真城信弘
ましろのぶひろ
声優:浜田賢二
真城最高の叔父。独身であり仕事場に遊びに来る最高の事を、いかな多忙の最中にあっても邪険にすることはなく、心から我が子同然に可愛がっていた。
漫画家でペンネームは『川口たろう』。漫画家になった理由は「モテたかったから」としていたが、より正しくは「クラスのマドンナだった初恋の人に相応しい、ひとかどの人物になって告白したかったから」であった。しかし、自らがひとかどの人物になるのを待つ事なく件の女性は様々な縁から別の人物と結婚してしまい、その恋が実る事は無かった。
『ハッピーレンジャー』で連載デビュー後、『超ヒーロー伝説』でアニメ化。しかし『超ヒーロー伝説』連載終了後は連続打ち切りを食らい、それでも努力し続けたが、その結果、過労で他界してしまった。
親(最高の祖父)や兄(最高の父)は、その生き様を「本人が選んだ道」として認めてこそいたものの、やはり最愛の子や弟を喪った事には変わりなく、その死は真城家に今も拭い得ぬ深い悲しみによる大きな影を落としている。特にその死に悼む義父と夫を必死の思いで支えた最高の母にとっても、彼の死は大きなトラウマになっている。
しかしいつしか、その死を覚悟でもしていたのか、生前の末期においては兄と父に対して「最高には才能がある。俺とは違う。もしも俺が漫画に倒れ命を落とす事になっても、万が一に最高が漫画家への道を歩む事になったら、どうか自分の末路のせいでその道を断つようなことだけはやめてあげてほしい」と土下座し「俺の全ては最高に与える。その全てを甥のために使ってほしい」と遺言を遺していた。その事により、彼の使っていた仕事場は亜城木夢叶が受け継ぐ事となった。
ちなみに作画はカブラペン派。ゆえに太く最低限の線による荒いタッチを特徴とした。ただしこれは連載と画風と原稿の量産を軸においたバランスの上での結果として成り立ったものであり、本人としてはGペンや丸ペンも使いこなしたかった思いがあった。(最高にもGペンや丸ペンも使いこなせる漫画家になるよう忠告している)
実は見吉香耶の父とは互いを認め合っていた無二の親友であり、信弘の末路は彼にとっても大きな心痛と悔いになっていた。