「もうすぐ全ての次元は統一される」
「そうすればみんな一つになれるのさ。愛の名のもとに」
「ふふっ、良いだろう。お前にも愛を与えてやろう」
「お前が苦しみもがく様子を、十代にも見せてやる」
「悲しみ、苦しみ、痛み、それが十代が教えてくれた愛の表現だから」
CV:入絵加奈子
概要
暗黒使徒ヨハンとは、ユベルに取り憑かれたヨハン・アンデルセンのことである。
言っている事はほとんどユベルと同じだが、時折ヨハンの口調が混ざるのでただ取り憑かれているという訳ではないのかもしれない。
ユベル曰く「今はヨハンでありユベル」。そのため一人称は、ヨハンの人格を真似ているときは「俺」だが、ユベルの感情が強まるとユベルと同じく「僕」となる。
作中では特に区別用の呼称は使われていないが、設定画では「暗黒使徒ヨハン」と書かれていた。
この状態になったことで主人公(男)に主人公の親友(男)が愛を語るという、深夜42時アニメと言われる原因となったカオスな状況が生まれた。
(本質としては主人公にユベルが愛を訴えているのだが、そのユベルが両性具という存在のため実際にはさらにカオス)
ヨハンは十代が救出してくれたことに恩を感じているものの、その記憶には極力ユベルを出しておらず、ユベルにかなりの拒否反応を抱いている模様。
余談だが、漫画版のヨハンの私服は暗黒使徒ヨハンと同じものである。
ユベルの目的
デュエルアカデミアが飛ばされた先の異世界で、十代と馴れ馴れしく接するヨハンを見たユベルが嫉妬。
そしてデュエルが中断され元の次元へ戻る中、ユベルとヨハン(とアモン)は異次元へ残ったままとなる。
十代に苦痛を与えることで愛が満たせると思い込むユベルは、十代の大切な友人であるヨハンに憑依しヨハンの家族である宝玉獣と究極宝玉神を支配、さらにヨハンの魂をレインボー・ドラゴンに封印。
これにより、十代にとっての命の恩人であるヨハンの体を用いて、十代を徹底的に痛めつけようとする。
また、破滅の光の意思による「十二次元宇宙統一による全生命抹殺」の実現に必要な「超融合」のカードを入手する目的にも利用し、ヨハンを消息不明にし十代の仲間たちも消し去ることで十代の心の闇を増幅させ覇王十代を目覚めさせ、遊城十代の人格を傷つけながら覇王十代の象徴である「超融合」のカードを生み出させ、自身との決戦で罠カード「ラスト・トリック」を用いて奪っている。
ユベル曰く、元々ヨハンの体はどうでもよく、真に欲しかったのは「超融合」のカードだけであり、このカードを奪うことができた矢先にヨハンの体から分離し、即座に罠カード「バスター・サウザンド」を発動させ、デュエルを引き分けに持ち込むと同時にヨハン・アンデルセンを物理的に抹殺しようとした。
そのため、宝玉獣とレインボー・ドラゴンの支配は十代を苦しめるためだけではなく、自分にとって最重要の「超融合」カードを自分のものにするための布石でもあった。
なお、十代vs暗黒使徒ヨハンのデュエル開始時から、暗黒使徒ヨハンの手札に「ラスト・トリック」が存在し続けており、十代が「超融合」を使う機会をずっと待っている状態だった。そして、ドローしたカードを見て十代の表情が変わった際には「超融合」を引いた事に気付き、「ラスト・トリック」を仕掛けている。
結果としてヨハン・アンデルセンは、「ユベルの謳う愛を十代と見せつけ与え合うため」「超融合を生み出し奪い取るため」だけにユベルに利用されていただけであった。
使用デッキ
A(アドバンスド)宝玉獣デッキ
ヨハンの持つ宝玉獣デッキを改良したもの。ヘルカイザー亮、十代戦で使用。
宝玉獣はA宝玉獣へ、究極宝玉神レインボー・ドラゴンは究極宝玉神レインボー・ダーク・ドラゴンへ、それぞれ変貌したカードが投入されている。
宝玉獣サポートカードは据え置きだが、ヨハンが使用していなかった新たなサポートカードも投入。
