概要
本名は安惠 重男、戦時中の芸名は藤原 鶏太。身長156cm。
川崎の映画館に楽士として入る。結婚し1男をもうけるが、妻を病で失う。その後旧知の榎本健一に誘われ、劇団「カジノ・フォーリー」に参加する。
エノケン脱退後には主役級として活躍するが、1933年退座。映画俳優への道を進む。
P.C.L.時代は主に三枚目を演じることが多かった。1936年、沢村貞子と結婚するが10年後に離婚。P.C.L.が1938年の合併で東宝となった後も、準専属から戦後に専属俳優となり、約50年間にわたって東宝映画で活躍した。
戦後は黒澤明作品の常連俳優の一人として活躍し、『生きる』の市民係長役、『七人の侍』の百姓役など計12本の黒澤作品に出演し、個性的な役を演じた。黒澤の『隠し砦の三悪人』で千秋実と演じた農民のコンビは、ジョージ・ルーカスの『スター・ウォーズ』に登場するC-3POとR2-D2のモデルになった。
『旅役者』などの成瀬巳喜男作品にも計17本出演している。そのほか実写映画『サザエさん』シリーズの磯野波平役、薬師丸ひろ子との共演が話題を呼んだ『セーラー服と機関銃』など、数多くの作品に出演した。
1981年、勲四等瑞宝章。1985年12月21日、老衰で死去。80歳没。