概要
テレビが普及しだした時代、映画の売上が伸び悩んでいた映画業界では、なんとか客を集めようと模索していた。
この作品は客寄せのためにポルノを映画に偽装させるというコンセプトで作られた低予算映画である。当時は警察によって過激な内容の映画が取り締まられていたので偽装せざるをえなかった時代背景がある。
ただし、実際にはゾンビと称する裸の女性が、80分近く入れ代わり立ち代わりひたすら躍り続けているだけであり、映画としても、ポルノとしても"あり得ない"内容となっている。実際、ゾンビ映画やホラー映画にありがちな第三者の介入や幽霊との戦いはもちろん恐るべき秘密を暴くとかそういうものも一切無く、もしかして台本すらペラッペラな位薄いのではと誤解したくなるレベル。更に敵側のボスを筆頭とする悪の軍団も主人公らになにかするわけでも呪うわけでもなく、ただ延々とショーをみせるだけという学芸会の台本ですらやらないレベルにまで萎縮している。
エド・ウッド原作・脚本による、ハリウッド史上類を見ない最低映画として、日本のマニアの間でも人気が高い。
スタッフ
キャスト
ボブ | ウィリアム・ベイツ |
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シャーリー/黄金女 | パット・バリンジャー |
夜の帝王 | アメージング・クリスウェル |
闇の女王 | ファウン・シルヴァー |
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余談
本作は、80年代当時に映画配給会社に勤めていた江戸木純氏が日本に売り込んだ(「死霊の盆踊り」というタイトルも、いい加減に付けた仮邦題だったらしい)。
この邦題が小松陽一氏の大絶賛を受けて、第3回東京ファンタスティック映画祭での上映候補作になった。
しかし、正式参加は見送られたものの、監督のA・C・スティーブン氏は参加決定と思い込み、上映用のプリント発注、および映画祭上映を条件にビデオ発売・劇場公開が決定。さらに監督自身からも来日する予定が伝えられた。
江戸木氏らは、映画祭公式『不合格』惨禍作品として大々的にアピール。渋谷パンテオンそばの、渋谷松竹を借り切っての上映イベントを決定。監督には不合格を伝えず、「予算不足で映画祭に呼ぶ事は出来ない」と連絡。
しかし監督は自費で来日。結果、本作の宣伝経費は、(監督の接待費含め)50万円にも満たなかったという。
監督は帰国後も、『死霊の盆踊り』が映画祭正式参加作品であったと信じている。
帰国後すぐ、監督からは『死霊の盆踊りパート2』の脚本が送られて来た。プロット・コンセプトはほぼ同じで、音楽だけが現代風にロックになっているとの事。
関連タグ
映画 洋画 ハリウッド ホラー映画 カルト映画 Z級映画 ポルノ エド・ウッド
外部リンク
死霊の盆踊りとは (シリョウノボンオドリとは) - ニコニコ大百科
死霊の盆踊り ORGY OF THE DEAD - 最低映画館