指は声を持たず、だが雄弁であった
指は執拗に蠢き、空に神秘を綴った
そして我らは言葉を得た。信仰の言葉を
概要
エルデンリングにおいて、指というワードは世界観の根幹に関わるかなり大きいワードとして頻出する。
特にアイテムとしては主人公が目覚めた際に最初に手にするアイテムの一つであり、複数のアイテムが存在している。
この他にも、世界の大いなる意志を褪せ人に伝える存在として、文字通りの意味で巨大な指が存在している。
これらが何を意味するのかは、作中では明言されず、プレイヤーに委ねられている。
以下、作中で登場する指について紹介する。
二本指
『大いなる意志は、デミゴッドたちを、とうの昔に見捨てている
褪せ人よ、躊躇は要らぬ。存分にやつらを殺し、奪うがよい』
エルデンリングの世界における最も重要な「指」であり、メインストーリーの根幹に関わる存在であり、「大いなる意志」の使いとして褪せ人たちを導き、多くの祈祷と信仰を授けたとされる。
本作における本拠地である円卓に存在する文字通りの巨大な指。
人間で言う手の薬指と中指に当たると思われる部分だけが抜き出され、褪せ人に自分の意思を示す為に蠢き、指読みのエンヤを通じて褪せ人に自分の言葉を話す。
円卓中央にある開かずの間の先に存在しているが、円卓に到着するだけではこの二本指に合う事はできず、いずれかの大ルーンを入手し、円卓に力を示す必要がある。
また、二本指に見える事で複数のキャラクターのイベントが進み、指読みのエンヤからのサポートを受けられるようになる。
王都ローデイルで忌み王、モーゴットを倒した先にある拒絶の刺を調べて「茨の壁に触れる」を選択したあとに訪れると、褪せ人が黄金樹に拒絶されたという異常事態に対応できなかったのか直立姿勢を取ったまま一切動かなくなる。
これ以降の会話やイベントは特になく、最終的にはいずれのストーリーにおいても機能停止・死亡したと思われるが、詳細については不明。また、主人公が直接的に敵対および殺害することはできない。
三本指
エンディング分岐において狂い火の王エンドに関係がある指。
円卓に存在する二本指とは違い焼け爛れた三本の指が王都ローデイルの地下に存在する忌み捨ての地下に封印されており、この指の封印された扉の前で防具の全てを外す事でこの指と会う事ができる。
二本指同様に自分の意思を直接伝えることはせず、三本指の代弁者を通して自分の意思を伝える。
人間で言う手の親指と人差し指と小指に当たると思われる部分だけが抜き出されており、この指に見えると二本指とは違い、三本指に全身を抱きしめられる事で三本指の使いとなる事になる。
指読み
指読みのエンヤや双子の老婆によく似た姿をしているが、両者との関係性は不明であり、別人か同一人物かも不明。
お守り袋の解説によると二本指の言葉の代弁者であると同時に王の乳母でもあるらしい。狭間の地の様々な場所に出没するNPC。
リムグレイブ、湖のリエーニエ、ケイリッド、アルター高原の中の各所に出現し、話しかけて「手を見せる」を選ぶことで情報を得ることができる。
その情報の多くは意味深かつ難解なものばかりだが、中には冒険のヒントや道しるべになるものもあり、複数のキャラクターのイベント進行にも関わる。
指読みの老婆を攻撃すると一時的に姿を消すが敵対状態になることはなく、転送や祝福で休むと何事もなかったかのように復活する。
- リムグレイブ
嵐の丘の祝福「嵐丘のボロ家」から北の街道を直進して獣道を抜けた先、途切れた橋の近くに居る。
- 湖のリエーニエ
湖のリエーニエには二ヶ所に出没する。
ベイルム街道の祝福「レアルカリア東門」付近と、湖のリエーニエ(学院の門前町)の祝福「レアルカリア南門」南の大通りを抜けた先、途切れた橋の上に居る。
