純愛山河メヌエット
じゅんあいさんがめぬえっと
乙姫菜々の代表作である純愛漫画。正式タイトルは「純愛山河メヌエット」。週刊サファイアの看板作品になるほどの人気作品。
- 原作漫画「真君」「愛ちゃん」というやり取り(おそらく3ページほど)しか確認できない為、詳しくは不明。
原作の「アフレコ見学会」をベースにしたアニオリ回「アニメで儲けろ!」ではテレビアニメ化もされた。アニメ化されると聞いた両津以外は奈々を歓迎した。その後第1話の放映後、グッズのスポンサーである立石玩具の社長と社員は「愛の変身タンバリンセット」を宣伝の為に出してほしいが、純愛ストーリーである本作の世界観に合うわけがないため両津は最初は「無理だ!」って断るが、謝礼金(グッズの売上利益の50%を両津に支払う契約)に目がくらんだ両津勘吉が、ロボ刑事番長をどんな手でもアニメ化させるために原作者の菜々と担当編集の竜千士氷が第二部の舞台となるヨーロッパへの取材旅行で留守の間に、原作者代理人を騙ってした事によって無理矢理変身ヒロインアニメにされた。
その後どんどん両津がスポンサーと契約してあれも出せこれも出せと指示をした挙句、(両津本人も「テレビ局は視聴率を取るためならどんな手段も使うから原作にないキャラを出すことなど屁とも思わんのだろう」と言いつつ)「サブタイトルがすさまじく物騒」「マスコットキャラクターを3匹登場させる」「誠が巨大ロボットに乗って愛に襲いかかる。」「愛が五つ子の姉妹の末っ子という設定にされる(そしてその4人のお姉さまも案の定変身する)」「原作再現がセリフ一言だけ」「デデデミラー貼りに商品の宣伝ばかり」という、純愛からひどくかけ離れたオタキングもビックリのカオスアニメにされてしまい、激怒した編集部によって「こんなのメヌエットじゃねー!」と打ち切りになった。後番組は思い通りロボ刑事番長が放送された。
打ち切りになった事実にファンであった本田は悲しみつつも、関連グッズはしっかりと買い込んでおり、その様子を見た両津は「ファンの悲しい性(サガ)だな」と皮肉を言っていた。
こうなったそもそもの元凶は作品のコンセプトに合わなすぎる商品を開発(おそらく原作の表紙くらいしか見ていないと思われる)し、どうにかして売らせるよう両津に頼み込んでしまったスポンサー・立石玩具である。
その後、後番組として無理矢理アニメ化したロボ刑事番長はあまりの視聴率の低さに第1話で打ち切り、関連グッズの売り上げもゼロで多額の赤字だけが残るというメヌエット以上に酷い結果に終わり、赤字分を回収にきた立石玩具を始めとしたスポンサーに両津は追い回される羽目になるのだった(両津の自業自得ではあるものの、メヌエット打ち切りの元凶である立石玩具にだけは両津を責め立てる資格はないであろう)。
なお、菜々や竜千士、本田辺りがメヌエット打ち切りの犯人が両津だったという真実を知ったのかは不明。
「ちくしょー!アニメなんてもう懲り懲りだ〜〜〜っ!!」
知らない間に自分の書いた漫画原作アニメがクラッシュされた菜々があまりにも気の毒でならない。
似たような例としてアニメこち亀と同じスタジオぴえろが製作した『赤ずきんチャチャ』がある。『赤ずきんチャチャ』は恋愛描写こそあれど基本的にギャグマンガだが、原作のストック不足、スポンサーにタカラ(現タカラトミー)がついた、『美少女戦士セーラームーン』への対抗としてマジカルプリンセスという変身ヒロインになるという展開がしばらく続いていた。
- カードキャプターさくらも同じ理由でオリジナルエピソードが多かった。ただし、こちらは原作と別物という程でない。原作よりもアニメの方が好きなファンも多い。
- 星のカービィも原作とはパラレルワールドになってしまっており、原作とアニメで大きく違うキャラクターも多い。これは原作がアクションゲームである事と、シリーズが10年足らずでアニメ化した故と思われる。
- 上記に限らず、アニメ化に伴い原作と大きく変更されてしまう事が枚挙にある(特に2000年代前半までに制作された現実の原作付きアニメ作品が該当する)。それを皮肉ったエピソードなのかもしれない。実際に関係者が「原作通りにやれという苦情が珍しくない」と話してした。それに対して両津に「原作通りにやるなという苦情は初めて」と話した。
アニメが支離滅裂なことになってしまったにもかかわらず、その後も週刊サファイアの看板作品として連載を続けているようだ。