ねえ、御仁…
作左様は、いずこですか?
概要
水生村の奥に続く道の半ばに立ち、ひとり三味線を奏でる深編笠を被った女奏者。
水車小屋から道なりに進んでいくと、川沿いの開けた場所から三味線の音と共に彼女のすすり泣く声が聞こえてくる。
話しかけ泣く訳を尋ねると「作左」なる人物の行方が何も分からぬので悲しいのだと語り、彼のことなど知る由もない狼にもその居場所を問うてくるのだが、これに答えると…
ああ… 貴方も、うそつき…
どうして皆、隠すのですか
突如、三味線に仕込まれた刀を抜き襲い掛かってくる。
靄がかったその姿は妖しく朧げに光り、さらに怨霊の敵と相対した時と同じあの不気味なBGMが流れ出す。
柳の木と卒塔婆の立ち並ぶ夜道といういかにもな周囲の風景も相まって、彼女が既にこの世の者ではない存在であることが明らかとなる演出になっている。
戦闘
『葦名の底』エリアにおける中ボスの1体。忍殺ゲージは2つ。
細身の刀を得物とし、流れるような激しい連撃で相手を攻め立てる。手数が多いだけでなく火力もあり、捌き損ねるとあっという間に体幹ゲージや体力を削られ死に追いやられてしまう。
回復狩りとしても高性能な急接近斬りや、忍殺後に攻撃回数とタイミングが変わる回転攻撃なども非常に厄介。
(特に苦難、厄憑では他の強敵達が霞みかねない程にその凶悪度が跳ね上がる。)
霊らしく時おり身体を透けさせながら攻撃を避けたり、浮かびあがるように斬りかかるなどの動きも見せる。
基本的には弾きや下段攻撃の踏みつけなどを駆使し、体幹を削りきって倒すこととなる。
怨霊系の敵でもあるため、神ふぶきや瑠璃の炎などにより特攻が入り与えられる体力ダメージが増加する。同様に泣き虫も効き、最大3回まで怯ませることができる。毒に対する耐性も低く、錆丸による攻撃で中毒状態にするのも有効。
倒すと「数珠玉」とスキル「命の呼吸・陰」をドロップする。
ああ、作左様…
来てくれぬなら
せめて、代わりに…
NPCイベント
美しい… じゃが、誰かを乞うような…
どこか悲しい音じゃった…
『葦名の底』に繋がる井戸穴の入り口には、彼女の奏でる三味線の調べに魅入られた葦名の侍『隈野陣左衛門』がいる。
彼は狼と出会った後、現時点では彼にしか聴こえないその音色に導かれるまま葦名の底の奥に向かい、かつて父から決して立ち入るなと聞かされたという霧深い隠し里へと進んでいく。
(なお、井戸穴で話しかけずに放置し水生のお凛を倒してから再び会話すると、彼に敵対されてしまうイベントに発展する。途中で捨て牢に誘った場合は…)
水生村に到達する頃には彼女のいる道のすぐ手前で深手を負い動けなくなってしまっているのだが、この状態で水生のお凛を倒すと撃破時の台詞が変化。
ああ… 良かった…
作左様が… 代わりに、あの子を寄越してくれた…
再び陣左衛門の元に向かうと、自分の元に女奏者が現れ子守唄のような調べを聴かせてくれたこと、そして頭を撫でながら「良く、来てくれましたね」と言ってくれたことを語り、最期は狼に『陣左のおくるみ地蔵』を渡して眠るように息絶える。
地蔵をくるむのは、親ごころである
作左様…
どうかこの子を、この布でおくるみください
せめて安らかに命がありますよう
余談
戦闘前の問いに対する答えは2つの選択肢があるが、どちらを選んでも襲ってくるのは同じ。
ああ…貴方も、だんまり…
逆にこちらから先制攻撃を仕掛け、戦闘に突入することもできる。
ああ…貴方も…
作左様を、隠すのですね
さらに、話しかけずに素通りしようとした場合も刀を抜いて襲いかかってくる。
見ぬふりを、するのですか…
台詞の演出はそれぞれ異なるが、結局どうあがいても襲ってくるので戦闘開始は避けられない仕様となっている。(行き先が封鎖されることはないので逃げ切れさえすればスルー自体は可能。)
かつてのバージョンでは戦闘開始前に忍殺で1ゲージ目を削れる小技が存在したが、現在はアップデートにより修正されている様子。