概要
戦闘部隊である十一番隊隊長と救護部隊である四番隊隊長。けが人と医者の関係だけと思われていたが……。
59巻は二人の殺し愛が堪能できる。以下ネタバレ
卯ノ花烈の正体は初代の護廷十三隊の一人で、十一番隊の創設者にして初代『剣八』であり、かつての名は卯ノ花八千流であることが判明する。
つまり更木剣八が、かつて語った「唯一人こうありたいと願う人」とは彼女のことであったことが明かされた。
十一番隊の隊長時代に「瀞霊廷の安定の為に流魂街外縁の郎党を征伐する」という建前で、卯ノ花は隊士達と流魂街に赴いて強者を探していた。そこで後に更木剣八と名乗ことになる少年と対峙して斬り合う。
何を斬ってもつまらなかった少年は、初めて恐怖と楽しさを感じた。卯ノ花のように戦いたいと憧れを抱くようになる。卯ノ花にとっても至福の時だった。
卯ノ花の方が弱かったが、負けたのは少年の方。
初めて遭遇した殺り合える者を殺したら二度と戦いが愉しめなくなる、そう思った少年は無意識に力を封じるようになってしまった。そのことに卯ノ花は自らの不甲斐なさと罪の意識を覚えると同時に、この子こそが『剣八』の名を持つに相応しいと確信した。
その後、尸魂界を侵攻してきたユーハバッハが率いる滅却師の軍勢に対抗するべく、戦死した山本元柳斎に代わり総隊長となった京楽春水の命によって、更木に斬術を伝授するべく卯ノ花はかつての自分へと戻り、彼が無意識に封じている力を解き放つため、命を懸けて対峙する。
強敵との戦いで死線をかすめる度に更木が枷を少しずつ砕いて、かつての力を取り戻しつつあることに気付いた卯ノ花は、更木を殺しては癒す行為を繰り返す。
更木は少しずつ力を解放し、卯ノ花を超える力を取り戻し刀を突き刺した。
さようなら 世界でただ一人 私を悦ばせた男(ひと)よ
死ぬな まだだ まだ足りねえんだ 頼む 死ぬな お願いだ………死ぬな!!!