概要
特定の条件を満たした上でジョブクエストを受けることでクラス『斧術士』からジョブチェンジできる上位クラス。
パーティにおけるロールはヘイト(敵視)を稼ぐことで敵の攻撃を一身に引き受けるタンク(盾役)であり、大型の両手斧を武器とする。
英語版での表記は『WARRIOR』。
設定
アルデナード小大陸を東西に貫くアバラシア山脈。その北部にあるローエンガルデ族の山里は、かつて精強な「戦士」の故郷として知られていた。人が生来持ち合わせている闘争本能を目覚めさせ、さながら獣のように雄々しく、猛々しく戦う彼ら「戦士」は、都市国家が乱立し覇を競った時代に、傭兵として脚光を浴びた。ひとたび戦となれば、多くの陣営が「戦士」を自軍に加えんと、金銀財宝を積み上げたと伝えられる。
しかし、時の流れの中で忘れ去られ、今では「戦士」の戦技を継承する者も減りつつあるという。
(公式サイトより抜粋)
職業特性
新生エオルゼア・蒼天のイシュガルド
同じくタンクであるジョブのナイトが防御性能に特化してるのに対し、こちらは攻撃性能を高めたタンクという位置づけ。
盾を装備できず、ダメージ軽減スキルが少ないことから全体的な防御性能はナイトに劣るが、全ジョブ中最大のHPを持ち、ダメージアップスキルによる高い攻撃性能とそれに基づくHP吸収攻撃スキルや自己回復スキルで防御面を補っている。
最大HPとヘイト獲得能力と被回復量を増加させるスキル「ディフェンダー」と、ディフェンダー状態でコンボ攻撃をすることで最大五段階まで溜まる「ラース」が最大の特徴。
ラースを溜めることで物理ダメージを減らす受け流しの発動率を上げる(初期ではHP回復量、パッチ2.1から2.5まではクリティカル率アップ)恩恵を受けられる他、最大まで溜めたラースを消費することで高ヘイト獲得攻撃を周囲広範囲に放つ「スチールサイクロン」やHP吸収攻撃と同時にダメージ軽減バフを6秒間纏う「原初の魂」を放つことができる。
自己回復手段の豊富さから回復役であるヒーラーの手が回らないようなピンチに陥ってもかなり粘ることも可能。
また、挑戦するコンテンツにおいてHPに余裕がある場合、敢えてアクセサリーをSTRを上げる物理アタッカー用の物に換装することで擬似的なDPSとして動くこともでき、敵殲滅力を上げることができる。
MP量が全ジョブ中最低のため、コンボルートを邪魔せず周囲のヘイトを稼ぐ魔法「フラッシュ」を一度に2、3回程度しか使うことができない。またラースやMPを使わない範囲ヘイト攻撃であるオーバーパワーはTP消費量が多いためスムーズにインスタンスダンジョンを攻略する場合ある程度のTP管理が必要。
できることが豊富であるということはそのまま戦略的にスキルやコンボを使い分けていくことが必要という意味でもあり、全体的に上級者向けのタンククラスであった。
高いHPを持つことから割合回復を得意とする学者と相性が良いとされた他、攻撃面では敵に斬攻撃耐性を低下させるデバフを付与するスキルを肩代わりできる忍者や、広範囲の敵から一度に多くのヘイトを稼げるために範囲火力に優れる黒魔道士や召喚士とも相性が良いとされる。
(ディフェンダーの効果の関係上、特に修正前は学者の生命活性法というスキルのみだが他より相性が良かった。厳密には学者は修正後でも白魔道士と比べて特別に相性が良かったわけでもなく蒼天において学者の生命活性法がHP割合回復からヒーラーの回復力依存という実質的弱体を受けたため学者と白魔道士での相性差はそれほど大きくは無くなった。)
レイドコンテンツである大迷宮バハムートや蛮神戦などタンクが複数存在する場合、ボスからの攻撃をメインに受けるMTをナイト、ややDPSに近い補助的なSTを戦士にするのが新生でのベストな組み合わせであるコンテンツが多い。
紅蓮のリベレーター
システム改修が大きく行われた拡張パッケージであり、多かれ少なかれ全てのジョブで何らかの変化があったが、特に戦士は先述の特性の大半がひっくり返ってしまう程の影響が出た。
