「いやはや、お強いですなぁ」
概要
ライトノベル『死亡遊戯で飯を食う。』の登場キャラクター。
長身の美女だが、言行は「芝居がかったキザ男」のような重度のナルシスト。
万事に芝居がかった人物であり、得体が知れない。
容姿
ややクセのある髪を白黒のメッシュ染めにしている、という目立つ外見。
この髪には強いこだわりがあるようで、プレイヤーネームにもある「狼」の尻尾のイメージで、襟足のところでテール状にまとめている。
スレンダーな長身であり、外見だけなら男装の麗人という言葉がふさわしい。
性格
まず、末期的なナルシストであることが挙げられる。
その程度たるや「ゲームが始まるや、鏡で自分のファッションチェックをはじめ、チームメイトが何度呼んでも気づかない」というほど。
この自意識の強さはデスゲームのプレイヤーとなった理由とも関係しており、
本人の回想によれば
「悪だと断じた相手を容赦なく叩きのめしたら、感謝されるどころか咎められ、排斥された」
とのことである。
またこの「叩きのめす」は比喩ではなく言葉通りの意味であり、作中で登場したプレイヤーの中でも、これより「下」となるともうシリアルキラーのような常習犯罪者しかいない、というレベルの社会不適合者である。
一応、本人の言を信じるなら被害者も相当な問題行動があったようではあるが、それでも周囲が一切庇ってくれなかったとのことから「いくら何でもやりすぎ」と判断されるレベルだったことがうかがえる。
本人が「英雄的行動をした」と開き直っていたのも、無関係ではないだろう。
とかく、良く言えば「自分が理想とするカッコよさ」を体現する事にまい進しているキャラであるが、そのためか自分の美学に沿わない相手を「冴えない」と評することがしばしばある。
一方でこの手のキャラにありがちな「優れた他者への嫉妬心」とは無縁であり、自分よりも美人な相手に対しては素直な感嘆を示している。
要するに自他問わず「カッコイイもの、美しいものが好き」であるらしい。
作中の活躍
初登場は一応ハロウィンナイトであるが、幽鬼と出会って早々に一蹴される「名もなき雑魚」であり、出番にしてわずか数行、少しの外見描写と、一言だけのセリフがある程度のごく短い出番であった。
このため後にロワイヤルパレスで再会した際には幽鬼に「会った事あるっけ?」という反応をされており、また読者にとっても「え、どこで出たっけ?」と首をかしげざるをえない驚きの再登場であった。
しかし、再登場するや上記のナルシストぶりを存分に発揮し、強烈なインパクトを植え付けていく。
プロフィールの通り暴力沙汰が原因となってデスゲームに参加しただけはあり、事実上のハンデ戦とはいえ、クリア回数に40回以上差があり一度はあえなく一蹴された相手である幽鬼に、土をつけることに成功している。
また、出オチ・ネタキャラ感が強い第一印象とは裏腹にデスゲーム業界の裏事情について詳しいらしく、引退してほとんど名を知られなくなった伝説的プレイヤーに独自の調査で辿り着いたり、幽鬼に、裏事情を教える代わりに、と取引を持ち掛けたりしている。
幽鬼をはじめとするプレイヤーのほとんどはデスゲームの中でしかデスゲームに関わろうとしない中、ゲーム外においても積極的に動き回り、踏み込んでいる異質なプレイヤーである。