概要
韓国の伝承に伝わる怨霊の一種。現地名はチョニョクィシンで、処女鬼の別名で呼ばれる事もある。
その正体は年頃になるのにいまだ男を知らぬままこの世を去った少女。要は処女の幽霊で、その未練と恨みから悪鬼と化して代々実家を祟るとされる。
また自分以外の年頃の女性が楽しむことを酷く妬み、取り憑いて様々な害を及ぼす。最悪の場合死に至らしめるといわれ、孫閣氏に祟り殺された者も孫閣氏になってしまうとても危険な存在である。なお韓国の南部では処女ではなく童貞の幽霊だとされる。
その為、もし処女が病を患った場合は、まずその原因が孫閣氏の仕業であるかどうかを調べ、もしこの妖怪が原因だったとわかればすぐさま祈祷師が呼ばれ、多くの供物を用意し、巫女が太鼓を打ち鳴らして乱舞し、孫閣氏が処女の衣服へ乗り移らせるように仕向ける為に、その娘の衣服を部屋に積み重ねて一日中祈祷を行う。
それでも死んでしまった場合は彼女を埋葬する際に男子の衣服を着せて頭を下に、足を上にして土葬し、その上に沢山の棘がある木々の枝を多く埋める。あるいは道路の辻に密かに土葬して多くの男性たちにその上を歩かせることで、間接的に男性に触れさせ処女の欲情を満たせて霊を慰め、孫閣氏にならないようにするという。