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畏れるなかれ、「死神」の名を


概要編集

地球上で最高の殺し屋と評される人物。

死神」は仇名で本名は不明

神出鬼没、冷酷無比で夥しい数の屍を積み上げ、「」そのものと呼ばれるに至った男。

2年間ほどなりを潜めていたが、最近復活したらしい。


人物編集

CV:島﨑信長


普段は青年の姿を装っているが、変装のスキルを極めるために顔の皮を剥いでおり、素顔は骸骨のような容姿である。

普段は皮を被っているとはいえ、何故それで普通に生きれるのだろうか......

非常に裕福な家庭で育ったが、横暴な父親が目の前で殺し屋に暗殺される場面を目撃し、その技に魅了され、殺し屋になった過去がある。


ロヴロをはじめ、殺せんせー暗殺の障害となる自身の商売敵の殺し屋たちを次々と始末した後日本に潜入。花屋の青年を装い情報収集を行うも、殺せんせーの妨害により盗聴器の類は尽く外されていたのだが、偶然街中でE組と接触し、素知らぬ顔で近況を知る。

そして、烏間に振られたイリーナを教唆して自身の手駒に変え、彼女を拉致して人質にしたと偽る事で3年E組の生徒達をアジトに招き、殺せんせーをおびき出すエサにしようと目論む。


当初は脱走しようとした生徒たちを圧倒的な力で捕え、イリーナとの連携で殺せんせーをもに閉じ込めることに成功する。

そのまま殺せんせーを生徒達諸共に抹殺しようとしたが、同行していた烏間が彼の想定以上の身体能力で立ちはだかり、さらに三村航輝立案の脱獄偽装作戦と再度寝返ったイリーナに翻弄された事で烏間に真正面からの一騎打ちへと持ち込まれてしまう。それでも奥の手を残していたが、それも殺せんせーに見切られ対策されていた事で敗北し、防衛省に拘束される。


その後、以前からシロ鷹岡明によりE組の生徒が度々命の危険にさらされていた事もあり、E組及び殺せんせーから烏間を通じて「殺せんせー暗殺にE組の生徒を巻き込んだ場合、賞金は無効とする」という条件の追加を要求する。

防衛省は、E組を「3月発動予定の最終暗殺計画までの足止め要員」と位置づけながらもこれを受け入れるのだった。


なお、アニメ版への登場は第2期から。エンドクレジットでの表記は初登場時は「謎の男」で、本格登場時は「“死神”」となっている。

ちなみに、CVの島﨑信長は、VOMIC版においてカルマのCVを担当していた。


暗殺技術編集

死神の名にふさわしく超人的にして多彩であり、ロヴロ猫騙しを応用・発展させた無手で相手の意識を奪う絶技「クラップスタナー」、すれ違う別の新幹線に居る標的をも打ち抜く動体視力、銃を撃つ番犬、簡易型のモバイル版とはいえを無力化するハッキング、さらに暗殺者が本来不得手とされる正面戦闘の技術、その他見本市と呼ばれる程の様々な罠と、以前烏間が言った「優れた殺し屋は万に通じる」という言葉を体現する多数の技能(スキル)を持つが、そんな自身の力を過信している傾向にあるため、時々簡単に隙を見せてしまうことがある。


  • 死神の見えない鎌

死神の使う奥の手。

指先を向けるだけで相手を大量出血させ致命傷を与える恐るべき技。

その正体は指先に仕込んだ10口径の極小サイズの仕込み銃。極限まで磨き上げた射撃技術により、指鉄砲の動作で弾丸を対象の筋肉と骨の隙間を通して大動脈に裂け目を入れ、大量出血を引き起こさせるというもの。さらに、極小の弾丸はそのまま血液に流されて体の奥に行ってしまい、銃声もしないので、相手は何をされたのか分からないまま倒される。


ロヴロとレッドアイに重傷を負わせたのもこの技だが、2人から情報を得ていた事で殺せんせーはその正体に気づいていたため、烏間に忍ばせた1本の触手で弾丸を防ぎつつ、代わりにトマトジュースを噴き出して出血を装う事で、反撃の隙を作った。


