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概要編集

味覚は、動物五感のひとつであり、を感じる感覚である。唾液に溶けた化学物質が主にを刺激することによって生ずる。甘味酸味塩味苦味うま味の5つが基本味(基本感覚)とされている。

これは生存に必須な栄養素を取り込むためのシステムであり、また腐敗物や毒物などを選別し摂取しないための防衛機能を有した感覚である。

また文化的にはこれに辛味(実際には痛覚)が加わる。


味覚の脳神経の発達には幼少期の食事環境が大きく影響しているとされている。いわゆる「舌が肥える」というもので、脳神経の発達期に多種多様な味覚を体験するとより味の判別能力が鋭敏になり、食物の細かな味の違いにも気づけるようになる。その逆だと物の美味い不味いが大雑把にしか判断できなくなり、特に特に悲惨な食事環境で育つと将来的に正常に味覚が機能しなくなる「味覚オンチ」に陥る可能性もある。ただし味覚オンチに関しては先天的要因や外傷による影響などもあるため、一概に幼少期の食事環境に責任があるわけではない。


また味覚は食欲中枢を刺激するものでもあるため、空腹時など栄養不足の時はより味覚が鋭敏になり、味をより強く感じることができる。いわゆる「空腹は最高の調味料」である。


甘味編集

デンプン、を始め、エネルギー源となる物質に対し主に反応する味覚。

そのため生物にとって生存に必須な味覚の一つである。ゆえに、生物は本能的に甘いものを好む傾向にある。


酸味編集

腐敗物には酢酸菌が繁殖し、酸味を催すことから主に腐敗物の選別をするための味覚。なので人によっては酸味を苦手をする人は少なくない。

しかしエネルギー源となるクエン酸(梅干し、柑橘類の酸味)等に対しては比較的反応が緩い。



塩味編集

主に塩分(塩化ナトリウム)を始めとするミネラル分に対し反応する味覚。

人間は発汗の激しい生物であり、ミネラル分の枯渇は生命の危機に直結するため、生存に必須の味覚である。


苦味編集

主に毒物を選別するための味覚である。

多くの毒物は苦味を有しているため、反応しやすく出来ており、また少量でも反応できるよう閾値が低く儲けられている。

ただし苦味を感じるもの全てがからだに悪いわけではなく、また毒物は転じて薬物になりうるものも多いため「良薬は口に苦し」となるのである。

また先天的に特定の苦味を感じることのできない「味盲」と呼ばれる体質を持つ人もいる。


旨味編集

アミノ酸(代表的旨味成分であるグルタミン酸ナトリウムはこれに含まれる)やイノシン酸、コハク酸などに対して反応する味覚。

必須アミノ酸は人体が自己生成出来ないため食物から摂取するしか確保できないため、生存に必須の味覚である。また、核酸の構成要素であるヌクレオチドなどに対しても旨味を感じる傾向にある。



味の対比効果、抑制効果、相乗効果編集

甘味に微量の塩味を加える事で甘味をより強く感じる(例:隠し塩)、酸味に塩味を加える事により酸味を抑える(例:酢飯)、アミノ酸系旨味と核酸系旨味を合わせることで旨味の閾値を著しく下げる(例:合わせ出汁)、苦味に塩味と甘味を加える事で苦味を抑える(例:スポーツドリンク)などの効果があり、味覚に限った中でも複合効果による味の変化は生まれる。


また味覚に大きく影響を与えるのが嗅覚である。

口内に入れて主に水溶性の化学的センサーとして働く味覚に対し、更に揮発性の化学的センサーとして働く嗅覚を併用することにより人はより安全、より必要な物質を好んで食すようにプログラミングされている。


基本味が他の要素(嗅覚視覚記憶など)で拡張された知覚心理学的な感覚としての味は、風味flavour)と呼ばれることが多い。


「秋の味覚」などのように、食物・食材をさして使われる場合もある。


味覚の名称がついているタグ編集

甘い なにこれ甘い 甘ーーーい!

しょっぱい しょっぱい(格闘技用語) 塩辛い

甘酸っぱい なにこれ甘酸っぱい

苦い ほろ苦い なにこれほろ苦い

辛い なにこれ辛い

渋い なにこれ渋い


※味覚よりも心情を表すタグとして使用されることが多い。

関連タグ編集

感覚  感情 味わい 絶対味覚

食事 食べる 食べ物 飲み物 調味料

おいしい/美味しい うまい/旨い/美味い おいしそう なにこれおいしそう

食べたい なにこれ食べたい 作者は空腹


子供舌子ども舌) 貧乏舌


外部リンク編集

味覚:wikipedia

The Sense of Taste ~味覚~ 味覚に関する情報がまとめられている個人サイト

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