「頂上は一つ。辿り着けるのもまた一人。蹴落として、ワシのボクサーが上に行く!!」
概要
鴨川会長と猫田の青年時代のライバル。現在はサンタクロースのような白ひげを生やし、常にニット帽を被っている。
現役時代は天才とまで称された頭脳派のテクニシャンで、手首から先の急激な捻りによって軌道やタイミングを自在に変化させて相手を翻弄するジャブ「飛燕」の使い手だった。しかしグラスジョーという弱点があり、鴨川戦で顎を割られて以降さらに顎がもろくなり、その後も何度か試合はしたようだが、顎を狙われる事も多くなったのか、やがて引退した。
鴨川との戦績は2戦2敗、猫田との戦績は3戦3敗と全敗しており、当時は二人から「一番弱いくせに」とツッコまれたりもしたが、後に鴨川は「命拾いしたと言ってもいい内容だった」と述懐しており、どれも紙一重の惜敗だった模様。
引退後は海外でトレーナーとして活躍し、何人もの世界チャンピオン・世界ランカーを輩出。メキシコで引っ張りだこの名伯楽になっていたが、鴨川との対決を見越して帰国し、ジュニアフェザー級の日本王者だった真田を導いて鴨川会長と主人公・幕之内一歩に挑戦する。
真田が敗れ引退した後はアメリカに拠点を移し、後に鴨川からヴォルグ・ザンギエフを引き受け、IBFジュニアライト級世界王者へと育て上げた。現在もヴォルグのトレーナーを務めており、彼やジムの面々からは「ダン」という愛称で呼ばれ、篤い信頼を寄せられている。
トレーナーとしての最終目標はWBAフェザー級世界王者の生ける伝説・リカルド・マルチネスを倒せるボクサーを育てる事。その育成方針は鴨川をして「教え魔」と称されており、真田・ヴォルグ双方には自身の得意技「飛燕」だけでなく、一歩対策として新たに考案した、通常のアッパー(手の甲を相手側に向ける)と拳を縦にして打つアッパー(手の甲を横に向ける)を続けざまに打ち、一段目で相手の防御をズラし二段目でズレた防御の隙間をすり抜けて相手を打ち抜くインファイター用のダブルアッパー「燕返し」を伝授している。
鴨川との試合で選手生命を絶たれたものの決してその事を恨んではおらず、現役時代には「拳闘家」ではなく「ボクサー」としての試合が楽しめる唯一の好敵手だったと語っており、ボクシングに関するセンスと実力を認めている。
鴨川の教え子の中でも特に一歩の事を「最も鴨川の拳を受け継いでいる者」と見ている。(ちなみに一歩がベビーフェイスなせいか「ボーヤ」と呼んでいる。)
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本編での教え子。
現役時代のライバル。
戦後編で対戦した米兵ボクサー。階級(ウェルター級)と実力(元世界5位)の双方で差があり敗北。