概要
TYPE-MOON製作の成人向けPCゲーム『Fate/stay night』の登場人物「アーチャー」の名言。
中ボス格のキャラクター、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの城からの脱出の際、主人公衛宮士郎達の殿を自らのマスター、遠坂凛に任された際に放った一言。
割と名セリフ・珍セリフの多いゲームだが、その中でも屈指の名言。
台詞の内容的に、そしてこの後彼が死ぬという展開となるがために「偉そうなことを言って突撃した割には返り討ちにあう」という愚か者の死亡フラグな台詞と勘違いされることも多い。
実際はチートスペックで、圧倒的な実力差があるバーサーカー相手にアーチャーでは勝てないことはアーチャー自身も、そして言い換えれば「私達が逃げるための時間稼ぎのために死ね」と命令したも同然な凛も十分にわかっている状況であり、勝てると勘違いして返り討ちにあう展開への死亡フラグな台詞として扱うことは間違いである。
アーチャーはこの台詞を言うことで「死ぬつもりで戦いに挑むのではなく、勝つつもりで戦いに挑む」と悲観に暮れる凛を鼓舞すると同時に、彼の他の名台詞である「イメージするのは常に最強の自分だ」と同じように死地に向かう自分をも鼓舞していると考えるべきであろう。
その後、彼はバーサーカーとの死闘の果てに死ぬわけなのだが、「そもそも圧倒的な能力を持つ」「世界的に非常に有名な英雄なので知名度補正による強化もある(逆にアーチャーは全くの無銘)」「他のサーヴァントのような必殺技(攻撃的な宝具)こそ無いが、代わりに宝具によって一定のランク以下の攻撃は無力化した上で11回まで致命傷を受けても蘇生するし、一度致命傷となったその攻撃に対して防御力が3倍になる」という作中最強と言っても過言ではない相手なのでその結果自体は当然の結末と言える。
しかしながらそんなバーサーカーを相手にして「6回」殺すことに成功するという下克上にも近い大活躍をしている。
一応その命のストックとも言えるその「回数」自体はオーバーキルな攻撃だと複数回分のストックを一気に消し飛ばせるという攻略法もあるのだが、アーチャーは大出力な必殺技を持っているサーヴァントではないので、単に6回も別の方法でハイスペック化け物なバーサーカー相手に致命傷を与えたということである。
「1回」だけならばまぐれもあろうが、「6回」ともなれば決してまぐれではない大躍進。
死ぬとわかっている戦いに単身で赴きながら、それでもなお大活躍をして見せた英雄の、自他を鼓舞する名台詞であることは間違いないだろう。