概要
年齢・性別共に非公開(後述)。
「女子しか描けません。すてきな人しか描けません。」をコンセプトに活動する。
音楽ユニットYOASOBIのキービジュアルなどで知られていた。
不祥事
2022年1月末、暴露・物申す系YouTuberのコレコレの生配信で、匿名の告発者から「古塔が制作した作品に、古塔本人が撮影・制作したものではない、他者が著作権を保有する写真やイラストのトレース(トレパク)が含まれているのではないか?」という相談が寄せられる。
この時告発者は自身でトレースを検証した画像を添付しており、以前Twitter上である作品のトレースを指摘したところすぐさまその作品が削除され、告発者はブロックされたことを明かしている。
この生配信が大きな話題となり、(先述の告発者以外にも)トレースの検証や、古塔の過去の発言などをまとめて公開するツイートやいわゆる「まとめ記事」が多数投稿され、大きく知られることとなった。
同年2月3日に、古塔が自身のTwitterを更新。
「引用・オマージュ・再構築として制作した一部の作品を権利者の許諾を得ずに投稿、販売していたことは事実である」と謝罪した。また、写真そのものをトレースしたこと自体は否定し、あくまでモデルの写真を参考資料としただけのこと、模写についても『盗用の意図はない』ことを強調した。
古塔の作品を利用したグッズを販売しているクライアントについても謝罪を述べた上で、クライアントワーク(依頼を受けて制作した作品)については「すべてオリジナル作品である」と主張している。
しかし、謝罪文の発表後も複数の作品が「(モチーフやポーズなどの)引用」や「オマージュ」、「再構築」の範疇を超えた、単に「トレースを組み合わせただけ」ではないか?という指摘がなされている。同年代の人物を描いているはずなのに作品ごとに頭身や体型が異なることもあって、複数の素材を組み合わせた可能性も指摘されている。
これについても、本人も自虐的にではあるが「絵柄に統一性がない」と言及している。
有料・要クレジットの素材を利用していると思われる作品も存在し、その中には古塔の指す所の「クライアントワーク」として制作した作品も含まれていたことから炎上が拡大した。
素性について
古塔本人の年齢・性別共に非公開としているものの、アイコンやペンネームは女性的であり、またある雑貨店の公式フリーペーパーに掲載されたインタビューでは、顔を隠した若い女性らしい人物が写っていることから、若い女性と認識している人が多く、中国のSNS「微博」でも性別を「女性」と設定していたことが確認されている。
また、サイン会などのイベントにおいては若い女性が席についていたという目撃情報もあった。
しかし、「あるイラストレーターの展示会を訪問した」と報告するツイートにおいて、展示されている作品を写した写真に男性が映り込んでいること、古塔の自称する「花屋(生花店)を生業としており、愛知県の西の方の在住である」というプロフィールが共通し、写真に写り込んでいる靴などが同じであることからとある中年男性が正体であるとの見方が強まっていた。また、この男性は炎上後SNSアカウントを削除している。
これ以前から、好きな作家や作品、自身の作品のモチーフとしている作品の方向性や年代は中年男性のそれに近く、またリプライやDM等でやや不自然に強調した女言葉を使っていることから見て、男性の可能性が高いという推測も数多く存在していた。
もちろん、トレパク騒動そのものとは関係ないものの、絵の実力で勝負せず「若い」「女性」が描いていることを仄めかしてフォロワーを集めるためのネカマ行為だったのではないか、と指摘されている。
トレパクの手法
※あくまで検証スレなどでの推測であり、実際にどのような体制で製作していたかは不明である。
- 元となる写真やイラストなどの画像を画像加工・処理ソフトやイラスト作成ソフトに読み込ませ、輪郭抽出機能を使用し、輪郭線を抽出する。
- その抽出した輪郭線に修正や補正を加えた上で、また必要に応じてパクリ元を隠す意図で左右反転や、同様の加工を行った別の画像と組み合わせるなどして線画を作る。
- 着彩作業、画面の加工やレイアウトなどの工程を経て完成
この手法がイラストの『作成』にあたるか、「元となった写真・画像の『加工』」の範疇となるかは未だ不明だが、「同一性の程度」が争点となった類似の事例での判例等は下記のリンクを参照のこと。
https://wepot.jp/blog/illust/2021/10/2123/
https://tyosaku.hanrei.jp/hanrei/cr/12562.html
問題行動
- (自身の作品のパクリではないか、と指摘した相手に対し)「あっ、先ほどのリプは削除してください。困ります。」と発言している(のちに削除)
- かつて「絵のモデル」として(若い)女性の顔写真を募集していたが、実際に写真を送ってくれたユーザーに対してセクハラとも取れるリプライ・DMを送っていたことなどが明らかになっており、無断トレース・盗作疑惑と併せて問題視されている。
- 画像自体は未確認ながら、イラストの題材にすると称して未成年の際どい写真を送信させていたのでは、と思われる投稿が発見されている。
その他については下記リンクの検証まとめなどを参照のこと。
波及
トレパク疑惑について取り沙汰されたことにより、古塔がイラストを納品した企業に対し、社会的信用の失墜、あるいは金銭的損失を伴う騒動を引き起こしている。
- ポケモンとのコラボ商品「ポッチャマ 古塔つみ リンガーTEE」→返品、オンライン注文のキャンセル
- 芸術新聞社「古塔つみ作品集赤盤」→出荷停止
- コーセー「ウルミナプラス生つや肌おしろい乳液」→トレパクではないが、指が6本描かれていたという指摘を受け回収
- 古塔がキービジュアルを手掛けた「Future Artists Tokyo 2022」→イラストの使用中止を決定
- 古塔のイラストを収録・表紙に採用した「ILLUSTRATION2022」→すでに発行済みであったため編集部が謝罪
活動再開
2022年8月8日、インスタグラムに白紙の画像を複数投稿。これ自体はおそらく『過去に投稿した画像が削除されている』ように見せかけるためと見られていた。
そして、白紙の画像の後から新作のイラストを投稿し始める。投稿に添えられた文章はすべて英語となっており(活動休止以前は日本語での投稿であった)、「新しいスタジオを立ち上げ制作活動を行なっていく」と活動再開を示唆している。
外部リンク
Pixiv…アカウント削除