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概要編集

安東みきえ小説星の花が降るころにの登場人物。本作は、義務教育の教材として、中学1年生国語教科書に載っている。そのため、中学国語が光村図書出版の検定教科書だったならば、このキャラを覚えている人も多いだろう。



「あたかものあいつ」と言えばピンとくるかも知れない。

人物編集

主人公「私(女子中学生)」の同級生のサッカー少年。「私」とは小学校以来顔なじみで、同じ塾に通っており、しょっちゅう絡んでくる。

作中での動向編集

幼馴染み親友である夏実と仲違いしてしまったことに悩んでいた主人公は、ある日の昼休み、今日こそは仲直りしようと夏実のクラスに向かおうとする。そのタイミングで話しかけてきたのが戸部くんである。


「この問題わかんねえんだよ。『あたかも』という言葉を使って文章を作りなさい、だって。おまえ得意だろ、こういうの。」



軽くあしらって夏実のもとに向かう「私」だが、目的は果たせず、傷心してしまう。その時の様子を戸部君に見られた様な気がした「私」は、放課後、戸部君に夏実と私の不仲をどこまで知っているか確認しようと、サッカー部の練習が終わるのを待ち構えるが、日陰で戸部君が他の人が嫌がるボール磨きを、あたかもボールは友達とでも言うように黙々とやっているのを目にする。すると急に「私」は、自分の考えていたことがひどく小さいものに思えてきた。


蛇口で顔を洗っていると、背後から戸部くんが話しかけてくる。


「俺、考えたんだ。ほら、『あたかも』という言葉を使って文を作りなさいってやつ。いいか、よく聞けよ……おまえは俺を意外とハンサムだと思ったことがーあたかもしれない。」

戸部くん史上渾身の天然ボケに主人公の心は少しだけ軽くなり、二人で顔を見合わせてひとしきり笑い、「私」は低かった戸部くんの身長が、いつの間にか自分を追い抜いていることに気がついたのであった。





余談があたかもしれない編集

「あたかもしれない」という用法は勿論誤用であるが、彼の発言は、解釈次第では「自分をハンサムだと思っている(実際顔立ち悪くないが)」「主人公は自分に気があると思っている」といった自意識過剰な人格であると受け取られかねない。ましてや読者の大半はこういったネタ素材に対する感性が一際鋭敏な中学生である。すなわち彼ら中学生目線だと、自分達と同世代の男子が、かなり痛いナルシスト的な台詞を、にやりと笑いながら女子に対して発言しているのである。


こうして戸部くんはイジられキャラとして扱われるようになり、教科書落書きやネタ動画、雑コラ素材の常連としての進路を歩み始めるのであった。

ネット上では「戸部くんをはやらせろ」というハッシュタグが拡散され、様々なサイトでネタ画像が投稿されるようになった。

作中での言動が過常に取り沙汰され、ネタキャラとしてのイメージが定着してしまった点では、少年の日の思い出エーミールや、カレーライスのお父さんなどの仲間と言えるであろう。


いずれにせよ、戸部くんは中学生になると誰しもが出逢うキャラクターであるため、当時読んだ人々が成人してなお多くの人々の心に居座り続けているのである。彼の人気は留まることを知らず、ファンサイトのようなものまで作られるくらいである。




ーやっぱり、戸部くんって、よく分からない。



関連タグ編集

登場人物 国語 授業 義務教育 日本語


この記事のカテゴリ編集

キャラクター・人名] 小説 セリフ

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