概要
『断罪のマリア』(だんざいのまりあ)は、2009年2月13日に花梨エンターテイメントからPC用に発売されたゴシックバトル恋愛アドベンチャーゲーム。
四大天使ウリエルを、教皇ザカリアスが堕天使として扱った史実を元に悪魔として扱い、ウリエルの加護を受けたマリアを悪魔憑きのエクソシストとして、彼女を中心に、様々な神父や悪魔たちとの戦いと愛とを描いた作品である。
乙女ゲームとしては異色の問題作であり、グロいシーンも多々あり、ストーリーも鬱々として暗く、乙女ゲーにもかかわらずほとんどの攻略キャラと恋愛しないままエンディングを迎えたり、2009年の乙女ゲー版クソゲーオブザイヤーで大賞に輝いたほど。
後に既存の内容にグロシーンを修正し、恋愛EDといったハッピーエンドなど追加要素を加えたPSP版『断罪のマリア 〜ラ・カンパネラ〜』が、2012年5月31日に発売。
さらに、初代のグロシーンをそのままに、PSP版の内容に新規要素を追加したPC版『断罪のマリア Complete Edition』が、2013年9月27日に発売された。
ちなみに、乙女ゲームにしては珍しく主人公を含めたフルボイスを採用しており、主人公自身も立ち絵に出てくる。名前変換機能もあるがほとんど洗礼名の『マリア』で呼ばれるため、苦手な人は注意。
同ブランドの「プリンセスナイトメア」のキャラもゲスト登場している。
ストーリー
舞台は都市文明と産業の発展した現代の日本。
もはや、誰も神の存在を信じていないかのようなこの社会で……社会の闇深くに魔は潜んでいた。
日本で悪魔憑きの現象が表立って多発するようになった事実を受け、
ミッション系スクール、聖バルビナ学園にエクソシスト科が設立された。
悪魔祓いを行うことで事件を解決するべく学園在籍のエクソシスト達が活動する中、法王庁から一人の少女が派遣された。
法王庁公認のエクソシストにして、若干14歳の少女、
洗礼名はマリア。
マリアは、聖バルビナ学園に編入し、学生エクソシスト隊に所属する。
呪われた彼女は、14歳の万聖節(11月1日)までに、多くの悪魔を祓い、人間を救わねば、その命を落としてしまう。
呪いを解くため、所属する学生エクソシスト隊の仲間と共に、社会の暗闇に息づく悪魔達を狩るべく、マリアはエクソシストとしての過酷な戦いへ身を投じていく。
しかし、次第に増えていく悪魔による暗殺、取引、呪いによる不治の病……
欲望と、妄想の渦巻く悪魔的儀式を思わせる、謎めいた犯行。
マリアと、彼女を取り巻く少年たちの試験の先にあるものは……?
登場人物
【マリア】 CV:阿澄佳奈
マリアは洗礼名。本名はメアリー・クロウという(メアリーの部分のみ変更可能)。
英国生まれの14歳。悪魔憑きの、異端のエクソシスト。
呪われた少女で、14歳の万聖節(11/1)までに呪いを解かないと死が待っている。
悪魔ウリエルと契約しているが、法王庁で英才教育を受け、法王庁直属のエクソシストとして認められた。
今回、法王庁の命を受け、日本に派遣される。
マリアのディーヴァ。
勝気で口が悪い。悪魔でありながら、悪魔祓いをするマリアに協力する。
悪魔ウリエルがマリアに力を貸すのには、ただマリアの魂が欲しいからではなく、何か特別な理由がある様子。
ウルルはウリエルの仮の姿。
ウリエルは普段は ぬいぐるみの姿・ウルルとなり、気配を消し、力を温存している。 あくまでも仮の姿なので、本来の力を使うことはできない。
聖バルビナ学園
古風な価値観の15歳。
フェンシング部の主将で、悪魔にも愛剣一本で立ち向かう。愛剣の名は”ジークフリート”。
キリトと共に教会で孤児として育てられた。
基本的に面倒見がよく、優しい性格。良き兄貴分として皆から慕われており、スピリタス隊の隊長を務める。
だがその分、悪魔憑きのマリアに対しての警戒心は強い……
唯我独尊な14歳。
名家の御曹司で、他の人間よりも郡を抜いた霊力を持つ。教会ではオルガニストを務める。
周囲の風評を気にせず潔癖だが、エクソシストとしての天啓に応え、過去の罪を清算するため、自らに敢えて重い叱責を課している。
14歳の天才発明家少年。
元気で感情表現の豊かな少年。女の子には弱い。教会で孤児として共に育った宗像に懐いている。
現在、エクソシスト隊で唯一の例外として、ディーヴァを持たないため、情報管理や道具の修理、 メンテナンスなどを担当する。戦いでは独自の魔道具を駆使する。
成績優秀で品行方正な15歳のエクソシスト。
寮長を務め、食事の用意なども担当する。
