概要
日本漢字能力検定協会(漢検協会)が「今年の世相を表す一文字」を公募し、得票数1位になった漢字を12月12日の漢字の日に合わせて京都府京都市の清水寺で発表している。
1995年より始まっており、第1回目は「震」(阪神・淡路大震災等より)であった。
他の世相イベントとは異なり得票数だけで決定するため選考委員はいない。誰もが納得する漢字が選ばれることもあれば、かなり偏った出来事だけで選ばれることもある。特にオリンピック関連に偏ることが多い。2012年以降は、夏季オリンピックが開催された年はすべて「金」が選ばれている。
一方で「乱」は毎年のようにランクインしながら一度も1位になったことがない。
Pixivサービス開始以降の各年の「今年の漢字」
- 2007年「偽」:食品偽装問題、年金記録問題等より。
- 2008年「変」:「Change」を掲げたオバマ大統領当選等より。
- 2009年「新」:自民党から民主党への政権交代、裁判員制度発足、新型インフルエンザ流行等より。
- 2010年「暑」:8月の平均気温が史上最高となった記録的な猛暑等より。
- 2011年「絆」:東日本大震災、豪雨被害といった自然災害下で再確認された「人と人との絆」等より。
- 2012年「金」:自立式鉄塔として世界一となる東京スカイツリー開業、ロンドンオリンピックで史上最多メダル獲得、山中伸弥教授のノーベル賞受賞等の「金字塔」、金環日食、消費税等の「金」が関わる問題の多発等より。2000年につぎ2回目の選出。
- 2013年「輪」:2020年の東京オリンピック(五輪)誘致決定や富士山の世界文化遺産登録決定等に「日本中が輪になって」歓喜に湧いたこと、国内外の台風等の被災に支援の輪が広がったこと等より。
- 2014年「税」:1997年以来17年ぶりに消費税が増税したことから。
- 2015年「安」:安全保障が問題となる、テロの脅威への不安から。
- 2016年「金」:リオデジャネイロオリンピックで12個の金メダルを含む史上最大数のメダルを獲得、イチロー選手の通算3000本安打達成など「金」字塔、ピコ太郎『PPAP』の「金」色の衣装等を踏まえ、2000年、2012年につぎ3回目の選出。
- 2017年「北」:北朝鮮によるミサイル発射を含む再三の軍事的挑発、九州北部豪雨による災害、北海道日本ハムファイターズ(大谷翔平選手のMLB挑戦、清宮幸太郎選手の入団)などを踏まえて選出。
- 2018年「災」:自然災害の脅威、スポーツ界に於けるパワーハラスメント問題や財務省の公文書改竄(書き換え)問題などといった人為的災害、「災害級の暑さ」という表現が気象庁によって用いられたこと。免震装置のデータ偽装、「スーパーボランティア」の活躍など、災害に対する意識に影響する出来事があったこと。
- 2019年「令」:新元号「令和」に新時代への希望を感じさせたこと、また出典が万葉集に収められた歌であり、「beautiful harmony」(美しい調和)と英訳され日本国外からも注目されたことから選出。
- 2020年「密」:新型コロナウイルス感染症蔓延により、3密(密集、密接、密閉)を防ぐ取り組みから。
- 2021年「金」:東京オリンピックにおける金メダルラッシュ、コロナ対応給付金 etc.
- 2022年「戦」:ロシアのウクライナ侵攻や、北京オリンピックやFIFAワールドカップカタール大会などスポーツでも熱戦が繰り広げられたことから。
- 2023年「税」:増税や減税の動向が注目され、国民の期待や不安が錯綜したことから。2014年に次ぎ2回目の選出。
- 2024年「金」:パリオリンピックにおける金メダルラッシュ、裏金問題 etc.
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