概要
「Fateシリーズ」における、聖堂教会の代行者が習得し行える簡易魔術儀式の1つ。
主の教えに基づき、迷えし魂をあるべき「座」へと還らせる。物理的な干渉はほぼ無意味であるが、人あらざる存在、主に霊体などへは絶大な効果を与える。また、呪いを解く効果があることも知られている。
聖堂教会で公的に取得を許された唯一の魔術であり、聖堂教会の信仰に基づく人類最大の魔術基盤を利用し、ただ力づくに周囲を浄化する。信仰というルールを押し付ける摂理の鍵そのもの。
作中では、『Fate/stay night』のとあるルートにて言峰綺礼が間桐臓硯へ、『Fate/Apocrypha』にてシロウ・コトミネが吸血鬼と化した黒のランサーへと告げられている。
その他、『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』に登場する司祭、フェルナンドも代行者ではない非戦闘員でありながら洗礼詠唱は取得しているが、その文言は言峰綺礼、シロウ・コトミネのそれとは別物となっている。
詠唱
言峰綺礼、シロウ・コトミネver.
私が殺す 私が生かす 私が傷つけ私が癒す。我が手を逃れうる者は一人もいない。我が目の届かぬ者は一人もいない。
打ち砕かれよ。
敗れたもの、老いた者を私が招く。私に委ね、私に学び、私に従え。
休息を。唄を忘れず、祈りを忘れず、私を忘れず、私は軽く、あらゆる重みを忘れさせる。
装うなかれ。
許しには報復を、信頼には裏切りを、希望には絶望を、光あるものには闇を、生あるものには暗い死を。
休息は私の手に。貴方の罪に油を注ぎ印を記そう。
永遠の命は、死の中でこそ、与えられる。
────許しはここに 受肉した私が誓う。
キリエ・エレイソン
『────“この魂に憐れみを”』
フェルナンドver.
もろもろの民よ、これを聞け。
すべて世に住む者よ、耳を傾けよ。
低きも高きも、富めるも貧しきも、共に耳を傾けよ
まことに人はだれも自分をあがなうことはできない。
そのいのちの価(あたい)を支払うことなどできはしない
たとえ彼らがその地を自分の名をもって呼ぼうとも、
墓こそ彼らのとこしえのすまい、世々彼らのすみかである。
人は栄華のうちに永くすまうことはかなわぬ
───滅びさる獣に等しく
Помилуй нас, Господи(パミールイ・ナース・ゴースパジ)
疑似サーヴァントと化した言峰の宝具「零れ氾く暗黒心臓」の詠唱には洗礼詠唱をオマージュしたものが含まれている。
「悔い改めよ。打ち砕かれよ。悪しき者、欺く者を私が招く。その罪に油を注ぎ、印を記そう――『この魂に、憐れみを(パミールイ・ナース・ゴースパジ)』」
「お前達の名を呼ぼう。唄を忘れ、祈りを忘れ、私を忘れ、あらゆる重みを忘れ去った。浄化の火よ、救いたまえ――」
余談
『Apocrypha』にてルーラーが宝具展開時に告げている言葉も洗礼詠唱の1つなのだが、その詠唱は全く違う言葉となっている。
また、フェルナンドの詠唱もまた全くの別物であることから、洗礼詠唱は使い手によって詠唱の文言が異なるのでは?と考えられる。
なお、詠唱にある「キリエ・エレイソン(Kyrie eleison)」はキリスト教における祈りの言葉の1つで、「主よ、憐れみ給え」という意味を持つ。
聖歌として歌われることも多く、キリスト教のミサなどではよく聞かれる語である。
関連動画
関連タグ
Fate/staynight Fate/Apocrypha ロード・エルメロイⅡ世の事件簿
使用者
エレナ・ブラヴァツキー:設定上は使える。