隊長を宗像に譲ってはいるが、頑固者のリーダーをうまく操縦しているとの噂も。
怒ると怖い。
【クラウス・エアハルト】 CV:柿原徹也
エルサレム生まれ、ドイツ育ちの少年。自称、歌って踊れる?エクソシスト。
陽気なムードメーカーで気分屋。
スピリタス隊で、マリア以外に唯一、悪魔系のディーヴァを使う。クラウスもまた、法王庁公認のエクソシストでマリアを追って日本へやってきた。
【エフレム神父】 CV:竹房敦司
聖バルビナ学園、エクソシスト専攻科の指導者。聖徒たちが将来、良き神父となれるように見守る。
宗像が隊長を務める、 スピリタス隊の顧問も務めている。
過去に犯した罪の償いとして現在、神に仕えるているが……。
ディーヴァ
悪魔祓いで悪魔を葬るためにエクソシストが召喚する天使などの超常的存在。悪魔に対して非常に強力な殲滅能力を発揮する。人格を持ち、会話も可能。
【ジークフリート】 CV:高橋広樹
宗像のディーヴァ。
宗像の愛剣”ジークフリート”の柄の一部は竜のウロコか作られたといわれる。そのウロコから目覚めた、ホワイトドラゴンの聖霊。
全ての生物の骨を持つといわれる竜は、神として信仰されていた。
剣形態では火炎、竜人形態ではブリザードを得意技とする。
【オリフィエル】 CV:下和田裕貴
日和のディーヴァ。属性は光。
精神的、肉体的な孤独を暗示し、忍耐や苦難を受け入れることを促す天使。
神々しい容姿の通り、高潔で誇り高い性格をしている分、罪に対する目は、かなり厳しい。
日和にも高潔さを求め、 罪を懺悔し続けることでその力を貸す。
【ザカリエル】 CV:杉山紀彰
水鏡のディーヴァ。聖なる水を用いた攻撃を得意とする。
神の記憶」の意味を持つ、創造の天使で、天国の門の門番をつとめる。
誠実で、他の天使と比べても穏便派。
【ポルトギーザー】 CV:柿原徹也
クラウスのディーヴァ。
人工的に制御されている悪魔のディーヴァ。目隠し、拘束衣をつけた奴隷のような容貌をしている。
通常時は拘束衣で身体能力を奪ってあるが、戦闘時には限定的に解除される。拘束を完全に外すと、本来の悪魔の姿に戻ると言われているが…
クラブ ヘル・ファイア
悪魔崇拝の秘密結社。様々な政治や資本家に悪魔の力を使って協力している。
【ファーザー】 CV:星野貴紀
悪魔崇拝をしている秘密結社、ヘルファイアのトップ。
謎多き人物で、ヘルファイアのメンバーでも一部しかその素顔を見たことがない。
【ジード】 CV:藤原祐規
クラブ・ヘルファイアの幹部。幹部の中では最も格下。
負けず嫌いで、あっけらかんとした性格。
結社の中では決して優秀ではないが、 絶えず悔しさに打ちひしがれており、 盲目的に闇社会の上に上がろうとする。
【ヴェガ】 CV:横田紘一
ヘルファイアの幹部。安定した実力を持つ天才肌。
ファーザーに従順で、自分とファーザー以外の存在を、何処か見下ろしている。
他の幹部より年齢は少し上のようで謎が多き人物
【ジョーカー】 CV:KENN
クラブ・ヘルファイアの幹部。結社の戦力としては確実性に欠けるが相当な実力者。
気まぐれなフェミニスト。かなりの女の子至上主義で、女の子とお茶をするのが大好き。
契約した悪魔ビフロンスの力により、他人の寿命を操ることも可能
【イルミナ】 CV:石井真
ヘルファイアの幹部。女装の少年で、不思議な性格をしている。
ファーザーからは最も寵愛を受けている。
マリアに興味がある様子。
その他
【ダークネス】 CV:安元洋貴
記憶喪失の青年。名前や年齢、生い立ちや目的などは一切不明で“ダークネス”もあくまで仮名らしい。
東京の闇に潜む、謎のエクソシスト。
【ロップ】 CV:佐藤有世
ダークネスのディーヴァ。
ウサギの聖霊。性格は優しく甘えん坊だが、戦闘時には野生の勘を発揮する。
時間を操る強力な能力を持ち、絶えずダークの側にいる。
【百目鬼 刹那(どうめきせつな)】 CV:竹房敦司
闇の商人。悪魔崇拝組織ヘルファイアと関係がある。
”氷雨”という人物を慕っている。重要な目的があり、その為に必死に動いている。
【法王ザカリアス】 CV:若本規夫
1300年ほど前に在位していた、かつての法王。
ウリエルの堕天に関係したと言われるが、その真偽、そして存在は、未だ謎に包まれている。
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公式サイト
断罪のマリア(2009年発売 PC用)
断罪のマリア ラ・カンパネラ(2012年PSP用)
断罪のマリア Complete Edition2013年発売 PC用)