概要
兵庫県南あわじ市出身のプロ野球選手(投手)。右投左打。
ヤクルト村上宗隆の愛称「村神様」にちなみ「虎の村神様」と呼ばれることもある。
プロ入り前
智辯学園高校時代には3度甲子園に出場。
3年春の甲子園では全5試合を1人で投げ抜いたうえ、決勝では延長11回裏にサヨナラ打を放つ大活躍。同校初の甲子園優勝に大きく貢献した。
高校卒業後は東洋大学に進学し1年春から活躍。
3年春には投手3冠とベストナインも獲得したが、4年秋に右腕の肉離れを負い戦線を離脱した。
2020年秋のドラフト会議で阪神タイガースから5位指名。背番号は41。
ケガの影響で下位指名となったものの、実力的には1位指名もあり得ると言われていた。
プロ入り後
ケガの影響を心配されながらも2軍では無双状態。
1年目には最多勝、最優秀防御率、最高勝率の3冠、2年目には最優秀防御率、最高勝率の2冠に輝いた。
その反面、1軍では1年目に2登板のみで防御率も16点台と期待に応えることができなかった。
しかし3年目の2023年に大ブレーク。
開幕時はリリーフとして1軍に帯同していたが、4月12日の巨人戦で2年ぶりに先発登板すると、7回パーフェクトで無失点の好投を披露。8回に代打を送られ完全試合とはならなかったが、これ以降先発ローテーションの柱として定着。
4月22日の中日戦で2安打完封でプロ初勝利を果たすと、9月8日の広島戦で10勝目を挙げ自身初となる2桁勝利を達成するなどエース級の活躍でチームの優勝に大きく貢献した。
最終的には10勝6敗、防御率1.75の好成績を残し、最優秀防御率のタイトルを獲得。
また、1イニングに出したランナーの数を表すWHIPに至っては0.741を記録。NPBでは公式に用いられていない指標ではあるが、村山実の0.748を抜き歴代最高記録(2リーグ制以降)を更新した。
日本シリーズ第1戦でも7回無失点で勝ち投手になるなどポストシーズンでも活躍。
それが認められセ・リーグ史上初となるMVPと新人王のダブル受賞を果たした。両リーグ併せても1990年の野茂英雄以来史上3人目の快挙である。
選手としての特徴
ノビのある直球にカットボールやフォークなどを織り交ぜる本格派。
直球の平均球速は140キロ台中盤ながら、回転数が非常に高くややスライダー気味に変化するのが特徴。奪三振率が高いにもかかわらず、コントロールも抜群で四死球が非常に少ない。