概要
てんとう虫コミックス23巻及び、藤子・F・不二雄大全集10巻に収録。
ストーリー
のび太はスネ夫にラジコンのロボット、グランロボを自慢された上ジャイアンに羽交い絞めされ、このロボットに殴られてしまった。そして助けに入ったドラえもんに自分もロボットと泣き付くと、「何年生になったんだい?」と言われるが、それでも諦めきれ切れなかったかったため、ドラえもんにタイタニックロボのプラモデルを出してもらった。
早速作ってみたがそれは左の足首の部分だけで、全てのパーツも作って合わせると全長10mにもなるため、どこでもドアで山奥に移動しそこで作ることにした。ドラえもんから「のりを付けすぎるな」や「線を切らないように」など口うるさく言われたり、おやつで休憩したりしながらも協力して何とか下半身まで完成させることができた。だがその時声が聞こえたので、行って見ると山道を進む3人の子供を発見し、この辺には村も学校もないのにと疑問におもうも、その晩は帰宅し明日中にロボットを完成させようと決心する。
だがのび太は宿題を忘れたことで先生に怒られ、残って片付けるよう言われてしまい、それをやっと終えて下校するもグランロボのキックを食らい悔しい思いをする。これに我慢できないのび太は宿題なんてくそくらえと、一目散に山奥に向かい夜までドラえもんとタイタニックロボの制作に打ち込んだ。
これによりのび太はまたも宿題ができず、再び居残りをさせられ、今日こそまじめに宿題をやると決心するが、その時グランロボのハンドミサイルをのび太に試そうとしているジャイアン、スネ夫の会話を聞いてしまい、慌てて帰宅。だがドラえもんがいなかったため、一人でタイタニックロボの作成に励み、ついに完成するとさっそく起動、飛行をさせ空地に到着するとグランロボを踏ん付けてぺっしゃんこにしてしまった。
その後一旦家に帰るも、タイタニックロボが独りでに動き出し、慌てて止めようとするも全く歯が立たず、やって来たドラえもんと共にコックピットに乗り込んで止めようとしたが、コントロール装置を作り間違えたため、全く制御不能となってしまった。そこで急遽空を飛ばせて山をメチャメチャにせずに済んだが、今度は逆に降りられなくなってしまった。
だがそんな時、吹雪の中倒れている子供達を発見し、タイタニックロボの背中に乗せて住んでいる村まで送り届けてあげた。そしてこの子供達の通学を楽にすると共に、エネルギーを消費させるため、タイタニックロボに山にトンネルを掘らせることにし、これが貫通して学校までの通り道を作ることができた。
これに安心する2人だったが、家に帰るとママから「勉強もしないで。どこへ行ってたの!!」とお説教をくらい、のび太は勉強をしなら「ロボットの電池があるうちに、学校を壊しておけばよかった」と漏らすが、ドラえもんはこの発言に「むちゃ言うな」とびっくりしていた。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1981年4月13日と14日に前後編として放送し、水田版は2008年12月12日及び、2024年3月16日にそれぞれ放送している。
1981年版
- サブタイトルが「巨大ロボットを組み立てよう」に変更
- ネ夫のラジコンのロボットは口を開けて舌を出し入れすることもできた。
- ドラえもんが寸でで助けに入ったため、のび太はロボットに殴られずに済んだが、代わりに押さえていたジャイアンが顔面を殴られてしまった。ちなみにドラえもんは助けに入った時点からタケコプターを付けていた。
- ドラえもんは最初、のび太にねだられても断り続けていたが、どら焼きで買収されタイタニックロボを出した。
- ママはおやつのどら焼きを持って部屋まで来ていた。
- 夜の山中でドラえもんとのび太は、こちらを睨んでいる光る眼に怯えていたが、それの正体がウサギだと分かると一安心して笑い合っていた。そしてその時山奥を歩く子供達を見つけた。
