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───君に生きるのを手伝ってほしい


CV:入野自由松岡茉優(幼少時代)


概要編集

小学校時代は典型的なガキ大将のいじめっ子であり硝子をいじめていたが、それを反省してからは更正しており、かつて自身がいじめていた硝子に対して何でもしてやりたいと思い、贖罪の為に行動するようになる。

更正し、基本的に心優しい優しい青年ではあるが自己評価が低く、卑屈な思考故に衝動的な行動をして失敗する事も少なくない。


小学生編編集

理容師であると4つ歳の離れた姉との三人暮らし。

同級生である島田一旗広瀬啓祐とよく時間を共にしており、放課後には“度胸試し”と称した様々な遊びを楽しんでいた。

しかし、やがて島田や広瀬がその遊びの輪から抜けたことで、当時の楽しみの内の一つが失われてしまった。


そんなある日、一人の転校生がやって来る。

西宮硝子という名のその女の子は、聴覚障害を持っていた。

初めて出会う障害者という存在に好奇心が沸き、当初は軽いちょっかいを出すに留まっていたものの、西宮の障害をフォローする為に授業が遅れたり合唱が台無しになった事等で悪印象が積み重なり、本格的ないじめをするようになる。

川井や島田からは辞めるように注意されたり、竹内先生からも何度か怒られてはいたものの、クラス全体が西宮の存在を迷惑がって煙たがる風潮があったり、竹内先生自身も西宮の障害のフォローに疲れている事もあって石田を強く止める事はなく、その事もあって石田はいじめを容認されたと考え更にエスカレートしていく。


しかし西宮の補聴器を壊し続けた事で母親がついに学校にクレームをいれ、学級裁判が行われてしまう。

その時も植野は「西宮さんをからかってる感はあったかも?でもほっといた私も悪かったと思います」と言葉を濁したり、島田も「やめとけ的なことは言ったけど将也は聞かなかった」と嘘はついていなかったりと自己保身を優先しつつも全員石田のいじめには具体的に触れずボヤかしていたものの、パニックになった石田が「悪口なら女子が一番言ってた!!特に植野と川井がね!!」と仲間を無意識に裏切ったことでクラス全員から見限られ、一人で責任を取らされる形となり、その後は島田たちからいじめられるようになった。

将也は竹内先生にいじめを訴えたが「西宮をいじめたお前に他人のいじめを糾弾する資格はない」として取り合わなかった。


西宮はそんな石田に同情して変わらず優しく接していたものの、バカにされていると感じた石田は怒って硝子と取っ組み合いの喧嘩をし、彼女は転校してしまう。


西宮の転校後、実は西宮はずっと自分の机の落書きを消してくれて守ってくれていたと知り、その時になって初めて自分の愚かさと罪を自覚して反省の気持ちが芽生えるようになった。


高校生編編集

中学でも島田と和解出来ず、歩み寄ろうとしても拒否され、暴力こそ無かったものの卒業まで孤立し続けた石田は“気付き”を得て『母親にお金を返すこと』『西宮に会って謝ること』を自分に課し、バイトと手話の勉強に日々を費やす事になった。

その甲斐あって、高校では川井以外小学校の知人がいない有数の進学校に通うようになり成績はかなり良かった。

小学校時代を知る人間がほぼいないのもあって友好的に接してくるクラスメイトはそれなりにいたものの、自己評価の低さや卑屈になった性格が災いして被害妄想癖がつき、周囲に心のなかでバツマークを付けて関わりを拒否し孤立していた。


高校三年の春に石田は遂に西宮のもとを訪れる。

西宮と会った後には自殺するつもりでいた石田だが、西宮との再会の際に思わず手話で“言葉”にした「友達に、なれるか?」をきっかけに交遊関係を持つようになる。


それ以降は交遊関係を築くことにも彼なりに勇気をもって前向きになり、永束を助けた事をきっかけに友人となったり、西宮の為に佐原を探して取り持つようになっていった。


当初は硝子の母親や結弦からは悪いように思われ拒否されていたが、心からの反省や硝子を思う行動が少しずつ認められるようになっていく。

また、結弦の起こしたバカッター騒動をきっかけに高校のクラスメイトの真柴から興味を持たれて友人になったり、小学校時代から一緒の川井や植野とも交友関係を持つようになった。しかし川井に対しては「真柴に近づきたいだけで俺の事はどうでもいい」と考えたり、過去の出来事もあり複雑な感情を抱いている。

しかしながら実際には川井は石田と接する内に良き友人と認識し友情と善意を向けていたのだが、石田はその事に気づけておらず、それが後々のすれ違いの原因となった。


また、植野からは小学校時代から好意を向けられており、彼女なりにアタックされているのだが小学校時代の事やタイミングの悪さ等もあって気づいていない。


映画制作という一つの目標に向かって皆で協力しあい、その日常に喜びを感じていたものの真柴が自分の過去を知ってるかのような素振りを見せた事で川井が小学校時代の事を言い触らしてるのではないか?と疑心暗鬼にかられ、衝動的に川井に詰めよって結果的に大声で脅すような形となってしまった事で怖がらせてしまい、周囲に助けを求めた川井によって過去の事が露見する。


