発端
事の発端は2015年放送のTVアニメ『キュートランスフォーマー さらなる人気者への道』にて、声優・上坂すみれが作中のキャラクター・アーシー役として出演した際まで遡る。
本作は、監督・石ダテコー太郎作品では恒例でもある、出演声優によるアドリブで会話が展開されるという異色の作風で知られている。件の上坂がゲスト出演した第9話では、陰鬱なストーリーを怒涛のアドリブで押し切った『ビーストウォーズリターンズ』に因み、「暗くてもコミカルなトランスフォーマーにするにはどうしたらよいか」というテーマが掲げられる。
その中でアーシー(上坂)は「シリアスシーンで登場人物たちの学生時代の日記の文面やポエムを流してみてはどうか」と提案するが、メインキャストの3人からは逆に彼女自身が日記やポエムを綴ったことがあるのかについて食いつかれてしまう。結果、上坂は実際に自身がしていた「キレた蛍光灯を月の光に当てて復活させようとする」「学生時代バス停に生えていた苔を格下とみなして会話していた」といった黒歴史レベルの奇行を暴露する羽目になってしまった。その衝撃的な過去には普段いじられキャラの細谷佳正(オプティマス役)もツッコミに周り「絶賛中学二年生」「アーシー(上坂)いいな、キレッキレだな!」と大絶賛だった。
反響
彼女の過去話は共演者およびスタッフ、視聴者にも大ウケで、Web公開版のおまけ動画である『今週のカットされた部分』ではまさかのノーカット版が配信された。
実際の動画がこちら
また、彼女の出演回のみに限らず以降のアドリブパートでも何かと話題にされ、ニコニコ動画では第12話でスタースクリームが提案した「大人のキュートランスフォーマーランド」の看板になっただけで「バス停に苔が生えてそう」とコメントされ、第13話ではロックダウン(上記動画では「闇が深い」と締めている)の回想に出た際はストレートに「苔女」と呼ばれ、本人のいないところですらネタにされてしまった。ついにはメーカーも悪乗りし、放送終了後に発売されたアーシーのおもちゃにも説明文に「苔に話しかけていた」と記載され、ペーパークラフトのバス停(苔付き)が付属するという謎の待遇を受けている。
そして2016年1月から放送開始された特別番組『ビーストウォーズ復活祭への道』では、なんとアーシーがメインパーソナリティとしてソロ出演を果たす。ゲストキャラからのまさかのMC昇格という大抜擢だけでも十分衝撃的だったが、記念すべき第1回目では登場早々「バス停で、苔と話していたお姉さんって言った方がわかりやすいかしら?………わかりやすくないわよ全然っ!!」と上記の黒歴史を自ら抉る形で自己紹介し、更なる衝撃で視聴者の腹筋を再び破壊した。さらにその後今度は「成人の日に振袖を着てみたはいいが特に再会を喜ぶほど親しい人もいなかったので仕事を理由に式は参加しなかった」なんて新たな黒歴史を暴露する羽目になった。