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棺担ぎのクロ。

ひつぎかつぎのくろ

棺担ぎのクロ。は、きゆづきさとこによる4コマ漫画。芳文社まんがタイムきららにて連載された。
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作品情報編集

作者きゆづきさとこ
フォーマット4コマ
ジャンルファンタジー
出版社芳文社
連載誌まんがタイムきらら
連載開始2005年1月
単行本既刊7巻+外伝1巻+画集1巻
連載状況完結

概要編集

正式名称は「棺担ぎのクロ。~懐中旅話~」。

寓話風のストーリーと、やわらかなタッチや緻密な描き込みが特徴。コメディ要素もあるが、内容はダークファンタジーであり、相応に残酷なシーンが垣間見える(と言ってもストーリー上の設定にとどまっており、欠損表現など作画上の残酷描写は使われていない)。

死や悪に関する話も躊躇されないため、近年の『きらら』系列誌の作品群の中ではあまりに雰囲気が異なり、独特の存在感を見せている。


コマ割は4コマの体裁をとってはいるものの、4コマ目にはほとんどオチを用意しておらず、事実上はストーリー漫画である。

ドラマCDも発売されているが、ストーリーはオリジナルのものである。

2008年末から2012年3月まで長期休載していた。作者の他の漫画は普通に連載が続いていたが、本作だけ休載された理由は公表されていない。ただ、単行本3巻のカバー裏などで長期休載についての自虐ネタがあったりする。連載再会後もちまちま休載はあるものの数か月以上に及ぶ長期休載には至ってない。

2018年5月発売の6月号にて連載は終了した。連載終了後、無印の2018年9,11月号及びフォワードの2019年1,2月号において外伝エピソードが連載された。


2019年4月、同じくきゆづきさとこによる作品『GA芸術科アートデザインクラス』と共にソーシャルゲームアプリ『きららファンタジア』へと参戦。

参戦イベントでは本作からクロとセン、GAからキサラギノダミキトモカネの3人に加え、きゆづきさとこがデザインを担当したきららファンタジアオリジナルキャラクターであるアルシーヴクロモンによるクロスオーバーシナリオが展開された。

同アプリへの未アニメ化作品の参戦は本作が初であり、同じ作者の作品が2つ参戦したのも初である。

2021年10月27日では、ハロウィン衣装のクロが参戦した。


現在存在が確認されている海外版と出版社・タイトルは以下の通り。


  • 北米版(エン・プレス) - Shoulder a coffin "Kuro" ※1
  • 韓国版(テウォンCI) - 관지기 쿠로 ~마음속 여행자 이야기~ ※2
  • フランス版(Kana) - Le Voyage de Kuro※3
  • 台湾版(東立) - 棺材‧旅人‧怪蝙蝠

1.・・・日本語版コミックスに書かれている英字表記と同一。

2.・・・読み:クヮンジギ クロ ~マウmソk ヨヘンジャ イヤギ~

意:「棺を担ぐクロ~内心の旅人のお話~」。ほぼ直訳。

3.・・・意:「クロの旅行」。ほぼ直訳。


メインキャラクター編集

CVは脚注がなければドラマCDのもの。


クロ

CV:高山みなみ(ドラマCD) / 金澤まい (きららファンタジア)

主人公。黒装束に身を包み、男性的な外見をしているが、女性。作中でも見た目から男性扱いされることが多い。

大きな丸メガネをかけている。クロはニジュク・サンジュに対し適当に名乗った偽名で、本名は「可愛らしい名前」らしい、最終7巻で判明した本名は「シューニャ」。いつも無表情で、感情がわかりにくい。体を黒いシミのようなものに侵食されており、それを隠すために素肌をほとんど見せず、他人との接触を嫌うが、根の性格は優しく真面目である。

細い手足に似合わず大変な健脚で、大きな棺を背負ったままひたすら歩き続けるが、時々気を失って倒れる(発作)。

これらのシミ・発作は「黒い魔女」の呪いによるものであり、クロの旅の目的のひとつはその魔女を発見することである。無表情なのは感情が高ぶると呪いの悪影響が強まるらしく、容姿も呪いのために変えられてしまったものである。

ちなみに、眼鏡はもともとセンが人の姿だった頃に使用していたもので、現在はレンズが外されているらしい。大きな帽子はかつて救った旅人から譲られたもの。

黒装束と棺は自分と同じ呪いのために死んだ娘(モー)に由来し、黒装束の下には包帯をぐるぐる巻きにしてシミを隠しているが、日が経つと包帯まで黒くなっていくため時折交換する。


セン

CV:津久井教生

いつもクロと一緒にいるコウモリ。実は1000匹の集団で、表に飛んでいる1匹以外はクロの背負っている棺桶の中にいる。もともと1人の男性であったが、黒い魔女の手によりコウモリの姿に変えられてしまった。いつも外を飛んでいる1匹に限り、今でも人語をしゃべることができる。一年に一度、ある条件によって一時的に元の姿に戻ることができる。

