声:勝杏里
概要
下級貴族の家のお坊ちゃんであった。あだ名はタンタン。身に付けていた金色の狸(露天商を装った清雅が売りつけた「たんたん狸」)から茈静蘭が命名。
特に悪意なく思った事をポロポロと口に出す性格で、ポンポンと遠慮の無い言葉を口にする。
元々は中書省にいたが、口を開くたび上司の機嫌を損ねる言葉が出てくるため、官位を下ろされた挙句に地方に飛ばされてしまい、やる気のない性格に。異動で御史台に籍を置くものの、秀麗と会うまではろくに働かず、家でゴロゴロしていた。
秀麗の鼻の低さが気になるのか、やたらと秀麗の鼻をつまんだり、ピンとはじいたりしている。
贋作・贋金事件に父が関与したために父と一緒に捕まるが、秀麗が保釈金を肩代わりしたおかげで釈放。しかし事件の影響で冗官に降格、秀麗と共に職を探す事となる。
獄中の父親のところに毎日通って差し入れをしていた。同じ放蕩をしても、何とも思わない者が多い中で、自分の自堕落ぶりを冷静に把握しており、静蘭曰く「貴族なのに人として正常な感性を持っている」。
何も取り得がないが勘の良さと分析力に優れており、人にとっての「最後の一線」の見極めができる稀有な観察力の持ち主。いつも一言で核心ど真ん中を射抜く。
その勘と分析力は、贋作・贋金事件を利用して秀麗を葬り去ろうとする清雅の企みに気付くほどに鋭く、
御史台長官に秀麗を拾ってくれるように頼みこんでいた。こうした能力から秀麗の甘さを補うため御史台に再び拾われ、秀麗の御史裏行(ぎょしみならい)として彼女を補佐する。しかし自分が静蘭や燕青と違って、秀麗のために何もかも捨てられる人間でないことを認識してもいる。
後年、軍権をほとんど使うことなく数々の冤罪事件を晴らし、凄腕の監察御史として史実に名を残すことになる。
また「自分の人生は、紅秀麗のせいで波乱万丈になった」が口癖だったとも伝えられることになる。