概要
てんとう虫コミックス7巻及び、藤子・F・不二雄大全集5巻に収録「テスト・ロボット」にて初登場
顔がホワイトボード状になっている骨格めいた姿のロボット。ボードに誰かの顔を書いて話しかけると、実際にその顔の相手の反応と同じように喋ったり動いたりする。これによって相手に何かを言わなければならない際に、どんな言い方をすれば良いかを前もってテストできる。
ちなみに名称は、1980年版が「テスト・ロボット」、2020年版が「反のうテスト・ロボット」となっていて、それぞれメインカラーは赤、黄だった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1980年12月3日に、水田版は2024年7月13日にそれぞれ放送している。
1980年版
- 冒頭ドラえもんはママから頼まれたお使いから帰って来て、お礼に棚にしまってあったどら焼きをもらっている。
- ジャイアンがのび太に本を貸す回想シーンが追加されていて、下校時に校門の前で、いつものび太に世話になっているから、今日自分は気分が最高だからという理由で貸してくれた。そしてのび太は、歩きながら本を読んでいたところ、小石に躓いた拍子にこれを水たまりの中に落としてしまった。
- ドラえもんは驚きジャンプした勢いで、屋根を突き破っている。
- 道具を出す前の2人の会話は、「どんな謝り方をすれば、ジャイアンに殴られずに済む方法ってない?」「それでさっきから、謝り方の練習をしてたってわけ?」に変更されている。
- 始めにロボットに話しかけた際、のび太は腕をかけながら話しかけていた。
- のび太は「僕は何て不運な男なんだ」と言って家を出ていて、一方ジャイアンはスネ夫のおごりで一緒にジュースを飲んでいて、のび太を驚かそうと言ったのはスネ夫だった。このためラストはジャイアンがスネ夫を追いかける描写となっている。
- 本編終了後のショートアニメは、ドラえもんの後ろを彼の顔が書かれたテスト・ロボットが付いて歩くというものだった。
2020年版
- 原作の扉絵をオマージュしたサブタイトルでは、ドラえもんは口を開け驚いた表情をしていた。
- ドラえもんが話しかけると、のび太は驚いていつからそこにいたのか尋ねたが、さっきからいたとのことだった。ちなみにジャイアンが貸してくれたのは喧嘩の仕方の本だった。
- ドラえもんはロボットを出した際、試しに自分の顔を書いていて、のび太が言ったどら焼きやネズミに対して本物と全く同じ反応や動きを見せ、終いにはネズミという言葉に驚いて互いに衝突してしまった。またこの他にも、しずかの顔を書いたつもりが下手過ぎたためチンパンジーと認識されてしまったり、ママの顔を書いてお使いの断り方を練習する下りが追加されていて、テスト勉強を理由に断ることができた。
- のび太は原作での話し方以外にも、いっそのこと喧嘩をしかける、本をなくしたことにする、スネ夫に貸したことにする、元々本を枯れていないことにする、友達だから笑って水に流すなども試してみたが、どれも殴られることとなった。
反応テスト・ロボット
概要
1993年3月26日放送の大山版オリジナルエピソードで、タイトル通りこちらにもこのロボットが登場する。
ストーリー
先生が授業でリサイクルについて質問すると、しずかは空き缶や空き瓶を回収して再使用できるようにすることと回答。そして先生が限りある資源のためにリサイクル活動に感心を持つよう言うと、その後のび太、しずか、スネ夫、出木杉は校庭でリサイクル活動について話し合っていたが、そこにボールを取りに来たジャイアンも話を聞くと嫌にやる気を見せていた。
スネ夫は彼が言った「俺はレパートリーが広いから」という言葉に引っかかっていたが、のび太は帰宅した後、ママにリサイクルに出す物がないか質問。だがチリ紙交換に出したばかりだったため、いらない自分の漫画を出すことにしたが、ドラえもんが漫画がなくなれば本棚がすっきりすると言うと、全て自分の小遣いで買った物だから気安く言うなと反論。
そしてすぐにポケットに視線をやったため、ドラえもんもリサイクルに出す道具はないと反論。のび太に「本当はあるんでしょ」としつこく言い寄られたが、その時スネ夫が訪ねてきて、ジャイアンがリサイクルをリサイタルと間違えていて、当日のステージ衣装をどれにしようかや、それのポスターの作製を電話で依頼してきたことを報告してきた。
楽しいリサイクル活動が恐怖と涙のリサイクル活動になってしまうと、のび太とスネ夫が怯える中、ドラえもんは本人にそれの違いを教えることを提案。だが訪ねた時には、既に新曲の楽譜を20曲も作っていて、声の調子もいいと張り切っていたため、このこことをドラえもんに報告すると「反応テスト・ロボット」を出してくれた。
これにジャイアンの顔を書いて初めにスネ夫が説得することにしたが、口を滑らせて歌声がひどいといってしまったため殴られることとなり、天気の話題から切り出したのび太も、リサイクルの説明をした際に自身の歌を古くていらない物と思われてしまいダメだった。そこでドラえもんが、ジャイアンほどの大歌手は空地ではなく、大劇場で歌うべきだと訴える作戦に出てみたところ、上手くいきかけたものの、余計決心が頑なってしまい逆効果だった。
その後リサイクル同日の日曜日、ジャイアンはステージ衣装で空地に到着し、皆が怯えている一方でドラえもんはジャイ子から母ちゃんが夫と一緒に商店街の旅行に行っていることを聞かされ一瞬困ったものの、ジャイ子が絵がうまい事を思い出しあることをお願いした。一方空地ではリサイタルが始まろうとしていたが、そこに母ちゃんの顔が書かれたロボットがやって来たため、ジャイアンはこれから逃げることとなりリサイタルは中止された。