美空小町
みそらこまち
信子自身は『どれみ』シリーズにおいては無印初期から登場しているキャラクターで基本的にはあいこの友人である。物事をとにかくオーバーかつ支離滅裂に語る悪癖を持ち、親しい友人が少ないがために注目されたがりで、そのために「嘘」をついて人々の関心を得ようとするキャラクターだったが、後にそれを創作能力に昇華させ、小説を執筆するに至る。
一方のみほは『も〜っと!』から登場するキャラクターで、クラス替えによって、どれみやももこ、そして信子と同じクラスとなった、内気な絵描き少女だった。あいこと離れて意気消沈した信子に声をかけた事で絵描きの能力を、信子が執筆する小説の漫画化に活かせるようになる。
こうして「原作・横川信子」と「作画・丸山みほ」のコンビが誕生した。のちに2人の創作(取材)活動によっておジャ魔女たちは振り回される事になる。
※以降の記述は『おジャ魔女どれみ16』に依る
中学に進学して以降、2人の創作活動は幅を広げる事となり、この頃に「美空小町」の合作ペンネームを用いるようになる。中学時代は少女漫画雑誌の新人賞に幾度も投稿して数度の佳作賞を獲得しており、そのテの賞獲りランカーの常連と化している。
しかし中学から高校へと進学するにあたり、信子はどれみたちと同じ美空高校へ、みほは漫研のある碧が丘高校へと別々の進路を取った。この事がきっかけで2人の間には亀裂が生じる事となる。
亀裂の原因となったのは中学時代における執筆原稿の持ち込み活動に由来する。出来上がった漫画を持ち込んだ出版社の編集は、みほの絵は評価するものの、信子の物語は評価せず、コンビを解散するように、みほにもちかけていた。
なお、その編集者が目論んでいたのは著名な作家の原作でみほに作品を描かせる事だった。そのため信子に下した評価は結論ありきの、恣意的な評価であり、必ずしも「正当な評価」とは言い難いものと言える。(ただし、如いて世の中そんなもんでもある。このあたりはアクチュアルな部分にも踏み込む『どれみシリーズ』における栗山田カラーが強く出ている部分だと評される事もある)
が、信子は編集者の目論みを知らずして、みほの絵が評価されている事を知ってしまう。自分の物語はみほの足手まといになると感じた信子は、彼女から離れる事を決意して、進路を別々にした。(みほはそれを知らずに信子が一方的に裏切ったと思い込んだ)
その後2人は別々に物語を執筆する事になるが、それらは読んだあいことどれみに「ツーランクは落ちた」と評されるほど質が劣化した作品になってしまう。
後に、どれみたちの介入により、みほは信子の「自分が悪者になってでも、みほの成功を望んだ」という真意と友情の篤さを知る事となった。そして「自分は『美空小町』でないと漫画は描かない」と決意。それを信子に伝えてコンビが復活する。
基本的には組み上げて来たストーリーのオチを放り投げまくる唐突な超展開の連続と、それによって生成されるシュールな雰囲気(いわゆるシリアスな笑い)で勝負する作品を得意とする。そのため彼女らの作品を扱った回はカオス回になりやすい。(これは信子作品全般の特徴)
ちなみに持込に行った出版者の編集者は「ぶっ飛んだストーリー」だとあきれ果てていた。
小学生時代はキャラクターの引き出しがまだ少ないせいか、友人をモデルにしたキャラクター流用している。
……つか、横川信子作品回の担当脚本家は大抵この人なので、信子の作風がこうなるのは当然といえば当然(しかも信子初登場の無印6話からして、この人の担当回である)の成り行き。ある意味、完全に脚本家がやっちまった結果と言える。
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