そもそも漢検とは?
単に漢字を「読む」「書く」という知識量のみを測るのではなく、漢字の意味を理解し、文章の中で適切に使える能力も測るのである。受検者は年に200万人ほどいる。
検定級
12の等級がある。初めて受検する方は、中学生は5級、高校生は3級、漢字が得意な人・社会人は準2級から始めてみるといいだろう。
一般の人は、準2級から2級は取得しておきたいところ。準1級は難しい漢字が出題されるが、大半が人名や地名などでよく目にする漢字なので、余裕があれば勉強してみてもよいだろう。1級はもはやマニアの領域で難読漢字が多く、書くのが難しい漢字もたくさんあるので、受検者はかなり少ない。
2020年度以降、配当級が変更された漢字
新しい学習指導要領の施行に伴い学年別漢字配当表の変更もされ、漢検でもそれに対応するために漢字の配当級が変更された。以下にそれを掲げた。
配当級が上がったもの
以前 | 変更後 | 漢字 |
---|---|---|
7級 | 6級 | 囲 紀 喜 救 型 航 告 殺 士 史 象 賞 貯 停 堂 得 毒 費 粉 脈 歴 |
7級 | 5級 | 胃 腸 |
6級 | 5級 | 恩 券 承 舌 銭 退 敵 俵 預 |
配当級が下がったもの
以前 | 変更後 | 漢字 |
---|---|---|
6級 | 7級 | 賀 群 徳 富 |
5級 | 7級 | 城 |
4級 | 7級 | 香 井 沖 |
3級 | 7級 | 岐 |
準2級 | 7級 | 潟 佐 崎 滋 縄 |
2級 | 7級 | 茨 媛 岡 熊 埼 鹿 栃 奈 梨 阪 阜 |
検定級ごとの傾向
1級(マニア程度)
常用漢字+表外漢字併せて5637字を操れる程度の能力。
難易度は2級の6倍・準1級の3倍。第二水準漢字が十中八九を占め、第三・四水準漢字の一部も出題対象になっている。配当漢字は2600字ほどだが、問題集が少ないので、漢検協会発行の書籍だけでの合格は難しい。それのみならず、「蜘蛛抱蛋」「王不留行」等、簡単には読めない漢名由来の熟字訓や当て字も出題される。ちなみに人名用漢字のうち「冨」「凉」「晄」「徠」の四字は漢検配当外。
準1級(大卒・一般・マニア程度)
常用漢字+表外漢字併せて2994字を操れる程度の能力。
難易度は2級の3倍。配当漢字は850字程度で、新出はほとんど第一水準漢字。地名や人名などで見られる漢字が大半を占め、比較的なじみのある表外漢字が出題される。準1級以上は読み書き以外の問題が出題されることは皆無。問題文の書体が明朝体に変わる。
2級(高卒・大学・一般程度)
すべての常用漢字2136字を操れる程度の能力。
2010年の常用漢字表改定で追加され、のちに2020年の学習指導要領の改定により教育漢字になった漢字11字を除いた漢字185字が初出となる。準2級以下の漢字や高校で習う読みも多く出題される。合格点は20点引き上げになり、ハードルが一気に高くなる。一番画数の多い常用漢字「鬱」が配当されているのも厄介。
準2級(高校在学程度)
常用漢字1951字を操れる程度の能力。
この級から高校で習う読みの問題が出題される。2010年に改定される前の常用漢字表に掲げてある(2010年の改定で削除された5字を除く)漢字1940字と、2010年の常用漢字表改定で追加されたが、のちに2020年の学習指導要領の改定により教育漢字になった漢字11字が出題範囲となる。日本国憲法で用いる「虞」「朕」「璽」などの、普段ではあまり見慣れない字も配当されている。
3級(中学卒業程度)
常用漢字1623字を操れる程度の能力。
頻繁に目にする常用漢字が出題され、中学校で習う漢字の半分ほどを習得することになる。四字熟語は二文字の穴埋めで回答することになる。
4級(中学在学程度)
常用漢字1339字を操れる程度の能力。
小学校では習わない常用漢字のうち、使用頻度の高い漢字を中心に出題される。4級以上からは筆順・画数の問題が出題されなくなる。
5級(小6で習う漢字)
すべての教育漢字1026字を操れる程度の能力。
四字熟語・四字複合語が出題されるようになる。
6級(小5で習う漢字)
教育漢字835字を操れる程度の能力。
7級(小4で習う漢字)
教育漢字642字を操れる程度の能力。
都道府県名に使われる漢字をすべて書けないといけない。
8級(小3で習う漢字)
教育漢字440字を操れる程度の能力。
9級(小2で習う漢字)
教育漢字240字を操れる程度の能力。
10級(小1で習う漢字)
教育漢字80字を操れる程度の能力。
審査基準
等級 | 合格点/満点 |
---|---|
1級・準1級・2級 | 160/200 |
準2級・3級~7級 | 140/200 |
8級・9級・10級 | 120/150 |
- 2級は、合格点が調整されることもあり、合格点が150点や155点になることもある。
- 2級~10級は、旧字体や旧仮名遣い、常用漢字表に掲載されていない漢字・読み方での解答は不正解になる。
- 例えば、9級で「おもって」を漢字で書く場合、必ず「思って」と書かなければならない。9級で「想って」「念って」「惟って」などと書いた場合、いずれも常用漢字表に掲げられていない漢字または読み方なので不正解になる。
- ただし、常用漢字表の備考欄に掲げてある読み方はこの限りではない。例えば「堪」の字は、音読みの「タン」は単独では常用漢字の表外読みだが、常用漢字備考欄には「堪能(たんのう)」の形で示してある。
- 「頬」や「頰」、「撹乱」や「攪乱」など複数の字体がある漢字もあるが、漢検では両方とも正答と認められる。それぞれ前者は許容字体とされる。「進捗」の「捗」も、つくりの部分は「歩」でも「步」でも両方OK。
- 画数は正しく、字を崩さないで書くようにすること。略字やくずし字は不正解になる。
漢検を取得している有名人・芸能人など
審査基準を問わず、取得した一番高い級を掲載。
1級
準1級
阿部亮平(Snow Man)
家長むぎ(にじさんじ)
2級
※追加はご自由にどうぞ。
関連タグ
ロックマンDASH2:PS版に収録されているミニゲームの一つに協力している。作中でもロゴが組み込まれていたり、EDのスタッフロールにもその名前が記載されている