「超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁」での大人しんのすけ
大人しんのすけと呼ばれるのは一般的にこちら。スタッフロールでのキャラクター名がこう表記されている。
劇中で未来にタイムスリップした先で生きる、大人に成長したしんのすけの姿である。
なお、映画の中では顔が描写されることはなく、基本的に二次創作で顔が表現されているのはそれぞれの創作者による想像図である。
容姿
丸みを帯びたフォルムの幼少期とは大きく変わり、身長は仲間内でもかなり高い方まで成長し、後ろに撫で付けたような髪形をしている。顔は常に何かに隠れて見えないが、僅かな描写から、野太い眉は健在のようである。
非常に高い襟を持つつなぎのような服を着用しており、踵の高い靴を履いている。服の配色は幼い頃頻繁に着ていた赤のシャツと黄色のズボンを逆転させたような物となっている。
性格
基本的な部分は変わらず、お調子者で女たらしで能天気でいい加減で楽天家。口調も幼少期とほぼ同じで、変わったのは声くらいである。
しかし、大人になった分思慮深くなったようで、婚約者のタミコを励ます際はストレートに励ます幼少期とは違い、遠まわしに、しかし優しく諭すように彼女を励ましていた。女たらしではあるものの、タミコの事はちゃんと愛しているようである。
また、幼少期から見られた余裕も磨きがかかっており、ラストで5歳のしんのすけにかけた言葉には自信にも満ち溢れていた。
そして相変わらずチョコビとアクション仮面が好きなようである。
能力
進路がはっきりしている4人の友達とひまわりとは違い、唯一仕事が判明していない。しかし超実力主義者である金有社長が欲しがるほど優秀な人材であるらしい。知識も豊富らしく、失われた太陽を蘇らせる方法を思いついたのも彼である。
また、家族や友達とは疎遠になっていたようだが、唯一ボーちゃんとは連絡を取り合っていたようだ。
機転の良さと運の良さも相変わらず持ち合わせており、幼少期以上のスペックを持ち合わせているのは確かのようである。
一方で大人になったが故に昔のような下品なことをしなくなった為かOBAKAパワー(大人のボーちゃん曰く「OH!BikkuriAgressiveKanarisugoiAmazing」なパワーの略で早い話、主人公補正)が5歳に比べてなくなっている為、5歳の自分を必要としていた。
余談
この映画は図らずも原作者の臼井儀人没後第1作となったが、制作は生前から進んでおり、大人しんのすけについては「顔を出さなければいいよ」と許可をとった上で登場させている。
声優について
担当した神奈延年は、クレヨンしんちゃんと同じく長寿アニメである『忍たま乱太郎』の七松小平太『名探偵コナン』の松田陣平役等と準レギュラーを演じている。
「雲黒斎の野望」での大人しんのすけ
成長後の声優も矢島晶子。こちらは劇中ゲストからの呼ばれ方も兼ねて「大人しんちゃん」と呼ばれる事が多い。
雲黒斎の野望では、過去へタイムスリップした先でしんのすけが雲黒斎と戦う際にこの姿に変身する。
お助け機能という特殊能力を持つSPタイムスーツによって、大人の身の丈すらも超える大太刀『第七沈々丸』を使いこなせるほどの体躯と身体能力を獲得したが、中身はしんのすけのままである。
容姿
ストッキングのような頭巾に黄色の大の字を顔に宿した赤褌の半裸の男である。・・・一歩間違えれば肉体年齢的に犯罪級の姿である
ストッキングで顔はわからないはずなのだが、なぜかしんのすけの表情がくっきりと浮かぶ。
体つきは筋肉隆々ではないが細身なりに引き締まった細マッチョ。
能力
お助け機能により一時的に変身した姿のため中身は5歳児のしんのすけのままだが、高い身体能力と鋭い剣技、戦闘メカを相手取って(刀自体の性能もあるが)鋼鉄すらも断ち切るほどの剛力を発揮した。
効果時間は三分で、結果的に第七珍々丸の長すぎる刀身が仇となり雲黒斎を追い詰めるに留まったが、しんのすけ個人が手にした戦闘能力としては歴代トップクラスなのは間違いない。
雲黒斎の野望自体の迫力のある超作画による剣戟アクションもあいまって、いつもののんびりとした声でまるでヒーローアクションの主人公のような活躍をするしんのすけは一見の価値あり。
余談
この映画から更に下る「クレヨンしんちゃん 剣道編」にて、しんのすけ自身に剣術の才能があるという設定が付加され、結果的に大人しんちゃん状態での優れた剣術は、本人の才能ということが判明した。
SPタイムスーツのお助け機能の能力が明確に描かれているのは体を大人にしたことだけで、剣術面の知識をしんのすけに学習させたかは不明であるため、現状のすり合わせとしては「しんのすけの剣術の才能を確認したSPタイムスーツが戦闘に必要な体を用意した」と考えるのが適当である(もっとも、一切の知識がない状態からのあの剣技をみるに、剣術に対する知識補正もあった事を否定する材料とはならないだろう)。
剣道編では複数の才能ある人間から並々ならぬ才能を感じ取られており、実際に才気溢れる(プールの水を竹刀で割るなどをする)ライバルとの戦いも結果的に勝利したことから、確かな素質が存在することを窺わせたが、本人は剣道を極めるつもりはないようだった。