関連イラスト編集

無題死神さん




ネタバレ編集

以下、漫画『暗殺教室』の133話以降の重大なネタバレを含みますので閲覧は自己責任でお願いします。






































センシティブな作品「それは彼の天職だった」

実は、本来は人間時代の殺せんせーの殺し屋としての通り名であり、前述した人物はその弟子にして、事実上の2代目である。


前述した「父親を暗殺した殺し屋」というのも初代の事であり、その直後に弟子入りを志願し、初代も「自分と同じ技能を持つ者がいれば殺しの幅が広がる」と考えて了承する。

その師弟関係は上記のイラストのような和やかなものではなく「力で抑えつける事で反抗心を奪いつつ、彼の望む通りの力を与える事で満足心を与える」という典型的な「アメとムチ」であった。

だが、2代目は力を付けるにつれて「師匠に1人前になった自分を見て欲しい」と思い始めて行動を起こしたのだが、当時の初代は人を見る由もなかったゆえに2代目を道具としか考えておらず、それに気付いた2代目は失望の余りに師匠を裏切り、まんまと「死神」の名を簒奪したのだった。


これこそが、死神の2年間のブランクの真相であり、先述の精神的未熟さの大きな原因でもある。

その後、捕えられた初代死神が超生物殺せんせーとなり、椚ヶ丘中学校3年E組へやって来るまでの経緯は本人の記事を参照。


2代目は標的・殺せんせーがかつての自分の師匠と同一人物であることを知らなかったが、敗れた彼の前に現れたシロこと柳沢誇太郎はその事実を伝えると共に、彼を復讐の同士としてスカウトする。


その後は、師匠への敵対心を燃やしながら柳沢の改造を受ける事で師匠と同じ全身触手細胞の怪物へと変貌し、3年E組の卒業兼暗殺のリミット間際に柳沢と共に姿を現し、最後の戦いを挑む。





結末

(ネタバレ注意)



















変貌した2代目は自らの命と引き換えにする事で殺せんせーの2倍の速度マッハ40を叩き出す化け物となり、同じく我が身を改造した柳沢との連携と生徒をも巻き込まんとする攻撃によって殺せんせーを追い詰めていく。

そんな中単身で彼に挑んだ茅野を手にかけた時、殺せんせーは怒りだけではなく己が全ての力を乗せた砲撃を放ち、2代目と柳沢を吹き飛ばす。


吹き飛んだ2代目は即死こそ免れたが、追いかけてきた師匠の持つ対触手ナイフに胸を貫かれる。

2代目は死ぬ間際に、


「…あんたに認めて欲しかった。あんたみたいに…なりたかった」


とこれまで師匠に抱いていた思いをぶつけ、

殺せんせー


「今なら君の気持ちがよくわかります。”あっち”で会ったらまた2人で勉強しましょう。お互いに同じ間違いをしないように」

(テレビアニメ版では、「”あっち”で会ったら」の部分が、「もしあの世で会えたら」となっている)


と返し、壮絶な師弟対決は終わりを告げた。


なお18巻のプロフィールによれば、誕生日身長体重といった個人的な情報は全て戸籍から抹消されている。

身体能力や意欲面でも極めて高い上に、師匠のスキルの85%を習得した上で独立後には自前の技術も開発し、「あと10年もあれば初代を超えた暗殺者になれていただろう」と初代自身が評価していたことから、暗殺者としての素質だけで言うなら作中最高クラスの可能性が高い。


また、花屋として諜報に利用したフラワーアレンジメントの才能も、殺せんせーと師弟関係になる前から持っていた本来のものであり、返す返すも彼が「師匠に見てもらえなかったことで歪んでしまった」というE組とも共通した環境であったことを裏付けている。


彼が抱いていた『認められたい』という願望は、優れた師を持つ弟子として、ひいてはごく普通の家庭における親を持つ子供としても、成長とともに抱くようになるのは当然のことである。

ただ、繰り返しになるが当時の殺せんせーは、師としても親としても愛情を持っていなかったが故に、その承認欲求を拗らせた末に師を裏切ってしまったのである。


そして最終暗殺で見せた姿は「あぐりに止めてもらえず、どす黒い姿の破壊生物として安定してしまった殺せんせーのIF」と解釈することもでき、彼の存在自体が「教師ではなく殺し屋になることを選んだのIF」とみることもできるだろう。

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