「俺達は『怪人』で『人間』なんだよ」
演:木村舷碁
概要
『仮面ライダーBLACKSUN』の2022年パートの登場人物。
和泉葵の幼馴染に当たる雀怪人の少年。幼い頃に両親から離れ孤独だった葵と友人となった。ゴルゴムに属していない一般市民でもある。
第2話において葵の自宅を襲撃したアネモネ怪人から葵を守るため変身して立ち向かうが、歯が立たずヒール状の踵で顔を踏まれ片目が飛び出るほどの重傷を負う。
しかし、南光太郎と秋月信彦がその場に駆け付け、信彦にヒートヘブンを与えられた事で無事回復した。(その後、アネモネ怪人は信彦が変身した銀殿様飛蝗怪人により倒される。)
また、以前より怪人差別反対のデモに参加していたが、信彦がデモの最中に突如現れ、その演説と銀殿様飛蝗怪人に変身してみせた彼の姿に強く心惹かれ、その下につき戦う事を決意する。
第5話では反怪人団体を先導して横丁に現れ、人間である父を「怪人とヤるとかどんな神経してるんだ」「化け物」と侮辱した挙げ句「化け物はお前らだろ」という母の怒り(この時、俊介は怪人に変身し飛び上がっている)に「俺達が化け物ならお前らは化け物以下のウンコだ」と更に侮辱した井垣に頭上から本物のウンコを垂れ流し、退散させたことで横丁の住民から称賛された。
差別なき世界を求めた少年の末路
信彦の主導で行われたゴルゴム党突入作戦からの帰路の途上にて井垣ら反怪人団体に絡まれる。最初こそ我慢していたが、挑発に乗り唾を吐いた上で差別をやめろと叫んだもののその場にいた大勢の人間に取り押さえられ、暴行を加えられてしまう。
「助けて...」
彼は心の中でそう呟き誰かに助けを求めるものの、その心の叫びは誰にも届く事なく多人数からのリンチの末に殺害されてしまった。
さらに反怪人団体は俊介の遺体を吊し上げ「息の臭い怪人はこうなる!!」と書かれた板をくくりつけた上で彼の自宅の前に晒すという暴挙に出る。(頭上に吊るして放置されており、床に滴る血液に気付くまで誰も気付かなかったことも含め、第5話で井垣が受けた屈辱の意趣返しと思われる。)
彼のあまりにも惨く悲しすぎる最期は彼の家族や友人を悲嘆と怒りに暮れさせるだけでなく、その場に居合わせた信彦に人間に対する強い絶望感と激しい怒りと憎悪を抱かせることになるのであった。
(吊るされた遺体を目にするまで、信彦は一人の生存者の「自分以外は全員死亡した」という報告から「俊介は作戦の中で死亡した」と認識しており、その訃報を伝えるべく横丁に顔を出したと考えられる。)
その後、終盤にて信彦は俊介死亡の元凶たる井垣を殺害。怪人が人間の上位に君臨する世界を作るために動き出すこととなってしまった。
この件は横丁の住民にとっても相当に堪えたようで、第8話で葵が横丁を訪れた時、遺体が見つかった場所には数多くの献花が添えられ、差別される立場でありながらも楽しそうに過ごしていた光景もその時には全く存在しなかった。
また、俊介の遺体はしばらく自宅で布団をかけられ残されており、(恐らくリンチを目撃した市民による)通報を受けた黒川一也率いる警察が自宅に訪れ、両親の反対も虚しく捜査と解剖のため押収された。
続く第9話では、全世界に向け怪人の歴史を明らかにする葵のスピーチの中で先述の悲劇が触れられ、その葵を止めに部隊を率いて向かった黒川が葵を守らんとするビルゲニアとの戦いで死亡する。その後、俊介の遺体が無事小松家に戻されたかどうかは明らかにされていない。