概要
現地名は“ヤグァングィ”。
地獄に落ちても生前に残した財物への未練から生者の世界へと逃亡を計ったことがある亡者が鬼と化したとされる存在。
そのような経歴から閻魔大王から再び現世に逃げたとしても簡単に捕らえる事ができるように体が光り輝くように施されている為にその体は昼も夜も明るく光り輝いているとされる。
夜光鬼は生前に他人に施しを行わなかった罪からいつも寒さに震え、飢えに苦しんでいるといわれており、亡者たちが人間界へと降りることを許される新年の陰暦1月15日になると家の中を覗いて自分の足に合う靴を向つけると履いていってしまうという悪癖を持つとされ、もし夜光鬼に靴を盗まれると1年の農作業は失敗に終わるとされている。
これを防ぐには馬尾毛で底を張った篩(ふるい)を門などの前に掛けて置くとよいとされており、篩を外から夜光鬼たちからよく見える場所に掛けておくと、何故かしら好奇心から篩に惹かれた夜光鬼は篩の穴がいくつあるか数え始めるが、彼らは数字に弱い為に沢山ある篩の穴を数えていく内に数を忘れたり数え間違えたりして、また一からやり直すという事を繰り返していく内に朝を迎えてしまい、鶏が鳴くのと同時に慌てて地獄へと戻って行くという。