概要
将棋ならば、序盤において理想的、論理的とされる手順(駒組み)が多く挙げられている。その決まった指し方を定跡という。その結果、形勢は互角、あるいは先手よしになれる。
攻めの主力である飛車、角行は、大駒とも呼ばれるので、少しでも働きが可能にするために、歩兵を動かして通り道を作る。接近戦に強い金将や銀将が、大駒の弱点を補ったり、玉将(王将)を守ったりする。
そのため攻撃の際は、飛車の位置により、「●●飛車」と名付けられるのが多い(居飛車、振り飛車)。
また、守りならば玉将を囲うことにより、「○○囲い」と名付けられるのが多い(金矢倉囲い、穴熊囲い)。
チェスならば、オープニングといわれる。強力な駒たちの通り道を作ったり、駒を中央へ集めたりする。キングの特別な動き方(キャスリング)で、ルークで守ったりする。
象棋ならば、「棋譜(チィプゥ)」といわれる。中国語で「棋譜」は、象棋の駒の動きを再現するための記録以外にも、理想的な指し方の意味もある(囲碁も同様)。
強力な駒・包が中央にずれるのがメジャー(将棋の中飛車に似ている)。
大会とかでも、定跡の書を参考にしながら指すのは、ルール違反ではない。
ただし、定跡によっては、研究の結果、弱点が発覚したということもある。また、相手が定跡通りに指さなかったことで、どう処理(相手の悪手をとがめる手を探す)していいのかわからなくなることもある。定跡と実戦のそれぞれの良さを理解する必要がある。