特にレアルカリア南門には、百智卿、ギデオン=オーフニールが探しているミケラの聖樹へ至る方法についての情報を手に入れる事ができる。
- ケイリッド
祝福「燻りの壁」付近に出没する。
- アルター高原
湖のリエーニエ同様に二か所に存在している。
アルター高原では森渡の大橋の祝福付近と、王都外廓の外廓の幻影樹から北の長階段を上ってすぐの広場、黄金の種子がある幻影の樹の近くに居る。
- 禁域
王都ローデイルと巨人たちの山嶺の間に存在する地域。
- 深き根の底
この指読みの老婆のみ「手を見せる」の選択肢が出ず、話しかけるだけで情報が得られる。
指読みのエンヤ
円卓の開かずの間の中に居るNPC。また、お守り袋の作成や追憶から固有武器や魔法・祈祷を作成する事ができる。
指読みの老婆とよく似た姿をしており、二本指に仕えている。
円卓に来た当初は会うことができず、いずれかの大ルーンを入手すると会えるようになり、二本指の意思を褪せ人に伝え、褪せ人に二本指の為に働くように言うが、最終的に自分の命が終わる事を知ってもなお、褪せ人の意思を尊重してその信念を貫くように促すなど、必ずしも二本指を絶対視している訳ではない。
一方、彼女が行う二本指からの「御託宣」は、見方によっては「お告げの体裁を利用して老婆が勝手に自分の言いたいことを喋っているだけ」のようでもあるため、作中でもかつて円卓に在籍したことがあると思しき白面のヴァレーからは「二本指の言は、信用できぬと」「あれはまるで、がたのきた老人の世迷言」と評されており、彼女や指が信用に値するかをプレイヤーに問いかける雰囲気も醸されている。
双子の老婆
円卓にいる商人NPC。指読みのエンヤ、指読みの老婆に似た姿をしているが言葉を発することなく全くの不動であり、両者の詳細な関係性は不明。
会話などのイベントはないが、狭間の地の各地に存在する商人を殺害する事で入手できる「鈴玉」を捧げることで商品を追加販売してくれる。
アイテム
指は世界の大いなる意志を反映する特殊な存在というだけでなく、アイテムとしても複数の種類が登場する。また、指そのものではないが、指と名のつくアイテムも指系のアイテムと関係のある効果を発揮する。
特に褪せ人の老指はゲーム開始とほぼ同時に入手することのできるアイテムであり、取得する遺体の素性やその効果からも、かなり意味深なアイテムとなっている。
指系アイテム
アイテム名 | アイテムの効果 |
---|---|
褪せ人の老指 | 他世界に伝播するメッセージを書く。 |
褪せ人の鉤指 | 協力マルチプレイのための召喚サインを書く。 |
闘士の鉤指 | 敵対マルチプレイのための召喚サインを書く。 |
血の指 | 他プレイヤーの世界に侵入を試みる。 |
背律の指 | 他プレイヤーの世界に侵入を試みる。侵入してその世界の「鉤指の主」の撃破が目的となる。 |
爛れた血指 | 他プレイヤーの世界に侵入を試みる。 |
指と関係のあるアイテム
アイテム名 | アイテムの効果 |
---|---|
指切り | 召喚した者を送還するか、自身が元の世界に戻る。 |
鉤呼びの指薬 | 協力/敵対サインを可視化する。 |
神授塔
世界の大いなる意思を伝える二本指だが、実は円卓に存在しているものが全てではなく、大ルーンの効果を解放する事ができる神授塔にもかつては円卓の二本指と同様の存在が存在していたらしく、その残骸らしきものが残っている。
デミゴッドを倒す事で獲得できる大ルーンはそれ自体では効果を発揮する事ができず、入手した大ルーンに応じて存在する神授塔で、その力を取り戻す必要がある。
神授塔で力を取り戻すことで大ルーンはプレイヤーが装備できるアイテムとなる。
地図
狭間の地は地図を通して見ると褪せ人の鉤指とほぼ同じ形状をしている。