アバンドンは「インナービースト(以下IB)」に置き換わったが、最大値が倍増した他に特に使用感の変化はない。一方、後述するロールアクションの実装により防御力が相対的に引き上げられ、スタン技・瞬間軽減技といったスキルを新たに手に入れた。
当初こそこれまで通りナイトがヘイトトップを担う風潮があったものの、研究が進むにつれて「アンチェインドの存在により防御スタンス時のダメージ低下量が低い」、「スタンス切り替えにGCDを消費せずに済む」といった長所が際立ち始め(と同時にMT時のナイトの死にスキルの多さが問題視され)、なんとナイトとMT/STの座が逆転。高い攻撃力でヘイトを維持し、ヒーラーのスペック向上も相まって敢えてナイトをMTにする必要性が薄れた。その他にも防御力最強の暗黒騎士がシナジーや軽減・ヘイト等で様々な問題を抱えていたこともあり、後期のエンドコンテンツはMT戦士はもはや定石となっていた。
操作量も蒼天時代までに比べて減少しており、Dot管理が無くなったほか、STRアクセの装備権撤廃による装備吟味の簡略化、フラッシュ廃止で範囲ヘイト獲得がオーバーパワー1本に(=MPを使用しなくなった)なったなど、かつて上級者向けと言われた評価が一変、「初心者にもおすすめ出来るお手軽最強タンク」となった。
(参考程度に4.xのナイトは味方支援スキルの数が増えて、やや上級者向けのタンクという位置付けとなっている)
漆黒のヴィランズ
後述の通りシステムが更に簡略化され、ヒーラーとの相性や高いHPで攻撃を受け切るイメージはもはや過去のものとなった。ロールアクションは半分程が削除され、それにより使用アクション数も過去最低レベルで少なくなったため、低難易度化はより進んだ。
一方、火力型タンクである「ガンブレイカー」の実装により、戦士は差別化のために「原初の解放」によるバースト力と、自己回復を持ち味とする意図の調整がなされた。しかし、ナイトが火力方面で強化を受けたり、暗黒騎士のシステムが大幅に変更された結果、紅蓮時代ほど1強では無くなった。
しかし、インスタンスダンジョン(以外「ID」)では自己回復力と範囲火力から、部類の強さを発揮し続けている。
暁月のフィナーレ
調整方針は漆黒から引き継がれているため、削除されたアクションもなく、操作感も基本的には漆黒時代のものを引き継いでいる。
この拡張での調整で特徴的なのは「徹底的なストレス要素の削減」だろう。具体的には、自己回復技の回復量の固定化(=バースト技に合わせる必要性が消失)、自己バフの付与条件の緩和、IBゲージの管理の簡略かなどが挙げられる。
特に自己回復力の強化が凄まじく、漆黒ではバーストにあわせて漸く達成出来ていた回復水準をいつでも引き出せるようになった。
新生版における戦士の歩み
2013年8月の新生版(Ver2.0)実装当初、エンドコンテンツにおいてどんどん強力になっていく敵の攻撃に対し、割合ダメージ軽減スキルで安定した防御力を持つナイトに比べて、肝心要のHP吸収量が全く釣り合っておらず、効果が薄すぎて事実上死にスキルとなっているスキルも多かった。
また「原初の魂」で瞬間的かつ変則的にHPを回復する特性が裏目となって瞬間回復力に優れる白魔道士の一部からは「ヒールワークがやりづらい」と文句を言われ、いわゆる不遇職と目される羽目に。(原初の魂はラースVを消費して放つがラースに回復量アップの効果があるため自己回復するとヒーラーからの回復量が落ちるという根本的な問題もあった)
特に高難度コンテンツ「大迷宮バハムート」においては当時の最強装備を揃えていってもあっという間に溶けてしまう上、防がなければいけない一部の敵の攻撃を阻害するためのスキルがリキャストタイムの都合上連発できず、パーティ募集シャウトでは完全に要らない子扱いされて「戦死」とまで揶揄される有り様であった。
攻撃力でも海外有志がナイトとの性能差を数値化して比較したデータによれば「あんまり差が無い」という結果であり、連日連夜公式フォーラムの戦士スレではフォーラム戦士達が修正を求めていた。
