る。その後も、幾度も強力な道術使いと戦い、梁山泊軍を助けている。
北方水滸伝では
超自然的な要素がない本作では道術自体が存在しないため、ほぼ別物といっていい人物造形になっている。
致死軍(ちしぐん)という諜報・攪乱・暗殺に特化した陰の部隊(ざっくり言うと忍者のようなイメージ)を考案し、その総隊長を務める。
そうした部隊を率いるにふさわしく冷淡で皮肉的な性格をしており、めったに感情を露わにしない。
軍事戦・政戦の両面で致死軍(及びそこから派生した飛竜軍)が梁山泊にもたらした恩恵は大きく、華々しい活躍こそないが非常に重要な役割を担っていた。
林冲とは互いを認めてはいるものの反りが合わないようで、ことあるごとに口喧嘩をする。