概要
1960年に公開された日本映画である。監督は黒澤明
黒澤プロダクションの第1作である。物語はデュマの小説『モンテ・クリスト伯』を参考にしている。
汚職事件の隠蔽工作により自殺に追い込まれた男の息子による復讐劇を通して、政界に根深くはびこる腐敗の構造にメスを入れた意欲作。極めて社会性の強いテーマでありながら、スリルとサスペンスを盛り込むことで十二分に娯楽映画として通用する作品。
主なキャスト
西幸一:三船敏郎
岩淵(日本未利用土地開発公団副総裁):森雅之
岩淵佳子:香川京子
岩淵辰夫:三橋達也
守山(公団管理部長):志村喬
白井(公団契約課長):西村晃
板倉 : 加藤武
和田(公団契約課課長補佐):藤原釜足
野中(検事):笠智衆
岡倉(検事):宮口精二
新聞記者:三井弘次
有村(公団総裁):三津田健
大竜建設顧問弁護士:中村伸郎
刑事:藤田進
堀内(地検検事):南原宏治
三浦(大竜建設経理担当重役):清水元
新聞記者:田島義文
波多野(大竜建設社長):松本染升
事務官:土屋嘉男
余談
フランシス・フォード・コッポラは本作を高く評価しており、『ゴッドファーザー』(1972年)の冒頭の結婚式のシーンは、本作の冒頭の結婚披露宴のシーンから着想を得ている。