ここに運営が新生版実装当時のサーバー容量不足等への対応のために大型パッチであるパッチ2.1が予定よりも遅れていたことや、吉田直樹プロデューサーの「プレイヤーの研究が足りない」といった発言が余計に戦士達の苛立ちに拍車をかけ、批判が噴出。
そんな中、10月のプロデューサーレターでパッチ2.1でついに強化の公約がなされ戦士達は胸を撫で下ろすが、その際の「ラースを維持してください」等の既にわかりきった内容の発言が余計な燃料となったことで「研究が足りんのはどっちじゃい!」とフォーラム戦士たちの怒りが爆発し、公式フォーラムの戦士スレは一時大荒れすることになる。
そして2013年12月に行われたアップデートで、スキル内容が大幅に調整・変更がなされた。
特にヘイト獲得能力の強化と一部スキルの防御効果追加の恩恵は大きく、盾役としての耐久力の上昇に加え、高いヘイトコントロール能力でより多くの敵を引きつけることができるジョブへと変化を遂げた。現在ではむしろ、盾役を十分こなしながらDSPを出すことができるので、エンドコンテンツでは必須とまで言われるほど非常に重宝されている。
勘違いされがちだが、ナイトの忠義の盾は全てのダメージを20%カット、戦士のディフェンダーは最大HP25%上昇&被回復量20%上昇、ラース1スタック毎にクリティカル率アップという効果になったがナイトの忠義の盾の方が劇的に硬いというわけではなく耐久力はほぼ同等であるといえる。(被回復量上昇が25%であれば全く同性能だと言えたが)
蒼天のイシュガルド
戦士で使用可能なジョブアクションが5個追加された。
ナイトの攻撃スタンスである忠義の剣に相当するデストロイヤーというスキルが使用可能になった。ディフェンダーでのラースはアバンドンという名称に変化し、スタックするごとにクリティカル率アップとなるが使用感覚はほぼ同様であり、ディフェンダーとデストロイヤーを切り替えた際もスタック数はそのまま。
デストロイヤー時アバンドンVを消費して放つフェルクリーブは単発威力500を誇り(dot威力等を考慮しなければ)DPSのスキルの最大威力すら凌駕し、デストロイヤー時TP回復効果となるエクリブリウムでTP問題すら克服しておりST性能においてはタンク三種類において文句無しにトップといえる。
防御面においてはラースが受け流し発動率アップに変更、ディフェンダー時に高いHP回復効果となるエクリブリウム、正面からの物理攻撃を必ず受け流すが正面以外で受ける攻撃が全てクリティカルとなってしまうデメリット(アウェアネスで無効化可能)を内蔵した原初の直感などを備える。
デストロイヤ-では原初の魂やスチールサイクロンは使えず、同様にディフェンダー時にはフェルクリーブとデシメードが使用出来ないという別のジョブには無い完全な使い分けスキルとなっている。
紅蓮のリベレーター
この拡張パッケージではアクション数のあまり多さやシステムの複雑さが問題視され、全ジョブ共通でいくらかのアクションが廃止された他、特定のスキルが半ば必須化していて自由度が当初よりかなり低下していたアディショナルスキルは、「ロールアクション」というロール共通で使用出来るアクションに置き換わった。
戦士は対物理用のバフであるフォーサイト(代わりにナイトの魔法にも効果があるランパートがロールアクション化)、攻撃アビリティのマーシーストロークやブルータスウイング、Dot技のフラクチャー、HP吸収技のブラッドバスが廃止された。
そしてバフアイコンを凝視する負担を軽減するためにラース・アバンドンが撤廃され、代わりに攻撃アクション使用時にIBゲージが貯まるようになり、10単位でスタックし最大値も100なためバフ欄を凝視したりこれまでのラース・アバンドンVが貯まったら直ぐに消費するといった必要も無くなった。
一方新アクションは蒼天まで暗黒の特権だった突進技であるオンスロート、最大HPが上昇するほど威力が上昇するアビリティのアップヒーバル、自身の状態異常を解除するシェイクオフ、一定時間IBの消費量が半減する原初の解放が追加された。