その他、A宝玉獣に必要不可欠なフィールド魔法「アドバンスド・ダーク」という宝玉獣たちへの戒めの結界を投入しており、さらに「超融合」のカードを奪い取るための罠カード「ラスト・トリック」、ヨハンを抹殺するための罠カード「バスター・サウザンド」も新たに投入している。
三幻魔デッキ
デュエルアカデミアを異次元へ飛ばした際、加納マルタンの肉体を用いて入手した「三幻魔」を軸に構築されたデッキ。アモン・ガラム戦で使用。
三幻魔の3体は勿論のこと、次元融合殺と混沌幻魔アーミタイルを投入している。
幻魔を早急に召喚するため、永続魔法「トライアングル・フォース」、永続罠「デルタ・バリア」を3枚積みしており、トークン生成モンスター「幻銃士」も最低2枚は投入。
幻魔が突破された後のことを考慮し、奥の手のユベル、リリース用のトーチ・ゴーレムも投入している。
アモン戦の直前にデッキを交換しているが、恐らくアモンにはヨハンを盾にした戦法が通用しないため。
使用カードのOCG化
暗黒使徒ヨハンが使用していたカード群が2020年代になって顕著にOCG化している。
アニメで登場してから13年もの年月をかけている。
2010年代後半には、アニメDMのドーマ編で登場した「名もなき竜」などのカードや、ジークのワルキューレカードなどアニメオリジナルカードが次々とOCG化されていたほか、「ラーの翼神竜」の効果の原作再現などに力が入れられていたため、暗黒使徒ヨハンの使用カードもある程度再現可能となったのだろうか。
(OCG遊戯王のアニメが終了しラッシュデュエルアニメへの移行に伴い、OCGは終了済アニメのオリジナルカードに力を入れやすくなっているということもあるだろう)
アモン戦で用いた「混沌幻魔アーミタイル」の効果である虚無幻影羅生悶が類似モンスターカードとして、また魔法カード「次元融合殺」も登場。
「トライアングル・フォース」「デルタ・バリア」はOCGとなっていないが、他の幻魔サポートカードが優秀なためOCG化する可能性は非常に薄い。
王(アモン)相手に運ゲーを仕掛けたことで有名な「アカシックレコード」「ナイトメア・シャッフル」はOCG化されていない。
さらに、宝玉獣たちがヨハンの力に支配されることで変化した「A(アドバンスド)宝玉獣」のOCG化も決定。
「アドバンスド・ダーク」のOCG化にアニメ放送から約5年の年月を要し、さらにそこから10年。つまり、「約15年」というかなりの年月を要している。
「究極宝玉神レインボー・ダーク・ドラゴン」が宝玉獣と何の関係もないカードとなり、「アドバンスド・ダーク」も宝玉獣を闇属性にすることでレインボー・ダークとのシナジーを生み出す形で再現されたため、A宝玉獣自体が望み薄と思われていたが、まさかのOCG化。
アニメでは「アドバンスド・ダーク」が無ければ自壊するデメリットが付いただけの宝玉獣であったが、効果範囲が拡張されたり新たな効果が付与されるなど、自壊デメリットに見合う差別化は図られている。
これで全世界のデュエリストたちは、ユベルと同じように十代への愛を満たすために互いに傷つけ合って愛を深めることができるようになった。
とことん満足させてあげよう。
暗黒使徒ヨハンの未OCG化カード
- G・フォース(通常罠)、E・フォース(速攻魔法)、M・フォース(速攻魔法)、GEMバースト(通常魔法)
- トライアングル・フォース (永続魔法)
- デルタ・バリア (永続罠)
- エターナル・リバース (装備魔法)
- デュアル・ゲート (魔法)
- アカシックレコード (魔法)
- ナイトメア・シャッフル (永続魔法)
- ラスト・トリック (罠)
- バスター・サウザンド (罠)
アニメ全話放送終了後にOCG化したカード
- A宝玉獣全7種 (2022年)
- アドバンスド・ダーク (2012年)
- 次元融合殺 (2020年)
- 混沌幻魔アーミタイル-虚無幻影羅生悶 (2020年) ※アニメ版アーミタイルの効果を再現