概要
新生FF14初の拡張ディスクとなるパッチ3.0「蒼天のイシュガルド」メインクエストにて登場。英語表記は「the Heavens' Ward」。
本項とは無関係だが、オウガバトル64にも同名の団体が登場する。
イシュガルド正教の教皇直属の近衛騎士団。
全員がエレゼン族(イシュガルド系)で、その大半は貴族の出自。
トールダン王と建国十二騎士の神話になぞらえ、十二名の騎士で構成されている。
総長のゼフィランを筆頭に全員何かしらの出番があるかと思いきや、そうでもない。
およそ騎士とは呼び難い人格の者もいるが、「実力」を第一に考えた人選が行われており、素行や過去の経歴は重要視されていない。これはテンパード化される事によって命令に服従させる事が可能である為。
ファミ通で明らかになった設定ではテンパード化に際し、個我や自由意志を奪わないまま、教皇に逆らえないように「レア」に焼かれているとのこと。
メインクエストのラストバトル「ナイツ・オブ・ラウンド討滅戦」及び、のちのパッチで追加されたバトルコンテンツ「蒼天幻想ナイツ・オブ・ラウンド討滅戦」では、この蒼天騎士団および騎神トールダンと戦うことになる。
メインクエスト終了後、公式には教皇は崩御、蒼天騎士団は全員が行方不明扱いとなっている。
しかし竜詩戦争の真実が明らかにされ、千年の欺瞞に加担し、あまつさえ現国民を犠牲にしようとした事が露見。血縁者が辛い思いをする場面も描かれている。
「事件屋ヒルディブランド外伝・蒼天編」では、何人かのメンバーは社交界で貴族令嬢からの人気が高かった事が語られている。
また暗黒騎士のジョブクエストLv60~70において、全員が思いがけない形で再登場する。
「蒼天秘話」第五話「最後の蒼天騎士」では前日譚が書かれ、真相を知ってしまった先代総長ヴァンドローが辿った末路について示唆されている。
「黎明秘話」第五話「空席の玉座」では、17年前のトールダン7世の就任式の模様および幼少期のゼフィランの過去が書かれている。
「漆黒のヴィランズ」パッチ5.1で実装されたID「魔法宮殿 グラン・コスモス」では、第一世界の初代ノルヴラント王トルスウィルと彼に従う幻影騎士が敵として登場。
名前こそ違うがその容姿と台詞は蒼天騎士と瓜二つであり、一部ヒカセンは悲鳴を上げた。
そもそも第一世界は原初世界から分かたれた世界であり、原初世界と瓜二つのNPCが複数登場している。その意味において、彼らは並行世界の蒼天騎士と言えるかもしれない。
「暁月のフィナーレ」では最高難易度コンテンツ「絶」の第四弾「絶竜詩戦争」がパッチ6.1にて実装。
本来の歴史とは異なる異説において、蒼天騎士団との対決の結末も大きく異なる。
壮絶な戦いと時間遡行の末、あの時助けられなかった一人の男を生還させる事に成功するが、それは更なる悲劇を呼ぶ事となる……
団員
- 義心のゼフィラン(蒼天騎士団総長)
ゼフィラン・ド・ヴァルールダン。蒼天騎士団総長。
武器は両手剣「聖剣シャッタード・ハート(粉々に砕かれた心臓)」。
- 硬槍のヴェルギーン(蒼天騎士団副長)
ヴェルギーン・ド・ブールバニュ。騎士団の中では最年長者。
武器は両手槍「聖槍デストロイヤーズ・ステード(破壊者の代理者)」。
- 美剣のアデルフェル
アデルフェル・ド・シェヴロダン。社交界の華として人気を集める。
武器は片手剣「聖剣ラジエンス(光輝)」。
グリノー・ド・ゼーメル。武術の腕は一流だが、人格に難あり。
武器は両手斧「聖斧スタンピード(総崩れ)」。
シャリベル・ド・ルジニャック。火炎魔法を操る異端審問官。
武器は両手呪具「聖杖ウィドウブレイカー(未亡人殺し)」。
- 雷光のエルムノスト
エルムノスト・ド・ラ・トローマイユ。元修道士で信仰心が厚い。
武器は両手斧「聖斧グレイクラウド(灰色の雲)」。
- 俊英のオムリク
オムリク・ド・プーラニョン。潔癖な性格ゆえにシャリベルと折り合いが悪い。
武器は両手幻具「聖杖ワーム・オブ・ザ・テル(谷の蛆虫)」。
- 剛剣のジャンルヌ
ジャンルヌ・ド・クールシヤン。アデルフェルとは相棒として互いに信を置く。
武器は片手剣「聖剣ウルティムム(終極)」。
- 冷淡のポールクラン
ポールクラン・ド・ファヌイイェ。グリノーの元部下にして友人。
武器は両手槍「聖槍ウィンター(冬)」。
- 大賢のヌドゥネー
ヌドゥネー・ド・ジャンベル。地方貴族出身で、魔法学の研究に没頭していた。
武器は両手幻具「聖杖イマジネーション(創造力)」。
- 破砕のゲリック
ゲリック・ド・モンロアン。ドラゴン族との戦いに身を投じてきた猛者。
武器は両手斧「聖斧ブラッディ・アンヌ(血塗れのアンヌ)」。
- 竜槍のイニアセル
イニアセル・ド・ヴェナン。元竜騎士団所属で、信仰心の篤い男。
武器は両手槍「聖槍ホードベイン(群れ殺し)」。
