萩尾望都の長編SF漫画。第11回(1980年)星雲賞受賞作。
『週刊少女コミック』(小学館)で1978年23号~1979年3号に連載された。
概要
2276年。23世紀末の地球。
ドーム都市「ニュー・トーキョー・シティ」に住む、5世代目の火星人の少女、星(セイ)は、赤目に白髪という火星人の特徴を隠し、地球人として暮らしていた。
しかし、火星には仲間がいると信じ、いつか母星に帰りたいと常に願っていた。
セイはエルグに共に火星に帰還することになるが、夢にまで見た故郷に帰った時、火星の大いなる災いが始まってしまう。
火星と火星人の呪われた運命を救うため、銀河系の中心でセイが見たものは…。
エピソード
恩田陸との対談で「最初は、地球で育てられた火星人の子が火星に帰るまでの話、という構想だけでした」と語っており、連載中は苦労しながら描いたが、最終回でまとまったとしている。
ちなみに「バルバラ異界」も最初は「バルバラという夢の中だけの話」という構想から始まったため、連載中は辻褄合わせに苦労したとのことである。