名前はやはり偽名のようで、昔クロが彼のことを「センセイ」と呼んでいた事に由来すると思われる。


ニジュクサンジュ姉妹

CV:ニジュク-徳永愛/サンジュ-野中藍

怪しいオカルティズムの研究をしている「はかせ」の家から見つかった幼い獣耳姉妹。実は、「はかせ」が培養によって作り出した人工生命体である。

「はかせ」に「危険なことがあるから隠れているように」と言われ、檻の中に隠れていたところをクロたちに発見された。

「はかせ」の帰りを待っていたが、このときすでに「はかせ」は何者かに殺害され白骨化していた。しかし姉妹は幼さゆえにはかせが死んだ事を理解できない。


最終7巻でクロの呪いを受け持って行った後に、夜空に浮かぶ第2・第3の月となった。


姉妹ははかせの技術により不思議な能力を身に着けている。

  • 身の回りの色に染まったり、その色を他のものに移したり出来る。しかしニジュクがその力を使ってクロの黒いシミを緑色に変えようとしたところ、逆に黒が逆流して自分が漆黒に染まってしまった。洗い流して大半は元に戻ったが、後遺症としてニジュクの耳と尻尾は黒いままになっている。
  • 姉妹で1つずつ翼を持っており、二人一緒のときだけ短時間なら空を飛べる。翼を出すと耳と尻尾が引っ込む。
  • 身体の大きさを変えることが可能で、その能力を使って檻に出入りしていた。どうやら正確には他の生き物にモーフィングする能力らしく、檻に出入りするときはねずみにモーフィングすることで小さくなっていたらしい。
  • 本人の意思で制御できないものと思われるが、ストレスが溜まると影が本体から抜け出して別行動をはじめる。影と本体は物理的にはリンクしているが(影に起きたことがそのまま本体に起きる)、影の五感は本体には伝わらないようである。

名前はやはり仮名で、実験体番号の29・30からとられた(どうやら「はかせ」が番号で呼んでいたものを、二人は自分たちに与えられた名前だと思っていたらしい)。

ニジュクはクロのことを「クロちゃ」と呼んでなついている。これに由来してクロおよび本作品自体が通称「クロちゃ」と呼ばれることも多い。一方、サンジュはたまにクロに反抗して叱られることもある。


「黒い魔女」

クロに呪いをかけた張本人。黒い髪の毛とドレス、そしてつぎはぎだらけのフランケンシュタインめいた容姿の持ち主。当て所もなく各地をさまよい歩き、様々な人間に呪いを振りまいている。しかし、本人は進んでそれをやっているわけではなく、彼女自身は明確な目的や思想は持ち合わせていない。ただ、彼女の魔力によって願いを叶えようとする人間達の要望に応えた結果がそうなったという場合が多いのである。物語の根幹を生み出したキーパーソンであり、その背景は謎まみれであるが物語が進むにしたがって少しずつ明かされていく。

本名はヒフミ。自らが何かに自身の名を書くときは「123」と表記する。


最終7巻で「はかせの幼馴染アン」と「舞台女優だった赤薔薇」と「クロの母親」の3人の魂を、伝染病がくっつけた集合体だった事が判明する。



「はかせ」

ニジュク、サンジュの生みの親らしき研究者。

数々の「じっけんたい(実験体)」を生み出すが、最後には自らが生み出した実験体の1体によって殺害される。クロがその遺体を発見した時には白骨と化していた。

物語が進むに従い時に「はかせ」の独白や過去が「誰か」の回想の形で明かされるようになっている。

元は幼馴染を助けたいがゆえに「黒い呪い」であるところの伝染病を研究していた生物学者だったが、時が進むにつれて研究意識が先行して目的を見失っていった。

「はかせ」の研究における実験体1号はその幼馴染本人。実験体2号は、はかせの研究を聞きつけて自らが罹患した伝染病を直そうとやって来た、元舞台女優の患者。実験体3号は親戚の元に預けた子どもを育てるために高給を求めてはかせの研究所にやって来て、業務の果てに伝染病に罹患してしまった助手の女性(クロの母親)である。


モー

元はとある村に住んでいたワガママな少女。「黒い魔女」に「魔法」を求めてしまったがために黒い呪いにかかり、それと気づかぬまま村中に伝染病を広めてしまった少女。旅を始めたばかりの頃のクロに出会い「呪い」と「魔法」について自らの見解を伝える。

最期にクロに対して「あんたがあたしの棺になって」と願い、クロに看取られてその命を終える。


旅人

旅を始めたばかりの頃のクロに旅のイロハを教えた犬面の旅人。現在のクロの旅装束は彼を真似たものでもある。のちに、その犬面は自ら望んで「はかせ」によって付け替えられたものである事が明かされた。


でんせんびょう/黒い呪い

人の体に黒い斑点を浮かび上がらせて腐食させる呪い。他者に移る事から、世間の人々には伝染病として認識されている。最後には体中が黒色に覆われて命を失う事となる。

病気・呪いと表現されるが、実は単体の意思がある。深く罹患した者には「呪い」を通じて「でんせんびょう」の声が聴けるようになり、そして他ならぬその意志に「誘惑」される。

その目的は「腐食しない自らを受け入れられる器(躰)を見出して乗っ取る」こと。


ドラマCD編集

ジョット

CV:大林隆介


ニコル

CV:重松朋


マウル

CV:小林晃子


イレーネ

CV:久川綾


グスタフ

CV:平川大輔


関連項目編集

きゆづきさとこ

GA芸術科アートデザインクラス - まんがタイムきららCARATでほぼ同時期に連載されていた、同じ作者による作品。ストーリーは本作とは全く無関係で姉妹作品ではないが、キーアイテム・キーワード(黒、メガネなど)がいくつかかぶる。

特に髪の色と服以外、山口如月とクロちゃは瓜ふt##この文章は浸食されました##

またTVアニメに本作のキャラクターがカメオ出演している。

ストーリーの空気が違うことで、読者の方々に驚かれることが多々ある。


キノの旅 - 時雨沢恵一作のライトノベル。本作と作風・世界観・キャラ設定などが非常によく似ている。

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