概要
漫画「ゆらぎ荘の幽奈さん」に登場するキャラクターであり、同作に登場する「天狐一族」の創設者にして長老であり、湯ノ花幽奈の正体を知る人物。
以下、極めて重大なネタバレあり!!
湯ノ花幽奈をかつて世界を滅ぼしかけた大悪霊・餓燗洞の本体にして伝説的霊能力者である天狐幻流斎であると決めつけて抹殺するべく迫る第六代八咫鋼・魔境院逢牙の追撃を逃れて自身の潔白を証明するべく、葛城ミリアの手引きで天狐一族の構築した異界に逃げ込む幽奈一行であったが、逢牙のもとにも「天狐一族出身の『黒衣機関(全世界規模で霊的存在の平和と秩序を守る組織)』の女性エージェント」がいたため難なく追い付かれてしまい、万事休すと思われたその時に霊子通信で幽奈に接触、幽奈の「生前の記憶」を覚醒させて逢牙を撃退させる。(この際、生前の幽奈こそが天狐幻流斎その人である事を証言している。)
しかし、それは幽奈を救うためではなく、自身が使役する餓燗洞の「餌」として幽奈と逢牙、ついでに前述の女性エージェント(白叡曰く、『黒衣機関に就職した天狐一族分家の娘』程度の認識しかないらしい)を口封じついでに食わせる為だったのだ。
白叡は三人を餓燗洞に拘束させた後、長々と二度の対餓燗洞戦の真相を語る。
餓燗洞は本来悪霊を永久に封印するための術であったが、「他者の霊力を吸収して術者自身に供給させる事で不老不死にするエネルギー怪物を作り出して使役する術」として完成させ、白叡が溺愛していた一人娘・天狐幻(てんこ まほろ)を蝕む難病を治療して不老不死にしようとする事こそが白叡の真の目的であり、そのための研究用の「実験動物」として作られた存在が、生前の幽奈を含めた天狐幻の七体のクローン体である「天狐幻流斎」だったのだ。
(クローン体に餓燗洞の術を完全な形で体得させることにより、オリジナルである幻の命を永らえさせるつもりだったのだろうか?)
しかし、「幻流斎」の育成は全く上手くいかず、二体目の「幻流斎」に至っては「牢屋の中で育てた事が災いしたのか東京上空に餓燗洞を解き放ってしまう。
これが七十年以上前に東京上空で展開され、魔境院逢牙や(神刀朧・龍雅玄士郎姉弟の父親でもある)先代黒龍神をはじめとした数々の「超越者」を犠牲とした「大正年間(余談だが、2018年後半の週刊少年ジャンプの連載陣では黒い日本刀を携えた少年剣士が鬼を相手に血で血を洗う死鬪を繰り広げていた時代である)の対餓燗洞戦」の真相である。