もしかして→ブタゴリラ
概要
豚およびイノシシが感染するフラビウイルス科ペスチウイルス属によるウイルス性疾患で、人間には感染しない。
感染すると発熱、食欲が減退して急性結膜炎を発症し、便秘から下痢に移行した後、全身のリンパ節や内臓が充血、もしくは出血してその多くが死亡する。
この名は1800年代にアメリカ合衆国・オハイオ州で初めてこの病気が確認された際、同国でコレラが流行していたことからあまり検証されずに呼ばれるようになったものである。
日本では法定伝染病として指定されており、感染した豚および、疑わしい豚は殺処分することが定められているので、発生した養豚農家は経済的に大打撃を受けてしまう。
日本は2007年以降に感染例が見られなかったことから清浄国になっていたが、2018年に野生のイノシシに感染が確認されたことから非清浄国に戻ってしまった。
豚コレラウイルスは環境変化に強く、タンパク質が豊富な環境下では燻製や塩蔵すら耐えきり不活性化されないため、海外で飼料用に加工された豚肉が感染源であると考えられている。
2019年9月21日の参院農林水産委員会において、2018年9月以降感染拡大が続く豚熱(豚コレラ)をめぐり、江藤拓農林水産大臣(当時)が「そもそも、神様が悪い」と発言したがすぐに撤回した。
なお2019年までこの名で呼ばれていたが、上記のようにコレラとは別種な病気であるので、11月11日に英名のCSF(クラシカル・スワイン・フィーバー)と呼称を変更すると江藤大臣が発表し、同年12月24日に農林水産省は日本名を「豚熱」とした。