名前は?
麗音、山田麗音!
そんなに憎いのか?
憎いっつうかよぉ、先輩の奴よぉ、もぉスッゲェムカつくんだよ!マジで!
お前も地獄へ落ちるんだぞ?
良いから地獄へ流してくれよ?アイツをよ!
怨み、聞き届けたり。
次回、「地獄への暴走」
概要
本エピソードは後味の悪い話の多い地獄少女の中でもある意味で異質なエピソードとなっている。
あらすじ
ヤンキー少年の山田麗音の素行に悩まされていたアニメオタクの少年宍戸俊は、麗音を地獄へ流そうと連日地獄通信へアクセスしようとしては躊躇っていた。
一方の麗音は女学生の宮原泉に恋をしており、彼女と付き合う事が出来た時には彼がつるんでいる悪い先輩達のグループを抜けようとしていた。
それをよく思わないグループのリーダー格である橋爪力也は麗音に対し報復を行い、泉も自分のものにしようと策略していた。
先輩の一連の行動に激しい怒りを感じた麗音は…
主な登場人物
地獄少女と関係者
CV:能登麻美子
シリーズ主人公。
本エピソードでは横暴な態度の麗音やターゲットの橋爪に対していつもより強い口調で話し掛けており、機嫌が悪いようにも見える。
地獄流し中の「ナメんなよタコ」は必聴。
CV:菅生隆之
あいに仕える三藁の一人で、今回の藁人形担当。
きくりに対して現代の人間社会の風潮について語る。
本エピソードのみ、藁人形状態でも依頼者に話し掛ける事が出来ている。
CV:松風雅也
CV:本田貴子
あいに仕える三藁達。
輪入道がメインなので出番は少なく、一目連はお仕置きにも参加していないが一目連は橋爪の仲間を気絶させ、骨女は橋爪達に監禁されていた泉を救出した。
CV:酒井香奈子
謎の幼女。
二籠時点での彼女に言える事だが本エピソードでも不可解かつ不気味な言動は変わらず、彼岸花を巨大なハサミで切り裂き喜んだり、本エピソード最後のセリフなどが印象的。
CV:松島栄利子
いつものおばあちゃん。
彼女も、きくりの言動は読めない様子だった。
依頼者とターゲット、その関係者
- 宍戸俊
CV:柿原徹也
当初の依頼者。
ステレオタイプのアニメオタクで、口調も創作物にありがちなオタクっぽいもの。
麗音からのカツアゲや暴力に悩まされており、彼を地獄へ流そうと地獄通信へアクセスしようとするが恐怖心から送信までには至らず、最後まで直接アクセスする事は無かった。
- 山田麗音
CV:千葉一伸
本エピソードの当初のターゲットにして真の依頼者。
絵に描いたようなDQNであり、コンビニ内での暴力やカツアゲも平気で行う。
当初は地獄流しのターゲットだったが俊が契約しなかった為そのままになっており、後に先輩との一件で地獄通信の事を俊から聞いた事により彼が依頼者としてアクセスする事に。
泉に惚れており、いずれ告白しようと計画するが…
- 宮原泉
CV:笹森亜希
麗音が惚れていた女学生。
親が銀行関係に勤めておりいいとこのお嬢様らしい。
橋爪に監禁されてしまうが骨女により救出される。
最後には輪入道との会話も。
- 橋爪力也
CV:小野坂昌也
今回の真のターゲット。
麗音の先輩だが、泉の件で自分達のグループを抜けようとする麗音を面白く思わず、泉を監禁し色々と手なずけようとする。
終始落ち着いた態度を見せていたが、地獄流しされた後には何とも情けない姿を晒している。
- 俊の友達
俊の友達で、やはりオタク口調。
彼らも麗音のカツアゲ対象。
- 犬
野良犬と思われる犬。
麗音にライターで虐待されてしまう。
しかし、意外にも最後の最後で活躍?をする。
- 鏑木カブ
CV:宮下栄治
橋爪の舎弟と思われる男で、作中に登場した紫色の車種不明の族車の持ち主。
彼も泉拉致監禁の協力者だが、ターゲットではないので一目連により気絶されられた程度で済んでいる。
橋爪が地獄流しされた後の動向は不明。
結末
麗音は橋爪を地獄流しし、今日も変わらずオタク達からカツアゲをし自由奔放に生きていた。
コンビニからの帰り道、今日こそ泉に告白しようと原付を飛ばすが、ミラーで地獄少女との契約の刻印に「格好いい」と見惚れている所に以前彼が虐めた犬が飛び出してきて、気づくのが遅くそのままガードレールに激突し致命傷を負う。
彼の事故現場には俊らオタク達や麗音が悪事を働いていたコンビニの店員が駆け寄るも、麗音を助けること無く去ってしまう。
助けを求める麗音だが、最後に寄ってきたのは見ず知らずの幼女、きくりだった。
そして、きくりは瀕死の麗音に、
「あるよ、地獄は本当にあるよ」
と、笑いながら告げる。
あいとの契約時はどうせ自分が地獄へ落ちるのは大分先だと減らず口を叩いていたが、いざその場へ直面した際にようやく事態を飲み込み、一言喋ってそのまま逝った。
「まじかよ…超やべ……」
麗音の死後、堤防であいと彼の事を話す輪入道の前に泉が歩いており、飲んでいた紙パックジュースのゴミをそこらに停まっていた自転車のかごにポイ捨てしていた。
それを注意した輪入道だったが、泉は彼の言葉を素直に聞き、謝ってゴミを持ち帰った姿を見て、輪入道は現世の人間も荒んでおり地獄だがこっちの地獄にはまだ救いがある、として彼女を見送るのだった。
「こっちの地獄にはまだ救いがあるかも知れねぇ。地獄に仏か……ははっ、そいつは言い過ぎたな。だったら、地獄に菩薩だ」
余談
- 本エピソードより、アバンタイトル及びオープニングのきくりのカットがこれまではぼかされていたりしていたのが鮮明に描かれるようになる。また、シリーズお馴染みのお仕置きBGM「地獄ロック」が二籠で流れた最初のエピソードである(第四話までは二籠初出の新曲「地獄メタル」を使用していた)。
- オタクとヤンキーの描き方が極端ではあるが、本エピソードは結果的には当初の依頼者が代償を背負う事無く当初のターゲットの地獄流しに成功している。その上で、麗音が視聴者的にも受け付けない描かれ方をしているので因果応報で、そういう意味でも胸糞悪さは低めとも言える。
- 真の依頼者の麗音が依頼後すぐに死亡した為、シリーズ恒例の依頼者の蝋燭のシーンは火が灯ってすぐに消える演出となっている。この演出は消え方は違うが、後に「悪女志願」「乙女のアルバム」「藁の中」(三鼎)でも活かされる。