虹ノ咲だいあ
にじのさきだいあ
『キラッとプリ☆チャン』シーズン2から登場。
第51話で先行登場したが、初めてセリフを発したのは第53話から。
主人公である桃山みらいのクラスメイト。当初はお互い面識は無く、既にプリ☆チャンでそこそこ有名になっていたみらいを虹ノ咲が一方的に認知しているという状態だった。落としたジュエルパクトをみらいが届けてくれたのをきっかけに初めて直接的に会話を交わし、さらに成り行きからみらい達ミラクルキラッツの番組作りを裏方として手伝うことに。
その後もたまにキラッツに協力したり、同じ学校に通う別の人気グループであるメルティックスターやリングマリィの面々とも知り合うなど、一歩引いた立場ながらも多くのプリ☆チャンアイドルたちと関わっていくこととなる。
同時期に登場したバーチャルプリチャンアイドルの「だいあ」と同じ名前であり、作中でもそのことを指摘されたが、本人は下の名前で呼ばれることを嫌がっているため家族以外からは名前が被らないよう「虹ノ咲さん」と名字で呼ばれている(普段は下の名前を捩ったニックネームで他人を呼ぶ紫藤めるからも同様に「にじにじ」と呼ばれている)。視聴者からもバーチャルだいあとの区別も兼ねてそのように呼ばれていることが多い。
家族は音楽家の両親(父(CV:置鮎龍太郎)、母(CV:前田愛))がいるが、常に世界中を飛び回っているのでなかなか会えず、幼少期から祖母(CV:前田愛)と猫と暮らしてきた。
みらいガチ勢?
上述のようにみらい達のことはプリ☆チャンアイドルということもあり当初から知っており、特にみらいのファン。そのことは本人も知っており、やはり同級生の知り合いでファンがいるのは嬉しいらしく喜んでいた。
だが、第54話のラストシーンにて衝撃的な光景が映し出される。
この場面で虹ノ咲の自部屋が初公開されたのだが、そこにあったのは8画面のPC。そしてその全てのモニターに様々な場面のみらいの画像が表示されていた。そして、暗い部屋の中で虹ノ咲は恍惚の表情でみらいの画像を見つめるのだった…。
その後も同様のシーンが時折挟まれることから、みらいへの愛は並々ならぬものがあるようである。この8画面PCの件は当時の視聴者にもかなり話題となり、やはりと言うべきか一部ではヤンデレのようで怖いとの声も。
バーチャルだいあとの関係
バーチャルプリチャンアイドルのだいあが現れる間は姿を消している上にだいあが現れる前には必ず近くにいる事から、視聴者からは同一人物ではないかという説が上がっていた。だが第70話の第2回だいあフェスにて本人とバーチャルが同時に登場して会話を交わしており、ここでとりあえず別人ではあることが判明。
しかしそうして会話を交わしているということは、やはり虹ノ咲さんはバーチャルだいあに深く関わっているということでもあり、今度は二人の「だいあ」にはどのような関係があるのかという謎が生じていたが……?
花園結心‥次々作の登場人物。主人公ガチ勢からデザイナーに転身した繋がり。
タグに関して
だいあタグでも彼女を発見する事は可能だが、関連タグにある通りに同作品の別キャラもヒットする状態になっている。マイナス検索をする際には少し面倒だが、検索する際は一工夫が必要となるだろう。
第76話以降のネタバレの為閲覧注意
二人の「だいあ」の正体
彼女の正体は、最新ブランドである『ミルキーレインボー』のデザイナーで、デザイナーズ10のひとり。
そしてだいあと共にジュエルオーディションを進行していた、真の主催者である。
虹ノ咲は幼少期から内気な性格だった。友達をうまく作れず一人過ごす中、図書館で偶然見つけた『ジュエルのくにのおひめさま』という絵本に感化され、祖母に教わりながら裁縫(ドレス制作)を始める。
最初はぬいぐるみの服を作っていたが、その写真を見た父の言葉をきっかけに友達のためにドレスを作って渡してみたいと思うようになる。だが、ある女の子に勇気を持って話しかけてみたところ「ドレスはママが買ってくれるからいらない」と拒絶されてしまう。これが原因で、もともと内気だった虹ノ咲はさらに消極的になってしまうのだった。
さらに『ジュエルのくにのおひめさま』の方も他人に譲ったりしていて読み切らないうちに、通っていた図書館が閉館してしまい、結末がわからないままになってしまう。
