烏間惟臣
からすまただおみ
「日本政府の見解を伝える。27人の命は…地球より重い」
謎の生命体(生徒通称『殺せんせー』)を監視するため、防衛省特務部から派遣された男性。階級は一等陸佐。
自らも教員免許を持っている事から、物語開始間もなくして3年E組に「体育教師という名の暗殺技術指導員」として赴任する。
クラスでは副担任だが、殺せんせーの存在がトップシークレットであるため名目上のE組担任は彼の方になっており、保護者との面談なども行っている。
真面目・仕事熱心・禁欲的と三拍子揃ったお固い性格の青年で、クラスから付けられたあだ名は当然「堅物」。
同僚が常識ハズレな殺せんせーと常識に疎いイリーナな上に、理事長を始めとした周囲との交渉も一任されているため、色々と苦労が絶えない人物である。
作中では倉橋とイリーナから好意を持たれている他、全校集会に顔を出した際には他クラスの女子生徒や女教師からも色めき立たれているためイケメン扱いのようだが、超鈍感である。
仕事人気質ゆえに時に冷たく見えるが、E組が普通の学生としても暮らせるように気遣っている一面もあり、暗殺のために生徒たちを使い潰そうとした鷹岡明や生徒たちを犠牲にして殺せんせー暗殺を成そうとした死神には全力で立ち塞がった。また渚の才能を目の当たりにしたときは「この才能を開花させていいのか」と将来を心配している。
その公正さから、生徒たちの信頼は厚く、渚からは「こんなにまっすぐ自分を見てくれる人は親にもいない」と全幅の信頼を置かれている。
ちなみに、犬好きだが、犬の前を通ると死に物狂いで吠えられるという。
作中でも自身を狙う6匹のドーベルマン(死神の手で銃を撃てるように調教されている)に笑顔を見せたら黙ってお座りして道を通してくれた事があり、筋金入りで好かれない質である事が窺える(このとき千葉の「笑ってたシーン思い出してみ、半分はヒトを襲ってる時だぜ」というセリフにE組の面々は思わず納得してしまった)。
戦闘能力
彼を語る上で特筆すべきは、その戦闘能力の高さだろう。
かつては陸上自衛隊の空挺部隊トップ成績を誇った実力者であり、一人でE組生徒全員を指導しているだけにその戦闘力は圧倒的……というよりも別格である殺せんせーを除けば作中トップクラスであり、死神戦は作中でも「人類最強決定戦」と言われたほどである(第1空挺団自体が超エリート部隊)。
対応力・判断力・精神力全てが桁違いであり、熟練暗殺者からの奇襲を返り討ちにし、アフリカゾウすら昏倒する毒ガスを受けてもなお動けるというアホみたいな耐久性まである。
普段は理性で抑えているが、本来は根っからの戦闘狂であり、彼が笑顔を浮かべる場面は大半が人を襲っている時である。
13巻の描き下ろしページではギャグとはいえ本人の1.5倍はありそうな瓦礫、自動車、トン単位のバカでかい重りを同時に支えた。
弱点
弱点1「超鈍感」
こうして、完璧超人かと思われた烏間先生にも致命的な弱点があることが75話で発覚した(と言うより元々分かっていたことが後に発覚した)。
ただ上記の二人と比べて問題なのは、この鈍感さが悪い方向に働いてしまうのが恋愛ばかりでないところである。例えば生徒達の好意でさえ、公明正大に徹しようとするあまり素直に受け取ろうとしなかったり、鷹岡が歪んだ原因が自分に対する劣等感であることに気づかなかったり、などである。
こうした頑な性格故に人の機微に疎いという弱点が、人間関係におけるすれ違いを招き、それが回りに回って思わぬ災いの種となってしまうことがあった。
また、軍人ではなくあくまで自衛官であったために、人を捻じ伏せる腕は超一流でも人を殺した経験は皆無であり、イリーナには「人を殺すこと」の意味を問われている。
ネタバレ部分
京都への修学旅行での発言にもあるように、殺せんせーの過去については断片的に知ってこそはいたものの、彼の重すぎる内容の独白を前に二の句が告げなくなってしまう。3学期が始まり、いつになく生徒との雰囲気がぎこちなくなってしまったのを見かね、生徒たちに真実を話すことが本当に正しかったかどうかについて「お前は生徒にここまで重いものを背負わせても…教師の仕事をなお完遂できるのか?」と疑問を投げかけている。
しかしサバイバルゲームを通して、生徒たちが出した「殺せんせーの命を救う道を探したい」という願いを殺せんせー同様教師として聞き入れているが、防衛省側の立場上「救う方法があるとしても国が出した暗殺の依頼自体を断ることはできない」としている。このために与えられた使命への迷いから任務を否定することに躍起になっていた渚たちは考えを改め、卒業まで殺せんせーとはあくまで(教師と生徒としての絆を持ちつつ)暗殺者と標的の関係を保ち、任務を全うすることを改めて決意することになる。
そして三月になって世界が殺せんせーを殺すために動き出し、殺せんせーをバリア内に閉じ込めたとき、焦る渚たちに冷静になれと落ち着かせつつ、暗殺のために送られた刺客や殺せんせー対策会議へ嘘の情報を流すなど、密かに自分の可能な範囲で手助けをした。頃合いを見計らいイリーナと共にバリアの中に入り、全てを見届けて殺せんせーが皆と最後の会話をしたときに初めて「殺せんせー」と呼んだ。殺せんせーが死亡した後、その場にいた誰もが殺せんせーの最期に涙を流す中、烏間だけはただ一人涙を最後までこらえていた。
殺せんせー暗殺後は、特務部解散に伴い統合情報部特別海外調査室に異動。
七年後には室長にまで出世した。また、その出世前にイリーナと結婚している。→烏イリ
イリーナとの間に生まれた娘は幼稚園で逆ハーレムを築いており、父親として悩みの種となっている。
名前の由来は赤穂浪士の起こした事件・赤穂事件を基にした創作作品群の総称「忠臣蔵」だと思われる。
また、同作者の『魔人探偵脳噛ネウロ』の登場人物・笹塚衛士との共通項が多い。(真面目、苦労人、文武両道、禁欲…)
別作者の作品ではこの人との共通点も多い。というか親戚なんじゃ……。
烏間を始めとする防衛省に所属する人物には名前に鳥に関連した漢字が入っているという法則がある。烏間は烏(カラス)で、鷹岡は鷹(タカ)なのはご存知の通りだが、彼らを取り巻く防衛省特務部・暗殺サポート班の三人も、
各種物理実行担当:鶴田博和→鶴(ツル)
各種交渉担当:園川雀→雀(スズメ)
各種設計担当:鵜飼健一→鵜(ウ)
というように、名前に鳥に関連した漢字が入っている。
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