それをきっかけに友人や仲間たちが言い争う姿に我慢が出来なくなって自暴自棄となり、全員に暴言を吐いて自ら関係を崩壊させてしまう。


それからは吹っ切れたように空元気の状態で西宮家と交遊を深めたり、硝子ともデートをしたりしていたのだが、石田の人間関係を崩壊させてしまった事に責任を感じた硝子は祭の日の夜に飛び降り自殺をはかってしまう。

その現場に偶然居合わせた石田は咄嗟に硝子を救出したが、代わりに石田が落ちてしまい意識不明の重体となった。


石田は意識回復後、自分が色々な事から逃げたり、硝子に謝罪してなかった事を猛省し、もう逃げない事を決めて硝子に謝罪し「俺が生きるのを手伝ってくれ」と彼女に伝える。


その後、文化祭にて自分が暴言を吐いてしまった人達に対して謝罪して和解し、周囲に付けていた拒絶の証である心のバツマークを全部外してちゃんと見る、ちゃんと聞くをやるようになり、被害妄想に逃げずに目の前の相手とちゃんと向き合うようになった事で人間的に成長した。


その後編集

最終的には理容師として母の店を継ぐべく杭瀬理容専門学校に進学した。

成人式では西宮と褒め合ったりして植野に「イチャついてんじゃねぇよ」と言われる程に親密で深い関係を築いているが、作者曰く二人は恋人関係にはなっておらず何もないらしい。

ただし「お互いの恋愛感情が無い訳ではない」との事らしいので、二人なりにゆっくりと関係を築いていくと思われる。


信頼できない語り手編集


物語は石田視点で語られる為にどうしても主観的となってしまうが、実際には石田の認識や主観はあまり当てにはならない。


高校時代では友好的に接してくれる子達はいたのだが、相手にバツマークを付けて心を代弁し、被害妄想に浸っているのがその代表的な例だろう。


また、それが顕著に出ているのは川井みきに対してのイメージであり、石田視点での彼女はいじめを安全圏から楽しみ立場が悪くなれば嘘泣きする狡猾な女となっており、読者も川井をそういう少女だと思って悪い印象を持った者は多い。しかしファンブックによると川井は皆が思ってるようなあざとい子ではなく、自己演出や嘘泣きは一切していないと作者から明かされている。

また、映画監督からは聖母のような子と評価されてる。


事実、読み返すと川井は確かに笑って同調はしていたものの植野が「西宮さんって日本語喋れるの~?」と意地悪な事を言ってた場面ではあだ名の話題に変換していたり、恐らく石田が誤認した場面であろう植野の愚痴に「わかる~」と同意してた場面ですら、実は上のコマで植野と二人きりの時は川井なりにフォローしていたりする(人数が増えると流石に無理だった。)


また、石田に注意したり担任の先生に報告したりと彼女なりにいじめ抑止には動いており、悪口を言ったり危害を加えた場面は実は一度たりとも存在していない。


石田自身も川井に記憶を捏造していると指摘されたさいには、川井が西宮をいじめたという明確な記憶が存在せず、自分の記憶はあてにはならないと認めている。


石田は自分の行いが西宮を傷つけたという認識はあっても、その行いが周囲に恐怖を与えてたという認識がなかった故の歪みであろう。


また、石田は島田に対しても自分の事を元々嫌っており、友達だと思われて無かったと語っており、それが読者にも島田が何を考えてるか分からない性格の悪い奴に思われる原因となっていたが、作者曰く島田が中学時代に石田の過去を言いふらしてたのは石田の悪評を広めたかったからではなく、石田と自分は無関係であると位置付けるのに彼なりに必死だった為らしい。

また、植野は小学校時代の島田は確かに石田の事が大好きであり、だからこそ好きだった事を無かった事にする為にいじめに走ったと石田に伝えている。

言い換えれば石田を嫌っていた訳でなく、寧ろずっと嫌えなかったからこそ島田は石田に対して長年の加害に及んだと言える。


植野や西宮からの想いに気づかず勝手なイメージで勘違いしている様は典型的な鈍感ラブコメ主人公のように見えるが、石田は恋愛方面以外でも自身に向けられた好意や善意に鈍感であり、悪いように解釈してしまう事が多く、それが失敗の原因になることもある。


この様に、石田のイメージや主観が実際とは違うという事は作中で多々あり、石田視点では何を考えてるか分からない、悪意がありそうなキャラも読み返すと事実と違っていたりする。


関連動画編集

聲の形 PV編集


関連イラスト編集

将也単体より、硝子と一緒のイラストが多い(将硝

聲の形聲の形石田The Shape of Voice


映画『聲の形』:文部科学省編集

このサイトでは、映画『聲の形』とのコラボによって、学校における障害やいじめのある子供に対する『文部科学省』が進める取組について紹介されている。

「聲の形×文部科学省」スペシャルコンテンツ編集


関連タグ編集

聲の形 大今良時

西宮硝子 西宮結絃 永束友宏 佐原みよこ

島田一旗 広瀬啓祐 植野直花 川井みき


カップリングタグ編集

将硝 直将

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