嘱託
しょくたく
作品投稿サイト「pixiv」では、作品制作・投稿の過程で、いずれかの工程を依頼した場合に用いられるだろうか。
そのため本稿「嘱託(しょくたく)」は、作品の閲覧ユーザーではなく、作品制作・投稿のユーザーがタグ付けする傾向が強い言葉であろう。作品の内容から閲覧者がタグ付けする事は稀と思われる(大抵は、類語である依頼や委託などが用いられるだろうか)。
日常・社会においては、非正規雇用形態の「嘱託社員」や「嘱託職員」という表記で見聞きする機会が多いだろう。
契約社員との違い
嘱託と同じような雇用形態である「契約社員」と混同する方が多いのではないか?
確かに、これらは【非正規雇用】という枠組みで、定められた雇用期間、正社員とは別の扱い、といったよく似た働き方である。
よく見られる違いとして―
就業時間
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これ以外は、正規雇用と違い限定された業務など「契約」との共通項が多い。そのため同じような雇用形態でも就業時間が異なる「嘱託」を選んで、自身の都合に合わせた働き方とする人がいるだろう。
だが、これだけではない事情があるので注意が必要である。
注意・嘱託の働き方
嘱託の雇用形態は「非常に不安定」である事を第一に考える必要がある。なぜならば、企業ごとに就業規則・保証内容など各々で大きく異なるからだ。上記で触れた「就業時間が短い」の設定ならば正規に比べ低賃金である他、企業によってはボーナスが無いなど、似た雇用形態の「契約社員」と比べても待遇に差異が大きくなりやすい。
よって「嘱託」を選ぶ際には、それを承知である事や「こんな待遇とは思わなかった」とならぬよう就業規則・雇用契約の確かな読解力など、個人の決断力・能力に依る部分が大きい働き方といえる。
メリット・嘱託の働き方
- 上記で触れたフルタイム外の嘱託なら、労働者が自分の生活・体調などを優先する場合、本人の希望に合わせられて無理なく働ける。
- 雇用側では、経営において人件費を抑えられる雇用となる。もし定年後の熟練した労働者(ベテラン)を嘱託できれば、経費面でも心強い人材を得られる場合がある。
デメリット・嘱託の働き方
- 上記で触れたように、待遇面で正社員などと大きく差が出る場合がある。特に給与面で、他の雇用形態より低く設定される事が多い。
- 企業の正式な社員でない働き方ゆえ、経営難などの事情で雇い止めを真っ先に受けやすい。
また医師といった特別職の嘱託は、別途に待遇・給与などが異なるので、気になる方は調べてみてはどうか。
その他の配慮事項があれば追記編集をお願い致します。
「嘱託」のイメージ
現行では、上記で触れたように仕事関連で「嘱託」を見聞きする事が多い。
定年まで働くことが最良であった世代、正社員志向の方などからは「嘱託=不安定な働き方」と関連付けられ良い印象は持たれにくい。
また定年後に再雇用する形式の一つであった時期があるため、世代によっては「嘱託=ベテラン」というイメージを持つ方がいるだろう。
「多様化の時代」において、仕事よりも生活を優先、幅広く他の仕事・活動にも励みたいなど、働き方も多様化している事が見受けられる。これと同等か上等か多彩(ニッチ)な意志をもった働き手もいるだろう。
それ故に、今までは難色だった「嘱託」という選択肢は、今ある一色の「嘱託」という選択肢として、率先して進む人がいるのかもしれませんね。