だが、4.0当初は同パッケージでのタンクの他2ジョブに比べると新アクションのインパクトがあまりにも弱かった。(具体的に言うと殆どの場合においてシェイクオフは空気であり、ブラッドバスに代わるスキルがなかったため防御力が相対的に低下し、何故か当初IBはスタンス切替で半減、更に同拡張でナイトや暗黒がフェルクリーヴに匹敵する威力のスキルや新しい防御バフを獲得した影響で、戦士固有の強みが完全に潰されていた)
そのためパッチ4.2で大きな調整が入り、シェイクオフは全体バフに、原初の解放は一定時間IB消費0・確定クリティカル効果に変更された(但しバーサクが置き換えアクションになり併用不可)。攻撃力の向上によるヘイト獲得力に加え、ナイトが補助能力に特化した性能に変化してきたことも相まって職業特性に大きな変化が生じたのもこの拡張である
漆黒のヴィランズ
紅蓮に引き続きシステムの簡略化がメインの調整となった。
大きな変更としては2.x以来続いてきたスタンスが根本的に見直され、攻撃スタンスの廃止によりフェルクリーヴ⇄原初の魂といったスタンス時の使い分けがなくなったこと、防御スタンスのHP増加効果は被ダメージ減少効果に変更された上でスタンスOFF時も機能するようになったことが挙げられる。(この変更により最も恩恵を受けたのはスタンス切り替えでGCDを消費しなくなったナイト)
そのためスタンスは「ONにするとヘイト獲得量が爆上げされる」スキルとなり、ヘイトコントロールはタンク同士が管理するのみの要素になった。(忍者の影渡しや煙玉、DPS技のディヴァージョンといったヘイト関連のスキルは全て削除)
紅蓮から引き続きアクションの削除が行われ、先述のシステム変更で用が無くなったアンチェインド、ヘイトコンボが姿を消した。
新アクションは置き換えメインであり、ウォークライ時にスタックするバフを消費して放つカオティックサイクロン・インナーカオス、ブラッドバスと似た効果をもつ原初の猛りが追加された。相変わらず瞬間防御力・瞬間火力はかなり高めであるが、レイドが継続した耐久能力を要求されるようになった上、戦士の各種防御バフがこれに逆らうかの如く効果量大/効果時間小といった調整をされ、レイド採用は漆黒時代全般を通して芳しくなかった。特に、紅蓮の頃はトレードオフとして成立していた要素が、戦士のみにストレス要素として残ってしまったのは大きなマイナス点だろう。(詳細はFF14のシステムを熟知していないと理解が難しいためここでは割愛するが、漆黒時代の戦士の問題点を考察した有志の記事が存在するので、気になる人は閲覧推奨)
暁月のフィナーレ
先述の通り、基本的には漆黒で大きな足枷になっていたストレス要素の削減がメインとなった。原初の開放の仕様変更で入力猶予に余裕ができたり、突進技のオンスロートと攻撃アビリティのアップヒーバルからIB消費が削除されたりと、極めるためには窮屈になっていた部分が緩和された。
また、特筆事項として自己回復力が壊れた。
バーストに意図的に合わせる必要が無くなっただけでなく、回復量そのものも大幅に向上したため、IDでは雑魚をまとめ狩りするほど防御性能が上がるという特性がより強調された。ある程度技術があるプレイヤーが集まれば、ヒーラーを抜いたタンク1,DPS3の構成でのID攻略も現実的である。
対単体での回復力も、対多数ほど強烈ではないものの順当に上がったため、使いやすさの観点も含めると耐久力は暗黒騎士を抜いてタンク中トップに。漆黒時代の不遇さを払拭し、かつ火力重視となった暗黒との差別化も成される結果となった。
新アクションは引き続き置き換えメイン。漆黒の原初の猛りに近い原初の血気、アップヒーバルの範囲版であるオロジェネシス、突進という癖があるものの最大の瞬間火力を誇るプライマルレンドが追加された。
戦士ジョブクエストのキュリアス・ゴージから戦士そのものがゴージと呼ばれることもある。
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