何年もずっとひとりぼっちのまま、いつしか虹ノ咲は中学生になっていた。
変わらない鬱屈とした日々を過ごしていたある日、中学校で見かけたのは、萌黄えもと赤城あんなの口喧嘩。そして、それをドン引きして見守る桃山みらい。この場面を目撃した虹ノ咲は、みらいに一目惚れしてしまう。そして、彼女たちが話題にしていた「プリ☆チャン」という世界に興味を抱く。
帰宅後、部屋のPCでみらい達のライブを検索して視聴。その姿に感銘を受けた虹ノ咲は、プリ☆チャンアイドルへ向けたドレスという形で再びドレス制作に打ち込んでいくことになる。
そうしてドレスを作っていた中、前年(即ち1stシーズンの時期)に行われた新ブランドオーディションにて優勝してしまう。そしてその際の優勝賞品として手に入れたのが、みらいと知り合うきっかけとなったあの白色のデザインパレット(みらいがあいらからもらった物の色違い)だったのだ。
虹ノ咲はこのデザインパレットのナビゲーション用キャラとして、『ジュエルのくにのおひめさま』の主人公であるダイヤモンドの国のお姫様の外見を持ち、虹ノ咲の下の名前である『だいあ』という名を持つキャラクターを制作する。だがその直後、ナビキャラの『だいあ』が自ら動き始め、なんと虹ノ咲に話しかけてきた。本来は単なる補助用のAIといった程度の存在のはずのナビキャラに、どういうわけか自我が宿ってしまったのだ。
こうして誕生したのが、バーチャルプリ☆チャンアイドルのだいあである。
すなわち二人の「だいあ」の関係とは、デザイナーズ10である虹ノ咲だいあと、彼女が所持するデザインパレットのナビキャラであるバーチャルだいあ、というのが真相であった。
ちなみに第74話ではみらい達に何故デザイナーズ10とみらいしか所持していないデザインパレットを所持しているのかと聞かれてしまい、その際には新ブランドの応募やだいあの制作を触れられたくないのか、雑誌のちゃんぷの懸賞で当たったとごまかした。
またフェニックス仮面は唯一彼女を下の名前で呼び、「貴女は仮面を外した方がいい」等の意味深なセリフを発している。フェニックス仮面の正体を鑑みると当初から正体を知っていても全くおかしくないので筋は通っている。
こうしてデザイナーズ10の一員として、若くしてプリ☆チャン界の中枢を担う存在となった虹ノ咲だいあ。そんな彼女は、バーチャルだいあの力を借りつつもある大規模なイベントを主催することにした。
そう、ジュエルオーディションである。
ジュエルオーディションの真相
幼少時から引っ込み思案で友達を作れなかった虹ノ咲は、小さい頃に読んだ絵本「ジュエルのくにのおひめさま」の内容に触発され、「ドレス(=コーデ)をプレゼントすれば友達が作れる」と考え、いいねをたくさんもらえたアイドル達に対し、バーチャルのだいあを介して自分が作ったコーデ(=ジュエルコーデ)をプレゼントしていたのであった。
つまりジュエルオーディションの実態とは、ダイヤモンドコーデ目当てに参加してきたプリ☆チャンアイドル達を対象として行われていた「虹ノ咲だいあの友達オーディション」だったのだ。
各ジュエルコーデは10大ブランドを冠してはいるものの、実際は全て虹ノ咲1人がデザインしたものであり、ミルキーレインボーのジュエルコーデ(ゆうじょうのジュエルコーデ)以外の9着はブランドの名を借りただけの代物であった。
なお、景品のダイヤモンドコーデ自体は、作り手である虹ノ咲の「友達が欲しいという強い願い」が込められた結果「手に入れた者の願いが叶う」という不思議な力を持つに至っており、この部分に偽りはなかった。
半歩の勇気
こうしてオーディションの真実と自分の正体を隠してみらい達と付き合い、そして1人ずつジュエルコーデを渡していった虹ノ咲。だが、リアルでは正体を隠していちクラスメイトとして接しつつ、裏では事の成り行きの全てを管理しているという状況下では、アイドルとして活躍するみらい達との間に溝を感じていた。
そんな様子を見かねたバーチャルだいあは、虹ノ咲もプリ☆チャンアイドルとしてデビューすれば良いのではないかと助言するも、当の本人はどうしても勇気が出せない。
そこでバーチャルだいあが提案したのは、「バーチャルだいあの姿を借り、虹ノ咲が歌う」という手段。こうして、変則的な形ではあるものの、虹ノ咲も自身でプリ☆チャンアイドルとしてのデビューを果たすのだった。
