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概要

萩尾望都による短編漫画。

のちに野田秀樹により舞台化される。→舞台半神

原作舞台では名前や年齢などの設定が異なっている。

(以下のあらすじではカッコ内が舞台版の設定)

高橋留美子先生がバグってしまう萩尾望都先生の超傑作短編『半神』が無料公開中「奇跡の16ページ」 半神(無料公開) (2024年9月10日23:59まで)

あらすじ

主人公はで身体が繋がっている結合双生児シャム双生児)の少女

高い知能を持つが、やせ衰えた醜い容姿のユージー(舞台版ではシュラ)と、

美しく愛らしい容姿だが、赤ん坊なみの知能しか持たないユーシー(マリア)の双子姉妹

愛らしい姿に人々の注目と愛を独り占めする妹。

高い知能を持つがゆえに、姉は【妹と言う存在】に苦しめられる。

1つの身体を共有し成長してきた二人だったが、年齢が上がるにつれ身体に負担がかかり、二人は衰弱してしまう。

このままでは2人とも死んでしまうが分離手術をすれば命が助かる。

ただその場合、どちらか片方しか生き残れず、もう一人は死んでしまうのだ。

13歳(10歳)のある日、分離手術を行う事になった二人は・・・・・・。

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  • 『虐殺・散逸・愛斃』

     見たところのスマートだけでは、真に美なる物とはなり得ない。すべては、実質の問題だ。美しさのための美しさは素直でなく、結局、本当の物ではないのである。要するに、空虚なのだ。そうして、空虚なものは、その真実のものによって人を打つことは決してなく、詮ずるところ、有っても無くても構わない代物である。法隆寺も平等院も焼けてしまって一向に困らぬ。必要ならば、法隆寺をとりこわして停車場をつくるがいい。我が民族の光輝ある文化や伝統は、そのことによって決して亡びはしないのである。武蔵野の静かな落日はなくなったが累々たるバラックの屋根に夕陽が落ち、埃のために晴れた日も曇り、月夜の景観に代ってネオン・サインが光っている。ここに我々の実際の生活が魂を下している限り、これが美しくなくて、何であろうか。見給え、空には飛行機がとび、海には鋼鉄が走り、高架線を電車が轟々と駈けて行く。我々の生活が健康である限り、西洋風の安直なバラックを模倣して得々としても、我々の文化は健康だ。我々の伝統も健康だ。必要ならば公園をひっくり返して菜園にせよ。それが真に必要ならば、必ずそこにも真の美が生れる。そこに真実の生活があるからだ。そうして、真に生活する限り、猿真似を羞(はじ)ることはないのである。それが真実の生活である限り、猿真似にも、独創と同一の優越があるのである。 『日本文化私観』坂口安吾

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