- ドラえもんの「そんな使い道がざらにあるわけないし、十時間以上飛び続けるしかない」のセリフはカット。
- ドラえもんとのび太は助けた子供達をタイタニックロボのコックピットに避難させている。
- ラストののび太のセリフは「だから早く帰りたかったのにー!」に変更されている。
- 本編終了後のショートアニメは、前編がアーマーを付けたドラえもんが途中で足を止め、アッカンベーをするというもので、後編がたくさんのドラえもん達が巨大なドラえもんを作ろうとするものだった。
2008年版
- スネ夫がグランロボを自慢していたのは空地で、ドラえもんは通りかかった時どら焼きを食べて、後でのび太の手当はしているものの、助けに入っている描写はない。
- ドラえもんはのび太の手当をした後、「のび太君の言う通り僕たちロボットは人間の味方なんだ!」と言ったため、のび太に「もし困ってる人がいたら?」と聞かれ、その流れで泣き付かれた。そして「ロボットならここにいるじゃないか」と答えたものの、「もっとカッコイイのがいい」と言われてしま-い、頭に10tの重りが落ちたかのようなショックを受けた。
- ドラえもんもタイタニックロボを制作中にのりを付けすぎている。
- のび太の「そんなもんくそくらえだっ!!」は「そんなもん関係ない!!」に変更。それからのび太はタイタニックロボの右腕を担当して胴体はドラえもんに任せており、これを作っている最中にのりでこんがらがってしまった。だが間違って左腕を右肩に付けてしまったり、コードを上手く繋げずまたも絡まってしまったりしてしまった。ちなみにドラえもんはクレーンも操縦して作業している。
- 通りかかったドラえもんはのび太の代わりにグランロボのミサイルパンチの実験台にされてしまい、本人は自分は22世紀のロボットだからと、自信満々だったが実際は全く歯が立たなかった。
- スネ夫のグランロボは踏み潰されてペラペラになった後、風に飛ばされている。
- のび太はタイタニックロボにダサい決めポーズもさせていて、グランロボをやっつけた後、雲の中を泳いだりジェット機に挨拶して脅かしたりしている。
- のび太が一旦部屋に帰ったのはおやつを食べるためで、ママからおやつのどら焼きを渡された際、おやつの後にお使いを頼まれたため、タイタニックロボに乗ってお使いに行ったが、店の人に驚かれたり道路を歩けば人から邪魔だと怒られたりと、あまり便利ではなかった。
- 「宇宙怪獣と戦えばすぐに電池が切れる」に関する一連の会話はカット
- 倒れている子供達を見つけた際、最初はコントロールが効かなかったが、のび太が必死に訴えたため、タイタニックロボが何とか動き出した。
- 最初こそ山に穴がいていてしまうと、ドラえもんはのび太は慌てて止めに入ろうとしたが、この穴がトンネルになると気づいてそのまま掘らせることにした。この間2人はタイタニックロボにも正義の心があるのかもと話していて、トンネルを掘っている最中にタイタニックロボの指が破損しかけ、電池も切れかけるも2人が応援し続けたことで何とかトンネルを貫通させることができた。
- ラストでのび太は教室で昼寝をしてしまい、先生が怒鳴っても起きなかったが、その顔は幸せそうで、例のトンネルには子供達の幸せそうな声がしていた。
2024年版
- スネ夫は2008年版と同じく空地でグランロボを自慢しており、いとこはロボットマニアと紹介していた。
- ドラえもんはのび太を助けた時、どら焼きを買いタケコプターで帰る途中だった。
- スネ夫は空地の土管を的にハンドミサイルを試していて、この時完成したタイタニックロボがやって来た。
- ドラえもんの「そんな使い道がざえあにあるわけない」のセリフはカット。
- ドラえもん達は子供達を送り届けた後、コックピットからは降りていない。
- 2008年版と同じく、タイタニックロボはトンネルを掘っている最中にエネルギー切れになってしまったが、のび太の「動いて!タイタニックロボ!」の叫びで再び起動し、トンネルを貫通させた。