実況プレイヤーの「しょっぱい」はこちらをしょっぱい
相撲用語としての「しょっぱい」
元々は塩が撒かれる土俵に這ってばかりいる、すなわち「弱い」ことを指す言葉。現在ではこの意味合いで使われることは少なくなっている。
プロレス用語・格闘技用語としての「しょっぱい」
これが転じてプロレスで見栄えのしない試合やマイクパフォーマンスがつまらないレスラーを指す言葉として使われるようになり、見ていてつまらないレスラーを「塩レスラー」などと揶揄するようになった。
名前の一部に「塩」をつけて渾名されることもある。例として、昔の佐々木健介はレスラーとして魅力がなかったため、「塩介」と呼ばれた時期があった(その後改善して呼ばれなくなった)。
真剣勝負における実力よりも観客からの人気が重要な商品価値であるプロレスラーにとって「しょっぱい」と言われることはすなわち商品価値の低さに繋がり、一度このイメージがつくと払拭には年月を要する。プロモーターや相手レスラーにとっても「しょっぱい」レスラーの扱いは悩みの種だが、「しょっぱさ」を上手く隠したり、むしろ「しょっぱさ」を前面に出して人気を得ない例も少なくはない。特に前者のタイプは多くの成功例を輩出しており、ロード・ウォリアーズはその元祖的存在である。
格闘技界でも「しょっぱい」は人気面・興行面において大いにマイナスとなる。フロイド・メイウェザー・ジュニアのようにヒールに徹して「倒されるところが見たい」という感情を逆手にとってビッグマネーを稼ぐことも不可能ではないが、プロレス界ほどファン人気に左右されにくいにもかかわらず例はさほど多くない。
ギジェルモ・リゴンドーはオリンピックを二連覇、全盛期のノニト・ドネアを全ラウンド通してコントロールしきる強さを見せたが、試合のつまらなさや本人のセルフプロモーションの下手さ、そして小さすぎるキューバの市場規模のために金銭的成功には恵まれなかった。
アイドルファンの間の「しょっぱい」
さらに転じて、握手会などですぐに機嫌を損ねる等ファンへの対応が
あまりよろしくないアイドルをさす事もある。特に握手会に営業を依存する部分が
かなり多いAKB48系のグループのファンの間でよく使われ、アイドルに冷たくあしらわれることを
さらに転じて「塩対応」とも言う。