概要
唐帝国の皇帝・太宗。父が建国者の李淵(高祖)であり、第2代皇帝にあたる。
父に代わって唐軍の総指揮官となり、隋末の内乱における有力反乱軍を次々撃破した建国第一の英雄。
皇帝となってからはモンゴル高原や中央アジアを征服し、内政でも「貞観の治」と呼ばれる善政で知られた。
それらの治績から中国史上最高の名君などと呼ばれることもある。
しかし一方では、その即位にあたって皇太子であった兄や弟を殺害して父から力づくで譲位を受け、
なかなか容赦ない政治家としての面もあったりする。
日本では、西遊記の登場人物としての姿が一番知名度が高いかもしれない。
古典西遊記では物語の冒頭に登場して三蔵法師にインドから経典を入手するように命じる。
テレビドラマ西遊記でも1978年版その他で出演している。
史実の三蔵法師こと玄奘三蔵は、唐王朝から許可が下りず密出国でインドに向かったが、
帰国した玄奘の訳経事業を太宗が支援したのは史実らしい。