もうひとりのだいあに導かれ、小さな一歩ではあるが確かに前に進むことができたのだ。
第89話以降のネタバレ注意
だが月日は流れ、ジュエルアイドルも残り1人となった12月の頃になると、とうとう「オーディションの真実を知ったみらい達に軽蔑されて見放される悪夢」を見るほどに精神的に追い詰められてしまう。そうした中でクリスマスを迎える。
実際の所は虹ノ咲自身も「物(=ジュエルコーデ)で釣って作った友達は、本当の友達ではないのではないか」ということに心のどこかで気づいていた。
そしてその思いは、有りもしないお菓子で人を釣って偽りのクリスマスパーティに誘おうとしたおしゃまトリックスを諫めるみらいの言葉を反芻する内に確信へと変わっていく。
「でも、お菓子目当てにたくさん人が集まっても、それは本当の友達じゃないかもしれないよ?」(おしゃまトリックスを諫めるみらいの台詞)
更に自分を呼んだ祖母を嘘であしらったことが切っ掛けで幸瀬なるの言葉を思い出し、とうとう嘘をつくことに耐えられなくなってしまう。
「そんな嘘ついても後で自分が嫌になるだけ、素直な方がハピなるだよ」(同じくおしゃまトリックスに向けた、なるの台詞)
そして、プリズムストーンの場を借りてクリスマスパーティが開かれる。このパーティはジュエルコレクションに出場するアイドルたちのお披露目も兼ねており、コレクション本番を楽しみにしているプリ☆チャンアイドル達の様子を見て苦しみと焦燥感を募らせていく虹ノ咲。
そしてみらいが「ジュエルコレクション、きっと最高に素敵なステージになるよね!」と、とびきりの笑顔で会場の皆に呼びかける。それを見た虹ノ咲はついに限界になってしまい、そして……
「ジュエルコレクションは、素敵なステージじゃないよ。みらいちゃんたちが、頑張って目指すものなんかじゃない……!」
突然の虹ノ咲の乱入に困惑するアイドル一同。それでも虹ノ咲は続ける。
「ジュエルオーディションは、全部私がやってたことだから!」
「全部、全部嘘だったの! ダイヤモンドコーデを利用して、皆に近づきたかっただけだったの!」
自分のデザイナーズ10という正体、そしてジュエルオーディションの真実を暴露する虹ノ咲。
途中バーチャルだいあの助けを借りつつ、全てを喋り終えた虹ノ咲は、1人雪が降る夜の街へ走り出していった。
ひとりぼっちになってしまい、とぼとぼ帰る虹ノ咲。
だが帰宅すると、先回りしていたみらい達によって温かく迎えられるのだった。
嘘をついていたのになぜと答える虹ノ咲に対し、みらいは一言こう答える。
「だって友達だもん!」
そう、彼女自身は8ヶ月に渡る付き合いで、既にみらい達と友情を結んでいたのだ。
そしてそんな彼女を祝福するかのように輝く「友情のレインボージュエル」。全てを明るみに出した後の彼女のライブに、バーチャルだいあは最後のジュエルコーデを与えたのであった。
その後の虹ノ咲は、より一層みらい達と交流を深めるようになった。
髪型もバーチャルだいあのように変え、お洒落な私服を着るようになり、更に配信時はだもんをつける等、自らが理想とするアイドルを目指して再出発をするのだった。
こうして10人揃ったジュエルアイドル。
10人のジュエルアイドルがダイヤモンドコーデを目指して競い合うジュエルコレクションについては、以下の点が考慮された結果、虹ノ咲以外のデザイナーズ10の協議により開催が決定された。
- ジュエルアイドル自身や彼女達にいいねを与えた人々の夢・想いは本物であり、それを無駄にするべきではないこと。
- ダイヤモンドコーデに込められた想いやその価値に偽りはないこと。
- そのダイヤモンドコーデの完成には、ジュエルアイドルたちによるライブの力が必要であること。
その報告を一色カレンから聞いた虹ノ咲は、自分が参加してよいか迷うものの、「ジュエルアイドルの夢は、それを応援してくれたみんなの夢でもある」というカレンの言葉を受け、参加への意志を固めるのだった。
かくして虹ノ咲だいあを取り巻く問題は無事解決した。
だが、それはもう1人の虹ノ咲だいあであるバーチャルだいあに変化をもたらすのだった……。
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