概要
重大な言動の動機やその為に掲げる名目や題目、行動の指針。
行わなければ成さなければとする思想や信念。
各個人の属する社会通念上の道理や法律等の社会の秩序を以て相対的に一定の基準とできる正義や悪と違い、大義はそれらの煩雑かつ複雑怪奇な価値判断ではなく個人や集団が「そうしなければならない」「こうでなければならない」と掲げる物であり他の概念に同じく軽々に善悪二元論で語れるものではない。
極論すれば安易な善悪の判断の及ばない願い・思想・信条を己が為すべき主義・主張であるとするならば、その時点で貴賤なくそれは大義と言えよう。強いて言うなら傾けられた熱量如何である。
一般に善悪や人道を確かと弁えた上であくまで功利主義や権謀術数主義の価値判断によって大事を成さんとする場合に使われることもある。
また自らこれを称する場合は「とても正義とは呼べず、またその資格もないがそれでもこれを成さねばならない」というニュアンスを含み、善悪の道理や現実の人間存在と倫理を弁えた上でそれをおしてしなければならないということであり、自己中心的に正当性を主張するばかりの正義中毒や単なる独善とは根本的に一線を隔する。
創作での『大義』
往々にして、正義よりも強烈なモチベーションになりやすい。
立場やイデオロギーによって変動する正義とは異なり、大義は基本的に所属や生き様が変わらない限り不動不変である。
また大義は所属する組織への忠誠心や仲間意識と結びつきやすく、中には恋愛感情や個人的な思慕と混同している者もいるため、己の行動が悪だと指摘されても開き直られるだけで、善悪の二元論では歯止めにならない。
往々にして改心も懐柔も困難を極めるため、止めるためには『完全に心を折る』か『大義の根源の方を懐柔する』か『単純に殺す』しかないという事態になりやすい。
関連タグ
覇道 暴君 悪の敵 ダークヒーロー アンチヒーロー 鬼畜ヒーロー
人物・キャラクターなど:
戦国武将の皆さん
三国志の豪傑たち
氷室幻徳「大義の為の…犠牲となれ…!」