概要
琴葉は婚家から暴力を振るわれており、ある日、ボロボロになりながら赤ん坊の息子を連れて、万世極楽教とその教祖である童磨に助けを求めに来た。
頭は少し弱いが、心が清らかで容姿も美しい、そんな琴葉を童磨は気に入り、赤ん坊と共に二人を迎え入れる。
しかし、童磨は琴葉に人間を食べているところを見られてしまう。
自分の善行について言い聞かせようとした童磨を、だが琴葉は嘘つきと受け入れず、赤ん坊を連れて逃亡。童磨に追いつめられ、せめて我が子だけでもと一縷の望みをかけて赤ん坊を崖に落とし、その直後に自身は童磨に殺されてしまった。
作中でも珍しく鬼と人間の立場で出会ったカップリング(琴葉は知らなかったが)。
人間に虐げられた娘と彼女を庇護する人外であり、同時にその立場ゆえに上述の結末となってしまった組み合わせである。
以下『無限城決戦編』につき、ネタバレ注意
無限城で対峙した伊之助は、母・琴葉を骨まで残さず食べたと童磨に語られることになった。
なんとか生き延び、母の面影を色濃く継いで成長し鬼殺隊になった伊之助が、童磨の首を斬りに来るとは、果たして何の因縁なのだろうか。
余談
単行本17巻にて、女性を食べることに執着していた童磨が、琴葉は食べるつもりのないまま手元にずっと置いておくつもりだったと伊之助に語った。
その後、19巻のコソコソ噂話では、琴葉を虐げていた夫と姑が寺院に押し掛けてきた際に「うるさい」と童磨が殺し、死体を山に捨てたという記述が『童磨と伊之助を抱えた琴葉がお花を持って笑いあっている』絵と共にかかれている。
感情が無く、常に表情を優しく取り繕っている童磨の設定を踏まえて考えると、この絵が微笑ましく見えるか、あるいは空恐ろしいものに見えるかは読者の解釈次第である。
更にFB2では、童磨は感情を知るため、興味本位で子供のような恋愛ごっこを度々相手を変えてはしていたことも判明。
はたして琴葉はその恋愛ごっこの一人だったのか、それも読者の解釈次第である。