関連イラスト
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ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア 蒼天のイシュガルド イシュガルド
「暁月のフィナーレ」(ネタバレ注意)
暁月におけるロールクエストは、終末の厄災に合わせて登場した新たなる脅威「偽神獣」を巡り、各国で物語が進む。
魔法DPS(召喚士・黒魔道士・赤魔道士)のロールクエストの舞台はイシュガルド。かつてこの国の脅威であったドラゴンを思わせる偽神獣が皇都襲撃を繰り返し、敬虔な聖職者や信者が次々と獣化するという問題が起きていた。
「ファーヴニル」と名づけられた偽神獣について、クエストを進めていくうちに正体が解る。
民主制へと移行する中、主教ヴァルティノアはそれまで貫いていた信仰を否定したくないあまり旧体制に回帰しようと考え、アジス=ラーにてナイツ・オブ・ラウンド召喚の儀式を行った。
エーテルを蓄積した騎神トールダンの剣アスカロンと、アラグのクローン技術により得た魂なき肉体を利用した「神下ろし」。しかしそこに顕現したのは、誰とも知らぬ魂が宿っただけの、非力なクローンだけだった。
儀式失敗に失望したヴァルティノアらはそのまま立ち去るが、その後クローンは乗り捨てられていた教皇座乗艇ソレイユ号でアジス・ラーを脱出。しかし途中で墜落し、クルザス辺境を彷徨っていた所を保護され、蒼天街のルーシュマンド記念病院へと運ばれた。
その風貌はゼフィランにもグリノーにもアデルフェルにも似ており、その記憶はシャリベルにもヴェルギーンにもオムリクにも似ていた。
その人格はポールクランにもゲリックにもイアニセルにも似ており、その思考はジャンルヌにもエルムノストにもヌドゥネーにも似ていた。
アラグの技術で構築されたその肉体には、蒼天騎士団の「魂」と「記憶」が複写されていたのである。
彼を治療していた薬師が声をかけ、混乱する記憶の中、彼は先代総長と同じ名前「ヴァンドロー」を名乗る。
何もかもが解らないまま、それでも彼はただ一つの想いが自分の中にあるのを理解した。
教皇猊下を──トールダンVII世を、身命を賭してお守りせねばならない。
しかし薬師はそれと知らず、既に教皇は崩御している事、蒼天騎士団は行方不明になっている事をヴァンドローに告げてしまう。
一転して絶望へと叩き落とされた彼は、薬師の不在の隙に病院から脱走。事の真偽を確かめようとおぼつかない足取りで歩んでいる所をエレンヴィルに見られるが、この時既にその体からは黒い瘴気が立ち上っていた。
そして絶望が最大になった時、ヴァンドローは偽神獣ファーヴニルに変化。たびたび皇都を襲い、その姿に恐怖した者が次々と獣化していった。
その大半はイシュガルド正教の聖職者であり、彼らは竜詩戦争の真実を知った民から批判されるストレスから負の感情に染まり、ファーヴニルの姿に恐怖したのをトリガーとして獣化していった。
「超える力」によって真実を知った光の戦士の追求により、追い詰められたヴァルティノアは「自分が信じてきた正教を否定される」という絶望のあまり獣化。
咄嗟にアイメリクが切り捨てるが、それで偽神獣の脅威がなくなった訳ではなかった。
イシュガルド正教の千年の祈りの蓄積は、竜詩戦争の真実が明らかとなり、旧体制から新体制へと移行するイシュガルドの民が懊悩するに足る重みを持っていた。
アイメリクとアルトアレールにより公会議が開かれ、光の戦士の立ち合いの下、聖職者や議員が公開の場でこれからのイシュガルド正教のあり方を議論。
聖職者や信者の不安を払拭した上で、修復された歴代教皇の宝杖「戦神の慈悲」を使い、教皇庁最上階「氷天宮礼拝堂」にファーヴニルをおびき寄せ、最後の戦いが始まった。
光の戦士、アイメリク、アルトアレールとの戦い。
蒼天騎士団各員の技を繰り出しながら、ファーヴニルは……ヴァンドローは……蒼天騎士団の記憶は、教皇への思慕と敬意、それを奪ったものへの憤怒と憎悪に咆哮する。
熾烈な戦いの末にファーヴニルは討伐され、その肉体は崩れ消えていく。
その姿を看取りながら、アイメリクはあの時の状況が違えば偽神獣になっていたのは自分かも知れないと言うが、光の戦士はそれを否定。
蒼天騎士団もまたイシュガルドの民であった事、やり方は異なれどイシュガルドと教皇を守ろうとしていた事を思い、イシュガルドが前へ進んでいく事を示唆してクエストは終了する。
なお蒼天街のルーシュマンド記念病院には、長らく目を包帯で覆って寝ているエレゼン男性が入院しており、風貌がゼフィランに似ていた事で「もしかして」という声が上がっていた。
その男性こそがヴァンドローであり、長らく置かれていた伏線が回収されたとみる事も出来る。