概要
フジテレビ(以下、CX)で放送されていたビートたけし司会のクイズ番組。
出題される問題は実際に使用された国・公・私立中学校入試問題から一般企業入社試験、公務員試験、番組オリジナルの問題(既出入試問題の改題または完全オリジナル)まで多岐に亘っていた。後に放送されることになる特別番組や兄弟番組『教育学院』よりも、「国語・算数(数学ではない)・理科・社会」といった、「国・公・私立中学校入試問題」「小学校の実力テスト」レベルの、義務教育で当然教わっているような問題が重点的に出題されていた。
かつては毎週放送のレギュラー番組だったが、今でも不定期でスペシャルでやっていて、平成が終わり令和になって以降も、令和教育委員会というタイトルで放送されている。兄弟番組として、ユースケ・サンタマリアが司会の『平成教育予備校』『熱血!平成教育学院』などがある。
全ての始まりは北野のフライデー襲撃事件。
北野が事件で半ば謹慎状態となっていた時期、娘の教科書を拾い読みし、教育番組を見て教育としての学業に無味乾燥なものを感じ取る。北野はここで「基礎から勉強し直そう」と思い立ち、小・中学生が解くようなドリルを使って勉強。
そこで、北野は大人・芸人としての知識や常識と、義務教育で習得し、その後もどこかで有用であるはずの「一般常識の基礎」とのギャップに気づいた。事務所やテレビ局に各科目の問題集を持ち込んでスタッフらに問題を解かせ、北野が採点すると、腹を抱えて笑う解答が続出。これを番組原案として出したところ、面白がられて番組が誕生したという経緯がある。
なお、元々は『たけし・逸見の平成教育委員会』という番組名であり、その名前通り逸見政孝が学級委員長として出演していた。この番組における逸見のポジションは『副司会者兼回答者』という、他のクイズ番組において全く例の無いものであり、本番組のみの大きな特徴となっていた。
逸見入院による一時降板中は学級委員長代理が登場していたが、没後も副司会者兼回答者のポジションこそ正規の後任が登場したものの、学級委員長という名称は逸見だけが名乗るものとされたようであり後任には継承されず、また1年以上に渡って番組名からも逸見の字は外さないままとなっていた。
なお、学級委員長の名を継承させないことに関連してか、本番組出演の際に逸見が着ていた制服は、死去の際に副葬品として棺に納められたとされている。
その後『副司会者』のポジションは「学級委員長」から「学級委員(ここまでは回答者兼務)」に変更され、中井美穂に交代したものの、後に「助手(ここからは回答者を兼務しない)」に変更され、小島奈津子、高島彩へと引き継がれ、現在に至る。
また、たけしが94年8月のバイク事故で入院した際には、たけしと親交の深い明石家さんま(本名の「杉本高文」名義)・所ジョージ・大橋巨泉の3人が輪番で司会を代行、さらにCXアナウンサーの福井謙二や川端健嗣が「教育実習生」というアシスタントポジションで参加した。
90年代のCXの番組対抗クイズスペシャル『なるほど!ザ・春の祭典』『なるほど!ザ・秋の祭典』でもこの平成教育委員会は番組対抗戦の出題で参加している(とりわけ『鬼平犯科帳』チームはここでは本領発揮だったといわれている。)。
また、CXの大特番『27時間テレビ』では1992年から1994年まで平成教育委員会を基にした『平成教育テレビ』として放送され、フジネットワーク系列の地方テレビ局からの代表アナウンサーらがCXに出向き、入学試験さながらの共通テストに挑戦するコーナーがあり、採点したら前述のような珍回答や迷回答が多かったという。この特番ではたけしが総合司会を務め、司会にはいずれも当時CXアナウンサーの福井謙二や八木亜希子、小島奈津子らが学生服を着て務めており、とりわけ八木亜希子アナウンサーのセーラー服姿は今も語り草である。
元号が令和に変わった、令和元年(2019年)の27時間テレビ内で「令和教育委員会」として放送された。それ以降は新型コロナウイルスの感染爆発の影響もあり、放送されていない。
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27時間テレビ…一時期企画の中心になっていた